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鍛え上げられた立派な太ももの男性の写真

太ももの筋肉の名前と場所を徹底解説!それぞれの役割や筋トレも紹介

投稿者:ライター 渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年12月29日

太ももの筋肉について、大腿四頭筋、ハムストリング、内転筋群といった部位別に構成する筋肉の名前や主な役割を解説する。後半では初心者にも手軽に取り組める太ももの筋トレメニューを紹介しているので、あわせて参考にしてほしい。

  

1. 太ももの筋肉「大腿筋」とは

太ももの筋肉に手を当てる男性の写真
太ももの筋肉を総じて「大腿筋」という。主に次の3つに分かれている。まずは基本的なところから押さえておこう。

太ももの主な筋肉は「大腿四頭筋」「ハムストリング」「内転筋群」

太ももの筋肉である「大腿筋」は、股関節や膝関節の動作に関係している。膝を曲げたり伸ばしたり、足を閉じたりするときに使われる筋肉だ。スポーツ競技ではもちろん、日常生活でも歩いたり走ったり、ジャンプしたりなどさまざまな動作に使われる、たいへん重要な筋肉のひとつである。まずは太ももの筋肉を「大腿筋」と呼び、その大腿筋には大きく「大腿四頭筋」「ハムストリング」「内転筋群」があるということを覚えておこう。

2. 太ももの表側にある筋肉「大腿四頭筋」とは

大腿四頭筋のあたりに手を当てる男性の写真
太ももの筋肉の部位別に、細かい筋肉の名前や役割などを解説していく。まずは太ももの表側、前面にある大腿四頭筋から解説していこう。

大腿四頭筋の特徴と役割

大腿四頭筋は、複合筋としては身体の中で最大の体積になる。主な役割は膝関節の伸展と股関節の屈曲の2つ。膝関節を伸ばしたり、足を前に蹴り上げたりするときに使われるのが大腿四頭筋というわけだ。「四頭」とあるように、大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋の4つの筋肉で構成されている。

大腿直筋(だいたいちょっきん)

大腿四頭筋の中心となる筋肉だ。骨盤部分にある寛骨の前面が起始、膝関節の前面あたりが停止である。2つの関節の働きに関係する「二関節筋」と呼ばれるタイプの筋肉で、主な働きは膝関節の伸展、股関節の屈曲である。このほか股関節の外旋や股関節の外転などにも関わる、日常でもよく使われる筋肉だ。

内側広筋(ないそくこうきん)

大腿四頭筋の内側に位置する筋肉が内側広筋である。大腿骨粗線の内側唇から起こり、膝関節の下側あたりで停止する。広筋群である外側広筋や中間広筋と一緒に、膝関節の屈曲をサポートする役割を担う。とりわけ、膝下や足首を外側に向けた状態(膝関節外旋位)のときによく使われる筋肉である。

外側広筋(がいそくこうきん)

大腿四頭筋の外側に位置する筋肉だ。大転子の外側面から起こり、膝関節の下側あたりで停止する。内側広筋と同じ広筋群のひとつで、膝関節の伸展をサポートしている。とくに、膝下や足首が内側を向いた状態(膝関節内旋位)のときによく使われる筋肉だ。

中間広筋(ちゅうかんこうきん)

大腿四頭筋の深部に位置する筋肉である。大腿骨の前面と外側面から起こり、膝関節の下側あたりで停止する。内側広筋と外側広筋と一緒に膝関節の伸展をサポートする。日常生活では、立ち上がったり歩いたりするときによく使われる。

3. 太ももの裏側にある筋肉「ハムストリング」とは

ハムストリングのあたりに手を当てる男性の写真
続いて、太ももの裏側にあるハムストリングについて解説する。

ハムストリングの特徴と役割

太ももの裏側、後ろ面にある筋肉で、大腿四頭筋とは拮抗筋の関係にある。全ての筋肉が二間接筋であり、主な役割に膝関節の屈曲や股関節の伸展がある。大腿四頭筋とは反対に、膝を曲げたり足を引いたりするときに使われる。ハムストリングは大腿二頭筋長頭、大腿二頭筋短頭、半膜様筋、半腱様筋で構成されている。

