1. 懸垂の回数は自分の限界になるまで

多くの筋力トレーニングでは、ウエイトの重さを変更して1セットあたり10回程度が目標となるよう調節する。しかし懸垂(チンニング)の場合は基本的に回数に制限がなく、自分の限界に挑む必要がある。なぜなら懸垂の場合は、ウエイトの調節ができないからだ。限界まで懸垂を行いながら、広背筋、僧帽筋、上腕二頭筋などの筋肉を強化していく。
筋トレを始めたばかりの時期は、1回も懸垂ができないかもしれない。その場合はまず1回を目標に行おう。そして、1回できるようになったら次は3回、その次は5回と回数を増やしていくのがよい。また、10回以上できるようになったら、セット数を増やすようにするのがおすすめだ。少しずつ回数やセット数を増やしていき、筋肉を鍛えるとよいだろう。
筋トレを始めたばかりの時期は、1回も懸垂ができないかもしれない。その場合はまず1回を目標に行おう。そして、1回できるようになったら次は3回、その次は5回と回数を増やしていくのがよい。また、10回以上できるようになったら、セット数を増やすようにするのがおすすめだ。少しずつ回数やセット数を増やしていき、筋肉を鍛えるとよいだろう。
2. 懸垂の回数が伸びない原因は何?

そもそも懸垂は、回数が伸びにくいトレーニングだといわれている。なぜなら懸垂では全体重を支える必要があり、広背筋や上腕二頭筋にかかる負荷を調整しにくいからだ。そのため「そもそも筋トレ経験者にとっても懸垂は難しい」ということは覚えておこう。そのうえでさらに懸垂が伸びない理由について確認しておく。
原因1.筋力が足りていない
体重を持ち上げるだけの筋肉量が不足している可能性がある。懸垂では広背筋、僧帽筋、上腕二頭筋などの筋肉を使って身体を持ち上げる。そのため、これらの筋肉が十分に鍛えられていない場合は懸垂で身体を持ち上げることができない。
原因2.体重が重すぎる
懸垂では全体重を支える必要があるため、体重が重いほど負荷が強い。そのため、体重が重たすぎることが原因で懸垂ができていない場合もある。ただし、懸垂の回数を増やすためだけに体重を減らすのは好ましくない。肥満体型の場合は体重を落とすのも一つの手段になるが、原則としては筋肉量を増やすほうがよい。
原因3.懸垂のやり方を間違えている
懸垂はバーにつかまり、身体を上下させるエクササイズではあるが、意外にやり方を間違えていることも多い。たとえば、バーへのつかまり方、息を入れるタイミング、力を入れる筋肉などが挙げられる。懸垂を挑戦している方でうまくできない場合は、一度懸垂のやり方を見直してみるとよいだろう。
3. 懸垂の回数を増やすためのトレーニング

懸垂の回数を増やしたいなら、一番は筋肉量のアップを目指すとよい。懸垂には広背筋、僧帽筋、上腕二頭筋などの筋肉が必要になるので、これらを鍛えるためのトレーニングを行おう。これらを鍛えるためのトレーニング法をいくつか紹介する。
インバーテッドロウ(斜め懸垂)
懸垂ができない人や回数が少ない人におすすめなのが、足を床についた状態で行う斜め懸垂だ。筋トレの強度は低いものの、広背筋や上腕二頭筋などを鍛えることができる。慣れてきたら角度を鋭角にして取り組むとよい。負荷を調整しつつ、まずは10回を目標に取り組もう。
- 肩幅よりも広げてバー(鉄棒)に順手でつかまる
- 地面に足を付けたまま、ぶら下がるように身体を斜めにする
- 鉄棒を引き寄せるようなイメージで肘を曲げていく
- 限界まで寄せたらゆっくりと元の位置まで戻す
ダンベルアームカール
斜め懸垂と同じく、懸垂ができない人や苦手な人におすすめのダンベルトレーニングだ。上腕二頭筋を効率よく鍛えることができる。ダンベルの重さを調節すれば、負荷を上手にコントロール可能だ。左右それぞれ10回ずつ行おう。
- 肩幅程度に足を広げて立ち、逆手でダンベルを握っておく
- 太ももの横に構えていたダンベルをゆっくりと持ち上げる
- 肘を動かさないように注意しながら、肘を限界まで曲げる
- 筋肉を使いながらゆっくりとダンベルを元の位置に戻す
- 10回終わったら逆の腕でも同様のことを行う
ネガティブチンニング
すでに数回懸垂ができる方におすすめのトレーニングだ。バーにつかまった状態から身体を下ろす懸垂で、広背筋や上腕二頭筋などを鍛えることができる。1セットあたり7回程度を目安に、3セット行うようにしよう。
- 台の上に乗り、バー(鉄棒)よりも高い位置をとる
- 肩幅よりも広げてバーに順手でつかまる
- 足を台から離して宙に浮いた状態を作る
- ゆっくりと肘を伸ばしていき、身体を下ろしていく
- 最後まで下ろしきったら、改めて台の上に乗り繰り返す
4. 懸垂の回数を増やすには日常生活にも気を付ける

懸垂の回数を増やしたい場合は、トレーニングを積んで筋肉量を増やすことが重要だ。しかし、筋肉量を増やすなら食事や睡眠などにも注意が必要になる。食事の場合は筋肉のもととなるタンパク質をはじめ、炭水化物やビタミン、ミネラルなどをバランスよくとることが大切だ。これらの栄養が不足気味ならプロテインやサプリメントで補うのもよいだろう。
また、筋肉は睡眠中に最もよく回復するといわれている。これは筋肉の回復に必要な成長ホルモンが、睡眠中によく分泌されるからだ。睡眠不足だと筋肉の回復が遅れたり、筋肉が付きにくくなったりしてしまうので、しっかりと睡眠時間を確保しよう。
また、筋肉は睡眠中に最もよく回復するといわれている。これは筋肉の回復に必要な成長ホルモンが、睡眠中によく分泌されるからだ。睡眠不足だと筋肉の回復が遅れたり、筋肉が付きにくくなったりしてしまうので、しっかりと睡眠時間を確保しよう。
結論
懸垂の目標回数は人それぞれ違うものなので、常に自分の限界に挑戦するとよい。ただし、回数も重要にはなるが、正しいフォームで行うことも重要になる。間違ったフォームで行うとケガの原因にもなるので、最後まで正しいフォームで行うように意識しておこう。