目次
1. スクワットのフォームは腰を落とす深さでも分類される

スクワットといえば、足を肩幅に開いて行う種目が最もスタンダードである。しかし、このスクワットは腰を落とす深さに応じて、呼び名が変わってくる。まずは深さ別のスクワットの種類について確認しておこう。
クォータースクワット
膝を30~45度程度曲げる浅めのスクワットだ。膝をあまり曲げないため安定性が高く、重いダンベルやバーベルを持った状態でのトレーニングに適している。しかし、筋肉の伸縮が少ないため、あまり筋肉の強化には向かないといわれている。
ハーフスクワット
膝を90度程度曲げるスクワットだ。一般的なスクワットでは大腿四頭筋やハムストリングが鍛えられるが、ハーフスクワットでは大腿四頭筋への負荷が少なくなり大臀筋の強化がメインとなる。なお、膝へ負荷が逃げやすいという欠点もある。
パラレルスクワット
太ももを床と水平になるくらいまで膝を曲げるスクワットだ。一般的に「スクワット」というと、このパラレルスクワットを指すことが多い。パラレルスクワットでは大腿四頭筋、ハムストリング、大臀筋などを効率よく鍛えることが可能だ。
フルスクワット
完全に膝を曲げきって、しゃがみ込むスクワットだ。さまざまな足の筋肉を使う必要があり、特にハムストリングを強化するのに向いている。バランスを崩しやすく難易度が高いことが特徴だ。ケガのリスクも高いが、正しいフォームや動作で行うようにすれば安全に下半身を強化できる。
2. 自重で行うフルスクワットの正しいフォーム

ダンベルやバーベルなどの道具を持たずに行う筋トレを自重トレーニングという。自重でフルスクワットを行う場合は、以下のフォーム・やり方を意識するとよいだろう。
1.自重でフルスクワットを行う際の基本姿勢
足を肩幅に広げて、つま先をやや外側に向けておく。そして、胸を張り背筋を伸ばして、目線は前に向けておこう。手の位置は頭の後ろ、腰、胸の前などいくつかあるが、基本的には前方に水平に伸ばすのがよい。手を水平に伸ばすことで、フルスクワットのときにもバランスが崩れにくくなる。これが自重で行うフルスクワットの基本姿勢となる。
2.太ももが水平になるまで膝を曲げる
鼻から息を吸いながら、ゆっくりと膝を曲げて腰を落とそう。フルスクワットではパラレルスクワットよりも深く腰を落とす必要があるため、まずは背筋を伸ばした正しいフォームのまま、太ももが床と平行になるまで腰を落とすとよい。またこのとき、膝の曲がる向きとつま先の向きが一緒になっているかを確認しておこう。
3.お尻を落とすイメージで股関節を曲げる
太ももが床と平行になったら、さらにお尻を落とすイメージで股関節を曲げていく。股関節を曲げずにフルスクワットを行うと膝への負荷が大きくなり、膝のケガの原因になってしまう。また、深く腰を落とそうとして目線が下に向いてしまうのもよくない。常に目線は前方に向けて背筋は伸ばしておくように意識しよう。
4.十分に膝を曲げたら足を伸ばしていく
お尻が地面につくくらいまで腰を落としたら、口で息を吐きながらゆっくりと股関節と膝を伸ばしていこう。このときに反動をつけるようにはしないで、足の力で立ち上がるのがポイントだ。なお、完全に立ち上がらずに軽く膝を曲げた状態で次の動作に入るとよい。
3. バーベルありのフルスクワットの正しいフォーム

足の筋肉への負荷を高めるために、ダンベルやバーベルを持ってスクワットを行うこともあるだろう。道具ありの場合でも基本的なやり方は同じだ。ただし、フォームは複数あるので、バーベルフルスクワットのフォームを確認しておこう。
フロントスクワット
バーベルを肩の前に担いだ状態で行うスクワットである。順手(手のひらを上に向けた状態)でバーベルを持ち、肘を前方に突き出して肩の前で固定する。このフロントロックの状態をキープしながら、腰を落としてフルスクワットを行うようにしよう。前傾姿勢になりやすいので、トレーニング中は目線や姿勢を意識するのがポイントになる。
バックスクワット
バーベルを肩の後ろに担いだ状態で行うスクワットである。順手でバーベルを持ち、首の根っこ(ハイバー)または肩の後ろ(ローバー)でバーベルを固定する。ハイバーの場合は重心が一直線になるため安定感が高いが、ローバーの場合は重心が後ろになるため少し前傾姿勢で行うのがよい。
オーバーヘッドスクワット
バーベルを真上に持ち上げて行うスクワットである。腕の位置がちょうど肩の真上にくるように持ち、手の先からかかとまでが一直線になるようにするのがポイントだ。また、肘を完全に伸ばしたままでロックして、脇が正面から見えるようにするのも重要だ。バーベルスクワットの中では最も難易度が高いといわれている。
4. フルスクワットでフォームを崩しやすい場合は?

フルスクワットのフォームが崩れてしまう場合は、無理にフルスクワットに取り組まないようにしよう。フルスクワットはケガのリスクが高いトレーニングなので、無理に行うと腰や股関節、膝、足首などをケガする可能性が高い。難易度が高いトレーニングなので、まずは自分に合った深さのスクワットに挑戦するといいだろう。
その上で、フルスクワットに必要な準備を進めるとよい。フルスクワットでは筋力と柔軟性の両方が重要になる。筋肉は上半身なら背筋群や腹筋群など、下半身なら大臀筋や内転筋などを鍛えよう。また、柔軟性に関しては股関節、膝関節、足首などの可動域を広げ、大腿四頭筋やふくらはぎも伸ばす必要がある。少しずつ準備をしてフルスクワットに挑戦しよう。
その上で、フルスクワットに必要な準備を進めるとよい。フルスクワットでは筋力と柔軟性の両方が重要になる。筋肉は上半身なら背筋群や腹筋群など、下半身なら大臀筋や内転筋などを鍛えよう。また、柔軟性に関しては股関節、膝関節、足首などの可動域を広げ、大腿四頭筋やふくらはぎも伸ばす必要がある。少しずつ準備をしてフルスクワットに挑戦しよう。
結論
スクワットにはさまざまな種類があり、またフルスクワットのフォームにもいろいろな種類がある。ダンベルやバーベルなどの道具の有無でもフォームは変わるので、鍛えたい筋肉や筋トレのレベルに応じて自分に合った方法で行うとよい。フルスクワットはケガの可能性も高いので、無理せずにトレーニングを積んでいくといいだろう。