大腿二頭筋長頭(だいたいにとうきんちょうとう)

ハムストリングの外側に位置する筋肉である。座骨結節から起こり、途中で短頭と合流して腓骨頭で停止する。長頭は膝関節の屈曲にも関わるが、より使われるのは股関節の伸展時である。つまり足を後ろに上げるときに使われる筋肉だ。

大腿二頭筋短頭(だいたいにとうきんたんとう)

大腿二頭筋長頭と同じく、ハムストリングの外側に位置する筋肉である。大腿骨粗面の外側唇から起こり、長頭と合流してから腓骨頭で停止する。大腿骨から起きているため、長頭とは異なり股関節の伸展には関与しない。主に、膝を曲げたり足を内側に向けたりするときに使われる筋肉だ。

半膜様筋(はんまくようきん)

ハムストリングの内側に位置する筋肉が半膜様筋である。座骨結節から起こり、膝関節の裏あたりで停止する。筋腹(筋肉の膨らみ部分)が膝関節寄りにあるため、とくに膝関節の屈曲時に活躍する。膝を曲げる動作のときによく使われる筋肉ということだ。

半腱様筋(はんけんようきん)

ハムストリングの内側に位置する、半膜様筋を覆うように走行している筋肉である。坐骨結節の内側面から起こり、膝関節の裏側で停止する。半膜様筋とは異なり、筋腹が股関節寄りにあるのが特徴だ。ハムストリングはスプリント走で使われる筋肉だが、特に短距離選手はこの半腱様筋が発達している傾向がある。

4. 太ももの内側にある筋肉「内転筋群」とは

内転筋群のあたりに手を当てる男性の写真
大腿筋を構成する3大筋肉の最後は、太ももの内側にある内転筋群である。

内転筋群の特徴と役割

大腿四頭筋やハムストリングとは異なり、主に股関節の内転や股関節の屈曲など股関節の動作に関わるのが内転筋群である。日常生活では、股を閉じたり太ももを内側に捻ったり、ガニ股になったりするときなどに使われる。「群」と名のつくように内転筋群には多くの筋肉があり、それぞれ異なる特徴や働きがある。

恥骨筋(ちこつきん)

内転筋群の中でも最上部、足の付け根あたりにある筋肉だ。恥骨櫛(ちこつしつ)から起こり、大腿骨近位部や恥骨筋線あたりで停止する。主な働きは股関節の内転であり、足を閉じる動作のときに活躍する。起始部が恥骨櫛近くにあるため、股関節の屈曲にも関わる。

大内転筋(だいないてんきん)

内転筋群の中でもっとも大きく、かつ強い力を発揮する筋肉だ。内転筋部とハムストリング部に分かれており、内転筋部は恥骨下枝から起こって大腿骨粗線の内側唇で停止する。一方、ハムストリング部は座骨結節あたりから起こって大腿骨の内側上顆で停止する。主に股関節内転に関わるが、股関節の屈曲時にも使われる。

長内転筋(ちょうないてんきん)

内転筋群の前面にあり、恥骨筋の下側に位置する筋肉だ。恥骨上枝から起こり大腿骨の粗線の内側唇で停止する。ほかの内転筋群と同様に股関節の内転時によく使われるが、起始部が恥骨上枝(骨盤の内側)にあるため、股関節の屈曲時にも活躍する。

短内転筋(たんないてんきん)

恥骨筋と長内転筋の内側にある筋肉で、恥骨下枝から起こり大腿骨粗線の内側唇で停止する。基本的に長内転筋のサポートをする働きがあり、股関節の内転や股関節の屈曲などで使われる。

薄筋(はっきん)

太ももの内側に位置する細長い筋肉だ。恥骨から起こって膝の下あたりで停止する。内転筋群の中では唯一、股関節と膝関節の動作に関わる二関節筋である。ほかの内転筋と同じく股関節の内転に関わるほか、膝を曲げる動作にも関わる。

5. 太ももの筋肉を鍛えるのにおすすめの筋トレメニュー3選

ランジをする男性の写真
太ももの筋肉を鍛えるための筋トレメニューを紹介する。なお筋トレメニューは数多くあるが、本稿では初心者の方にも取り組みやすいものを選ばせていただいた。

