- 親指以外の4本を肩にのせ、クルクルと円を描くようになでる
- 髪の生え際から首の付け根に向かって、円を描くようになでる
- マットなどの上に正座し、胸を開いて背筋を伸ばす
- 両手は後ろへ伸ばして床につける
- 上半身をゆっくり後ろへ倒していく(太もも前部が伸びるのを感じる)
- ゆっくり元に戻る
- すねを両手で包み、親指で優しく押す(下から上へ2〜3cm間隔でずらしていく)
- ふくらはぎを片手で挟み、足首から膝に向けて滑らせる
- 足の裏に親指を当てて、クルクルと円を描くようになでる
- つま先とかかとを持ち、ねじるようにして全体を伸ばす
1. 筋肉痛が起こるメカニズム
そもそも、なぜ筋肉痛という症状があらわれるのかという、ごく基本的なところから簡単に解説しておこう。
筋繊維の損傷によって起こる
筋肉痛は、筋肉を酷使するなどして筋繊維が損傷したときに起こる。傷ついた筋肉を治すために炎症反応が生じ、ブラジキニンといった刺激物質が発生して痛みや発熱の症状が出ると考えられている。
【遅発性筋肉痛】
こうした筋肉痛を「遅発性筋痛」という。運動の翌日以降にあらわれることが多く、通常3〜7日程度で緩和する。とくに、ダンベルを持ち上げたあと、重量や重力に逆らいながらゆっくりじっくり手を伸ばしていく動き(伸張性運動)などをしたときに起こりやすい。
太ももが筋肉痛になる理由は?
筋肉痛が起こりやすい部位のひとつに太ももがある。歩くときなど毎日のように使うため、疲労回復も早いといわれている。だがそんな太ももでさえ、スクワットや階段昇降などハードなトレーニングをすれば筋肉痛になる。これは、歩行時とは異なる筋肉を使っているためだ。
2. 筋肉痛を早く改善させる方法
筋肉痛は、部位や程度によっては日常生活に支障をきたすこともある。できれば早く改善したいという方も多いだろう。そんなときは、次のようなポイントを意識してみるとよい。
ストレッチやマッサージをする
筋肉痛が起こっている部位は、筋肉が硬くなり血行も滞っている状態だ。ストレッチやマッサージをして血行を改善させよう。それにより、酸素や栄養が十分運ばれ疲労回復が早まる。ぬるま湯に浸かるのもおすすめだ。
栄養を補給する
筋肉痛を早く改善するには栄養補給も重要である。筋肉の修復に役立つたんぱく質、血行促進作用が期待できるビタミンCやビタミンEを摂ることが望ましい。肉類・魚介類・卵・野菜類・果物などを取り入れて、栄養バランスの整った食事を心がけよう。
お風呂でよく温まる
溜まった乳酸菌を少しでも早く排出するためには、お風呂でよく温まるのも効果的だ。ややぬるめのお湯にじっくり浸かれば、血行も促進される。
しっかり睡眠をとる
筋肉は、寝ている間に分泌される成長ホルモンによって修復される。筋肉痛が起こっているときは、いつもよりしっかり睡眠をとることを心がけよう。
3. 筋肉痛をマッサージで緩和させるときのポイント
筋肉痛を早く改善させる方法として、セルフマッサージがある。ただし、闇雲にマッサージをすると悪化させるおそれもあるため、以下のポイントを意識しておこなおう。
心地よい強さでマッサージする
揉む、叩く、強く押すといったマッサージは筋繊維をさらに傷つけるリスクがある。筋肉痛の改善が目的なら、強擦法などがおすすめだ。手のひらを深く押しつけるようにして、筋肉痛の部位をやや強く擦る手技のひとつである。親指・人差し指・中指を皮膚に当て、適度な圧を加えて直線状や輪状に指を動かそう。
オイルやクリームを使う
摩擦で皮膚が擦れるのを防ぐため、マッサージオイルやマッサージクリームなどを使うとよい。滑りがよくなるだけでなく血行促進効果も期待できる。少しでも早く痛みを解消するためにも、ぜひ取り入れたいアイテムだ。
身体を温めた状態でおこなう
入浴後の血行がよくなっているタイミングでおこなえばマッサージ効果も高まる。マッサージオイルの伸びも違うはずだ。必須ではないが、できれば入浴後にマッサージをしよう。
4. 部位別・筋肉痛を早く治すためのマッサージ方法
筋肉痛を早く改善したいときのマッサージ方法を、部位別に解説していく。ただし「強く痛む」「体調が優れない」「ケガをしている」といったときは控えてほしい。
首・肩のマッサージ
太もものマッサージ(ストレッチ)
すねとふくらはぎのマッサージ
足の裏のマッサージ
結論
筋肉痛を少しでも早く改善したいときは、とにかく安静にして栄養と睡眠をたっぷりとることを心がけよう。その上で、血行をよくした状態でマッサージやストレッチをするとよい。叩、揉むなどは筋肉を傷つけるおそれがあるため、優しく擦ったりなでたりしてマッサージするのがおすすめだ。