1. わきがとは何か?

わきが(腋臭症)とは、脇の下からする独特な悪臭のこと。わきがの症状を持つ日本人の割合は10%程度といわれている。ニオイは人によって異なり、ミルクのようなニオイ、酸っぱいニオイ、生乾きのようなニオイ、鉄のようなニオイなどさまざまある。また、ニオイの程度も人それぞれで、本人だけが気になるケースからシャツが黄色く染まってしまうケースまでさまざまある。
わきがの原因は「アポクリン腺」
わきがの発生には、汗腺の一種である「アポクリン腺」の発達が関係している。この汗腺からはタンパク質や脂質を含んだ汗が分泌されており、それを雑菌が分解することで嫌なニオイが発生してしまう。なお、脇のほか、耳の中、まぶたの縁、鼻、デリケートゾーンなどに多く分布している。
2. ティッシュを使ったわきがチェックのやり方

わきがチェックの中でも比較的簡単にできるのが「ティッシュを使った方法」だ。また、ティッシュを使ったわきがチェックにもいくつかやり方がある。そこで簡単にできるチェック方法を紹介する。
1.ティッシュを脇に挟んでおく方法
1つ目は、脇の下にティッシュを挟んでおき、しばらくしてからにおいを嗅ぐという方法だ。ティッシュを脇に挟んでおく時間は5分~1時間程度であり、長く挟んでおくことでより詳しく調べることが可能だ。脇に挟んだティッシュにニオイが染みこみ、わきがかどうかをチェックすることができる。
2.ティッシュをこすりつける方法
2つ目は、脇の下をティッシュでこすり、ニオイを嗅ぐというシンプルな方法だ。脇の下をティッシュでこすったら、いったん深呼吸をしてニオイを嗅げば良い。なお、こちらの方法でチェックする場合は、すでに脇汗をかいているときに行うのがおすすめだ。
【わきがチェックを行う際の注意点】
自分の体臭に慣れていることが多いため、ニオイを嗅ぐ前には「コーヒーの香りを嗅ぐ」などして嗅覚をリセットするのがおすすめだ。また、1回でわからなければ、時間をおいて複数回調べたり、汗をかいたときや夜シャワーを浴びる前などに調べたりするのがおすすめだ。繰り返し試してもニオイがしない場合は、わきがの可能性は低いといえる。
3. わきがチェックの結果は5段階で評価する

わきがをセルフチェックする場合は、自分でニオイを評価する必要がある。ニオイの評価基準はいくつかあるが、一般的には5段階で評価することが多い。以下の評価基準をまとめておくので、脇のニオイレベルを確認しよう。
わきがチェックの基本的な評価基準
・レベル1:無臭、またはほぼニオイはない
・レベル2:ごくわずかにニオイがある
・レベル3:ティッシュを鼻に近づけるとニオイがする
・レベル4:ティッシュを鼻に近づけなくてもニオイがする
・レベル5:ティッシュを手に持っただけでニオイがわかる
・レベル2:ごくわずかにニオイがある
・レベル3:ティッシュを鼻に近づけるとニオイがする
・レベル4:ティッシュを鼻に近づけなくてもニオイがする
・レベル5:ティッシュを手に持っただけでニオイがわかる
4. わきがが気になる場合の対処法

わきがの対処法には大きく、セルフケアによる方法と医療機関で治療を受ける方法がある。軽いニオイならセルフケアでも対応できるが、ニオイがきつい場合は医療機関を受診するのが良いだろう。
1.セルフケアによるわきが対策
軽度のわきがであれば、セルフケアでも対応できることが多い。例えば、こまめに脇を拭いたり、汗をかいたらシャツを交換したりするのが良い。また、出かける前などに制汗スプレーを使うのも有効だ。そのほか、脇毛を処理しておくと汗が付く面積を減らせるためニオイの防止に役立つ。
2.医療機関でできるわきが治療
医療機関で行っているわきが治療には大きく、アポクリン腺を取り除く「手術療法」と塗り薬などを使った「保存的治療」がある。手術が適応になるのは、基本的に重度のわきがの場合だ。患者自身が気にしすぎの場合や軽度のニオイの場合には、塗り薬や生活習慣の改善などで対応することが多いという。わきがの相談は一般的に皮膚科や形成外科などで受け付けている。
結論
わきががあると周りにも迷惑をかけてしまう可能性があるため、できる限りこまめにケアをしたいものだ。しかし、そもそもニオイがあるかどうかが分からなければ対応できない。ここで紹介したティッシュを使ったわきがチェックを行い、自分にわきががあるかどうかを調べてみよう。そして、必要に応じてケアや治療を行うようにすると良い。