ランジ

【ランジで鍛えられる部位】

  • 大腿四頭筋
  • ハムストリング
  • 大殿筋(お尻の筋肉) など

【ランジのやり方】

  • 足を肩幅より大きく開いて立つ
  • 足を前後に開く(片足を前に出す)
  • 背筋はピンと伸ばしたまま、膝を曲げ股関節を落としていく
  • 前に出した足の膝を90度まで曲げる
  • ゆっくり元の姿勢に戻る
  • 足を入れ替えながら、左右それぞれ15回×3セットを目標に取り組む

スタンディングレッグカール

【スタンディングレッグカールで鍛えられる部位】

  • ハムストリング
  • 腓腹筋 など

【スタンディングレッグカールのやり方】

  • 壁に両手をつき、足を肩幅程度に開いて立つ
  • 股関節を固定したまま、片足の膝をゆっくり曲げていく
  • 膝を曲げた足のかかとをお尻につけるように限界まで曲げていく
  • ゆっくり元の姿勢に戻る
  • 足を入れ替えながら、左右それぞれ15回×3セットを目標に取り組む

ワイドスクワット

【ワイドスクワットで鍛えられる部位】

  • 大腿四頭筋
  • ハムストリング
  • 内転筋群
  • 大臀筋 など

【ワイドスクワットのやり方】

  • 肩幅よりも広く足を開いて立つ
  • つま先が「ハの字」になるよう外側に向ける
  • 両手はクロスさせて胸の前で組む
  • 背筋を伸ばしたまま、腰をゆっくり落としていく
  • 膝よりも下へお尻を下げる
  • 膝と太腿が平行になったら元の姿勢に戻る
  • 10回×3セットを目標に取り組む

6. 太ももの筋肉を鍛える効果

太ももの筋肉を触る男性の写真
太ももは、下半身はもちろん全身で見ても大きな筋肉である。ここを鍛えることによって効率よく筋肉量を増やすことが可能だ。

基礎代謝がアップし脂肪が燃焼しやすくなる

筋肉量は基礎代謝に関わる。筋トレを実践して太ももの筋肉を鍛え、筋肉量が増えれば、基礎代謝が向上する。すなわち脂肪が燃焼しやすくなるというわけだ。

太りにくい体質へとつながる

脂肪が燃焼しやすくなるということは、太りにくい体を手にすることにもなる。もちろん筋トレを継続すること、食事に気をつけることなどは必要だが、ダイエット目的の方も太ももの筋トレがおすすめだ。

たくましい下半身が手に入り、パフォーマンスも向上する

もちろん、筋トレをすることで太くてたくましい、男らしい下半身を手にすることも可能だ。スポーツをしている方なら、パフォーマンスの向上効果も期待できる。ただしスポーツにおけるパフォーマンスは、太もものみならずふくらはぎなど全体の筋肉をバランスよく鍛えることも大切だ。

7. 太ももの筋肉の名前と役割、鍛え方を覚えておこう

太ももに手を当てる男性の写真
太ももの筋肉は「大腿四頭筋」「ハムストリング」「内転筋群」に大別でき、かつそれぞれいくつかの筋肉で構成されている。まずは部位と名前、どういった動きに関わるのかといった基本を覚えておこう。また本稿で紹介した筋トレはごく一部だ。ほかにも太ももの筋肉を鍛えるメニューは豊富にあるので、慣れてきたらぜひいろいろとチャレンジしてみてほしい。

結論

太ももにある筋肉(大腿筋)は、全身の筋肉でもとくに大きくて強い。その分筋トレ効率にも優れており、トレーニーだけでなくダイエッターの中にも鍛えている方は多い。それぞれの筋肉の働きを知ることで、トレーニングの際に筋肉の刺激(負荷)を意識しやすくなるといったメリットもある。ぜひ、それぞれの筋肉の名前や役割などを覚えておいてトレーニングに役立てよう。
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  • 公開日:

    2020年7月27日

  • 更新日:

    2021年12月29日

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