1. 胸に付いた脂肪が落ちにくい理由

一度付いた胸の脂肪は、落ちにくいといわれることが多い。この理由は、脂肪の種類が皮下脂肪であることと、皮下脂肪の中でも胸の脂肪は落ちにくいことが関係している。体脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪に分けられるが、このうちエネルギーとして早く使われるのは「内臓脂肪」のほうだ。また、皮下脂肪が落ちるようになっても、まずは手首・足首など内臓から遠い部分の脂肪が使われるのだ。
2. 男性の胸に脂肪が付いてしまう原因

男性の胸に脂肪が付いてしまう原因には「食べ過ぎ・運動不足」「筋力不足/筋肉量の減少」などが考えられる。また「女性化乳房」という病気の可能性もある。ここではそんな原因を確認しよう。
1.食べ過ぎ/運動不足
一般的に、男性の場合は男性ホルモンの関係から、胸の脂肪のような「皮下脂肪」は付きにくいとされている。しかし、食べ過ぎや運動不足などにより、エネルギー過多の状態が続いていれば、皮下脂肪が付いてしまう可能性はある。また、皮下脂肪に加えて内臓脂肪も蓄積している可能性が高い。
2.筋力不足/筋肉量の減少
胸部の筋肉不足や全身の筋肉量の減少も、胸に脂肪が付いてしまう原因になる。一般的に筋肉量が少なかったり、普段から使っていなかったりすると脂肪は付きやすくなるといわれている。また、加齢により筋肉量は少なくなり、基礎代謝量も落ちることで痩せにくい身体になることも関係している。
3.女性化乳房症
男性で全身は痩せているのに胸だけ脂肪が付いている場合は、女性化乳房症という病気の可能性もある。何かしらの原因で乳腺が増殖する病気であり、片方または両方の胸が大きくなるという。「見た目が気になる」「胸の痛みがある」などの自覚症状がある場合は医療機関への受診を検討しよう。
3. 胸の脂肪を落とすための食事と運動のポイント

男性の胸に脂肪が付いてしまう原因の1つ目は「食べ過ぎ/運動不足」である。そのため、日々の食生活や運動習慣などを見直して「摂取カロリー<消費カロリー(アンダーカロリー)」を目指すのがおすすめだ。ここでは胸の脂肪を落とすための食事と運動のポイントをそれぞれ紹介する。
食事|摂取カロリーを減らす
胸の脂肪を落とすには、食事内容の見直しが必要になる。まずはカロリーコントロールが必要になるため、「1日に必要な摂取カロリー」をもとに食べ過ぎに注意してみよう。また、カロリーは同じでも食品によって栄養素が異なるため、たんぱく質・ビタミン類・ミネラル類・食物繊維などの栄養素を十分摂れる献立にしてみよう。これにより健康的に胸の脂肪を落としていけるだろう。
運動|消費カロリーを増やす
胸の脂肪を落とすなら、運動習慣を見直すのも重要だ。特におすすめなのが、ジョギングやサイクリング、水泳といった有酸素運動だ。有酸素運動に取り組めば消費カロリーを増やすことができ、内臓脂肪を減らすこともできる。また、内臓脂肪が減れば皮下脂肪がエネルギーとして使われやすくなるだろう。短い時間でも良いから身体を動かして、消費カロリーを増やすように努力しよう。
4. 胸の脂肪を落とすための筋力トレーニング

胸の脂肪が付いててしまう原因の2つ目は「.筋力不足/筋肉量の減少」である。そこで筋力トレーニングに取り組むのもおすすめだ。その際、胸を引き締めるために大胸筋を鍛える筋トレと、基礎代謝を高めるために大きな筋肉を鍛える筋トレに取り組むのが良いだろう。
大胸筋を鍛えるための筋トレメニュー
自重トレーニングで大胸筋を鍛えるならプッシュアップ(腕立て伏せ)に取り組むのが良い。特に、手を大きく広げて行う「ワイドプッシュアップ」は効率よく大胸筋を鍛えられる。また、より効率よく大胸筋を鍛えたいなら、ダンベルを使って「ダンベルプレス」などを行うのがおすすめだ。
【1.ワイドプッシュアップの手順】
1.床にうつぶせになりつま先を立てる
2.手を肩幅の2倍程度に開いて床に付く
3.胸の力を使って上半身を床に近付ける
4.ゆっくりともとの位置に戻る
※(3)~(4)を10回×3セット行う
2.手を肩幅の2倍程度に開いて床に付く
3.胸の力を使って上半身を床に近付ける
4.ゆっくりともとの位置に戻る
※(3)~(4)を10回×3セット行う
【2.ダンベルプレスの手順】
1.ダンベルを持ってベンチに仰向けになる
2.ダンベルを胸の横に持って胸を張る
3.肘を上方にまっすぐ持ち上げる
4.ゆっくりともとの位置に戻す
※(3)~(4)を10回×3セット行う
2.ダンベルを胸の横に持って胸を張る
3.肘を上方にまっすぐ持ち上げる
4.ゆっくりともとの位置に戻す
※(3)~(4)を10回×3セット行う
筋肉量を増やすための筋トレメニュー
胸の脂肪を落とすためには、基礎代謝をアップさせるのも重要になる。そこで大胸筋以外の筋肉を鍛えるようにしよう。特に、大腿四頭筋や大臀筋などを鍛えられる「スクワット」や、腹筋群を鍛えられる「クランチ」を行うのがおすすめだ。大胸筋の筋トレと合わせて取り入れるようにしよう。
【1.スクワットの手順】
1.両足を肩幅に開き背筋をまっすぐ伸ばす
2.両膝を軽く曲げて両手は後頭部に当てる
3.膝が水平になるくらいまで腰を落とす
4.ゆっくりともとの位置に戻す
※(3)~(4)を10回×3セット行う
2.両膝を軽く曲げて両手は後頭部に当てる
3.膝が水平になるくらいまで腰を落とす
4.ゆっくりともとの位置に戻す
※(3)~(4)を10回×3セット行う
【2.クランチの手順】
1.仰向けに寝て、両手を頭の後ろで組む
2.両脚を持ち上げ、膝と股関節を90度に曲げる
3.へそを覗き込むように上半身を起こす
4.腹筋の力を使いながらもとの位置に戻る
※(3)~(4)を10回×3セット行う
2.両脚を持ち上げ、膝と股関節を90度に曲げる
3.へそを覗き込むように上半身を起こす
4.腹筋の力を使いながらもとの位置に戻る
※(3)~(4)を10回×3セット行う
結論
胸の脂肪は、内臓脂肪よりも落ちにくい「皮下脂肪」であり、皮下脂肪の中でも落ちにくいという特徴がある。そのため、胸の脂肪を落とすためには時間がかかる。食事内容を見直したり、有酸素運動や筋力トレーニングなどに取り組んだりして、根気強く胸の脂肪を落とすように努力してみよう。