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屋外で腰を落とすストレッチをする男性の写真

バリスティックストレッチ|動的・静的の違いと効果・やり方も解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年8月 1日

動的ストレッチと静的ストレッチの違いを解説するとともに、バリスティックストレッチの基礎知識や期待できる効果、正しいやり方、効果的にやるためのポイントおよび注意点までを徹底解説する。バリスティックストレッチ以外の動的ストレッチや、静的ストレッチについても触れているので、ぜひそちらもご覧いただきたい。

  

1. バリスティックストレッチとは?動的・静的の違いも解説!

足を伸ばすストレッチをする男性の写真
バリスティックストレッチについて詳しく解説する。まずは「ストレッチ」についての簡単な説明からさせていただこう。

ストレッチには「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」がある

普段とくに意識することなくおこなっているストレッチにも、実は種類がある。動的ストレッチと静的ストレッチだ。両者はその内容が異なるだけでなく、目的や効果、それに適したタイミングなども異なる。
もう少し詳しく説明すると、静的ストレッチはゆっくり筋肉を伸ばす(ほぐす)ストレッチで、主に運動後に発生する乳酸を取り除く効果などが期待できる。一方動的ストレッチは関節を動かしながら筋肉を伸ばすストレッチで、主に身体を温め運動できる状態にするといった役割がある。

バリスティックストレッチは動的ストレッチのひとつ

今回のテーマである「バリスティックストレッチ」は動的ストレッチに分類される。詳しいやり方は後述するが、筋肉の反動を使って弾むようにおこなう。代表的なものがラジオ体操やブラジル体操である。
「主動筋が収縮すると、その裏側にある拮抗筋が伸張する」という相反性神経支配を用いたストレッチで、主動筋の柔軟性や可動域アップなどの目的で取り入れられることが多い。

【もうひとつの動的ストレッチがダイナミック ストレッチ】

動的ストレッチにはもうひとつ「ダイナミックストレッチ」と呼ばれるものがある。こちらは拮抗筋の収縮を促すことで、目的の筋肉を伸ばしていく運動だ。バリスティックストレッチは主動筋を収縮させて拮抗筋を伸長させるという運動だが、こちらは拮抗筋を収縮させて、主動筋の柔軟性を高めるといった効果がある。

【ちなみに静的ストレッチにはスタティックストレッチがある】

せっかくなので、静的ストレッチについても少し触れておこう。こちらは「スタティックストレッチ」と呼ばれており、筋肉を伸長させた状態をキープさせる運動だ。反動を利用せずゆっくり筋肉を伸ばし、30〜45秒など一定時間維持する。呼吸を止めずにおこなうためリラックスにもつながる。準備運動よりも、クールダウンに用いられるストレッチだ。

2. バリスティックストレッチに期待できる効果とは?

上半身を前に倒すストレッチをする男性の写真
バリスティックストレッチには、柔軟性を養ったり可動域を広げたりする効果が期待できる。競技直前におこなうことでパフォーマンスが高まるともいわれている。それぞれ詳しく説明しよう。

柔軟性のアップや可動域が広がるなどの効果が期待できる

バリスティックストレッチは反動をつけて筋肉を伸ばすため、瞬間的に可動域が広がる。これにより筋肉の柔軟性が高まり、関節の可動域も広くなるといわれている。だが無理に反動をつけて筋肉を伸ばそうとすると、筋肉や関節などを損傷し肉離れを招くおそれがある。適度に反動をつけることが重要だ。

競技の直前に取り入れることでパフォーマンスの向上効果が期待できる

筋肉が通常の可動範囲以上に広がると、筋紡錘という部分が反応して筋肉を収縮させようとする。その結果、筋肉の伸縮両方のストレッチになり筋肉をピンポイントで温められる。とくに瞬発力を求められる競技の前などは、バリスティックストレッチをすることで競技中のパフォーマンスが高まるとされている。

3. バリスティックストレッチの正しいやり方

バリスティックストレッチをする男性のイメージ写真
バリスティックストレッチは筋肉を傷つけるおそれがあるため、十分に身体を温めてから行う必要がある。また、反動をつけすぎてもケガをする恐れがあるので、無理のない範囲で筋肉を伸ばすことがポイントになる。

バリスティックストレッチの事前準備

筋肉が硬い状態でバリスティックストレッチを始めるとケガを招くリスクが高まる。事前に、ゆっくり筋肉を伸ばすスタティックストレッチ、あるいは関節を曲げたり回したりして筋肉を伸ばすダイナミックストレッチを取り入れ、筋肉を十分温めて柔らかくしておくことが重要だ。

バリスティックストレッチのやり方

バリスティックストレッチではカウントを4つとり、4カウント目で勢いよく筋肉を伸ばすのが基本だ。「1」の反動が一番小さく「2」「3」で徐々に反動を強め、最後の「4」で関節が動くくらいまで筋肉を伸ばす。筋肉に痛みが出ないように勢いを調節しながら、同じ動作を8回または16回繰り返そう。たとえばラジオ体操のアキレス腱伸ばしなどを思い浮かべるとイメージしやすいだろう。

4. バリスティックストレッチの効果を正しく得るためのポイントと注意点

屋外でストレッチをする男性の写真
バリスティックストレッチは競技の直前には向いているが、クールダウンにはおすすめできない。また、反動をつけて筋肉を伸ばすため、ケガをしている方やリハビリ中の方には向いていないので気をつけよう。

必ずやる前に筋肉を温めること

上述のように、体が冷えている・筋肉が硬い状態でいきなりバリスティックストレッチを始めるのはケガのリスクが高いため絶対にNGだ。ほぐして温まった状態で始めてほしい。

「少し痛い」くらいの強度でおこなうこと

もちろんケガをしている部位が痛む、筋肉を伸ばしているのとは痛みの質が異なる、といった場合は控えていただきたいのだが、そうでなければ「少し痛い」と感じるくらいの強度でおこなうように調整しよう。個人差があるためご自身で探っていただくしかないが「痛い」と感じてしまうと防御反応により逆効果になるおそれがあるため「少し痛い」を念頭においてほしい。

クールダウンには適さないので取り入れないこと

バリスティックストレッチは、身体の柔軟性や可動域をアップすることを目的としているため、運動やトレーニング後の疲れを取るクールダウンには向かない。無理に伸ばしても疲労物質は除去できないため、クールダウンにはスタティックストレッチを取り入れよう。

ケガをしているときは控えること

バリスティックストレッチは反動をつけることから、筋肉や関節、腱などを傷つけるおそれがある。したがってケガをしている方や、リハビリ中の方などにはおすすめできない。過去にケガをしたことがある方も、同じ部位を傷つけるリスクがある。その部位のバリスティックストレッチは控えるようにしよう。

少なくとも3カ月は継続すること

何事にも通ずるが継続が大切だ。たとえば3カ月継続して中止した場合、ストレッチ効果はそこから1カ月持続するともいわれている。「少しずつ体を作る」意識で、無理なく継続できるプランを練っておこう。

結論

バリスティックストレッチは、正しいやり方をしないとケガのリスクがあるため、現在はあまりおこなわれなくなっているという。だが柔軟性が高まり可動域も広がる効果が期待できるのは事実だ。競技のパフォーマンスを上げたい方はぜひ試してみるとよいだろう。ただしその際、筋肉を傷つけない程度の強さでおこなうように心がけていただきたい。
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  • 公開日:

    2020年7月14日

  • 更新日:

    2022年8月 1日

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