目次
1. 筋肉痛はこうして起こる・種類も知ろう

筋肉痛の種類やメカニズムを知れば、痛みの度合いや発生までの期間が毎回違うのはなぜなのかもわかってくる。
筋肉痛は「即発性」と「遅発性」の2種類がある
即発性筋肉痛とは、運動による脱水で血流が滞り、筋肉に痛み物質が蓄積されることが原因で起こる痛みだ。運動直後や早ければ運動中にも発生する。対して遅発性筋肉痛は、激しい運動などで筋繊維が細かく断裂することで起こる。傷ついた筋繊維を修復するときの炎症反応で、痛みや熱が発生している状態だ。運動後、数時間~数日の間に発生する一般的な筋肉痛は遅発性筋肉痛である。
筋肉痛が遅く来ることと年齢は関係ない
筋肉痛が遅れて来るのは「歳のせい」といわれることもあるが、実際は運動の強度の差であるとされる。強度の高い運動をすれば筋肉痛は早くあらわれ、強度の低い運動では筋肉痛が緩やかにあらわれる。高齢の人は強度の低い運動を選びがちなので「筋肉痛が遅く来る」と感じることが多いのだ。
「筋肉痛がない=筋トレに効果がなかった」は間違い
筋肉痛がないからと言って、その筋トレに効果がなかったわけではない。筋肉痛が出なくなるのは筋肉が慣れてきた証なので、その時は徐々に負荷を上げていくのが正解である。逆に激しい筋肉痛がある場合は、その筋トレの負荷が強すぎると考えなければならない。
2. 筋肉痛を早く回復させる方法とは?食べ物・ドリンクなども

それでは、筋肉痛を早く回復させるための方法を具体的に紹介していこう。
冷却と温め
患部に鋭い痛みや発熱がある場合は、まず氷のうなどで患部を冷却する。熱が引いてきたら、身体を温めて血行を促進し、筋肉の疲労物質を流すことが有効になる。ぬるめのお湯に入浴するのも効果的だ。
ストレッチやマッサージ
血流をアップさせる軽いストレッチやマッサージも筋肉痛の回復に役立つ。ただ、傷ついた筋繊維を刺激しないよう、適度な強さで行うことが大切だ。
食べ物・サプリ・ドリンク
筋肉痛の回復を早めるなら、筋肉を修復するタンパク質や疲労を回復させるビタミンB1を摂取するとよい。効率的に筋肉の材料となるプロテインやBCAAといったサプリを活用するのもおすすめだ。また、筋肉疲労の回復を助ける「タウリン」配合の栄養ドリンクも筋肉痛の軽減に役立つとされる。
湿布やスプレー・鎮痛剤を使う手も
患部の冷却や温めに、用途に合った湿布やスプレーを使うのも便利である。筋肉痛がひどければ鎮痛剤を使ってもよいが、回復を早めるわけではないので注意しよう。
3. 筋肉痛の「超回復」について

筋肉痛は、筋肉の「超回復」とも密接に関わっている。超回復とは、筋トレによって損傷した筋繊維が再生される過程で以前より強度を増すという仕組みであり、筋トレで筋肉が育つ原理である。
個人差はあるものの、超回復には48~72時間はかかるとされ、その間は筋肉痛も続く。その期間中は筋トレを休み、栄養補給と休息に重点を置くことが必要だ。つまり筋肉痛が消えるころを目安に筋トレを再開するのが、筋肉を効率よく鍛えるポイントといえるのだ。
個人差はあるものの、超回復には48~72時間はかかるとされ、その間は筋肉痛も続く。その期間中は筋トレを休み、栄養補給と休息に重点を置くことが必要だ。つまり筋肉痛が消えるころを目安に筋トレを再開するのが、筋肉を効率よく鍛えるポイントといえるのだ。
4. 筋肉痛の「予防法」とは?運動前のアミノ酸も効果的

筋肉痛の回復を早めるには、運動前後に予防策をとっておくのも効果的だ。ウォームアップやクールダウン、そして筋トレのエネルギー源である糖質の補給や水分補給を怠らないことが、疲労を残さないためには大切である。
アミノ酸を運動前や運動中に摂ると筋肉痛の予防になる
タンパク質(プロテイン)より吸収効率のよいアミノ酸を運動前や運動中に摂ることでも、筋肉痛が軽減されると分かっている。とくにバリン、ロイシン、イソロイシンが含まれるBCAAは、筋肉の分解を防ぎ筋肉疲労を抑える効果が期待できるため活用してみるのがおすすめだ。
結論
筋肉痛の回復を早めるには、温めやストレッチで血行を促進したり、アミノ酸、ビタミンB1などの疲労回復を助ける成分を摂ることが有効だ。筋肉痛が続いている間は筋肉が育つ「超回復」の期間であるため筋トレを休み、十分な休養をとることを優先しよう。