目次
1. 肩や股関節等がつらい「筋肉痛のまま筋トレを続ける」はNG?

筋肉痛があると、筋トレを頑張ったという充実感がある。しかし筋肉痛が治っていないのは、筋肉がまだ回復していない証拠でもある。
そもそも筋肉痛はなぜ起こる?
筋肉は、筋トレによって傷ついた筋繊維が修復する過程で大きく育っていく。この筋トレ後の回復を「超回復」と呼び、ダメージを受けた筋肉が修復するときには痛みが発生することがある。この痛みが筋肉痛である。
筋肉痛があるときは筋トレを休むべき
筋肉痛がある間は、筋肉が修復の途中であるということだ。その状態で再び筋トレをして筋肉を傷つけてしまうと、筋肉の成長が妨げられ、筋トレの効果を十分に得られなくなる。さらに肩や股関節などに痛みがあると、可動域が狭くなったり、正しいフォームがとれなかったりして十分なトレーニングが難しい。そのため、筋肉痛があるときは筋トレを休むか、別の部位を鍛えるべきだといわれている。
筋肉痛は筋トレの成果をあらわすものではない
「筋肉痛がない=その筋トレに効果がなかった」というわけではない。ある程度慣れれば筋肉痛は減っていくため、筋肉痛が出なくなることは筋肉が鍛えられている証拠でもある。その場合、少しずつ筋トレの負荷を上げるべきだと考えよう。逆に筋肉痛が3日以上も続く場合は、筋トレが過度であるといえる。
2. 全身の筋肉痛を予防できる筋トレ方法

筋肉痛を全く発生させないことは難しいが、軽減したり長引かせないための予防法はいくつかある。
筋トレ前後にストレッチやマッサージをする
ストレッチやマッサージで筋肉をほぐしておくことで、筋肉への負担を軽くできる。筋トレ前はアクティブに身体を動かしながら伸ばす「動的ストレッチ」、筋トレ後はゆっくりと伸ばす「静的ストレッチ」が適している。筋トレ後にマッサージをする場合は、筋繊維のダメージを深めないようあまり強くもむことは避けなければならない。
プロテインなどで栄養補給をする
筋肉の回復や発達を助けるプロテインの摂取も、筋肉痛の緩和に効果が期待できる。筋トレ後、30~45分以内に摂ると最も吸収されやすいとされ、疲労回復を助けるビタミンB群を併せて摂るのも有効だ。また、筋トレ前後にエネルギー源である糖質を摂る、水分補給をすることも疲労を残さないためには重要である。
部位を分けて筋トレする
筋肉痛を気にせず毎日筋トレしたいなら、下半身、上半身、腕などと1日ごとに部位をローテーションしながら鍛えるのがおすすめだ。筋肉痛が残るうちはその部位の筋トレは避けるようにしよう。
3. 筋肉痛になりやすい筋トレは「筋線維に大きな負荷がかかるもの」

筋肉痛は、筋繊維に大きな負荷がかかるほど重くなる。とくに筋肉痛になりやすいのは、筋肉が伸びながら力を生み出す「伸張性収縮」という動きだ。ダンベルを持って腕を伸ばす、スクワットで太もも裏を伸ばす、懸垂などの動きがこれにあたる。ダッシュ時の急な方向転換なども伸張性収縮である。
日常生活では、重いものを降ろす、階段や坂道を下るといった動作が伸張性収縮になり、筋肉痛を引き起こしやすい。
日常生活では、重いものを降ろす、階段や坂道を下るといった動作が伸張性収縮になり、筋肉痛を引き起こしやすい。
4. つらい筋肉痛をなるべく早く回復させるには?

強い痛み・熱がある場合、まずはアイシングで筋肉を冷やすことが大切だ。痛みが治まってきたら、温めて血行を促進し疲労回復を促そう。38℃前後のぬるめのお湯に入浴し、軽くマッサージやストレッチをするとよい。
また、筋肉の超回復を助けるためには、タンパク質をはじめとする十分な栄養と睡眠をしっかりとることも重要である。
また、筋肉の超回復を助けるためには、タンパク質をはじめとする十分な栄養と睡眠をしっかりとることも重要である。
5. 正しい筋トレの方法は?毎日はNG?

筋トレ初心者であれば超回復には48~72時間ほどかかるとされ、これは筋肉痛が治るまでの時間と大体同じだ。そのため、同じ部位のトレーニングは週2~3回に留めるのが最も効果的といわれている。月木は上半身、火金は下半身、水土は腕というようにバランスのよいメニューを組もう。しっかりと休息の期間を設けることが効率よく筋肉をつける近道である。
結論
筋肉痛のときに筋トレをすると、筋肉の回復と成長を妨げてしまうことになるため、避けるべきである。同じ部位の筋トレは週2~3回ほどにして、筋肉痛が治まってからトレーニングを再開しよう。部位ごとにローテーションで筋トレをするのが最も効率のよい方法である。