目次
1. 筋肉痛にストレッチは効く?

筋肉痛を和らげるためには、血行を促進させて、筋肉の修復に必要な栄養素を行き渡らせることが必要だ。従って血行促進によいとされるストレッチは、筋肉痛の緩和にも効果が期待できる。
ただ冒頭でもお伝えしたように、ストレッチは必ずしも筋肉痛に効くわけではない。ストレッチのやり方によっては、反対に筋肉痛を招いたり、痛みを悪化させてしまったりすることもあるため注意が必要だ。また、痛みを感じる箇所に熱がある場合や、動けないほどひどい筋肉痛がある場合はストレッチを極力控えたほうがいいだろう。
ただ冒頭でもお伝えしたように、ストレッチは必ずしも筋肉痛に効くわけではない。ストレッチのやり方によっては、反対に筋肉痛を招いたり、痛みを悪化させてしまったりすることもあるため注意が必要だ。また、痛みを感じる箇所に熱がある場合や、動けないほどひどい筋肉痛がある場合はストレッチを極力控えたほうがいいだろう。
2. 筋肉痛が起きるメカニズム

筋肉痛は大きく2種類に分かれ、それぞれで痛みが起こるメカニズムが異なる。
即発性筋肉痛
即発性筋肉痛とはその名の通り、筋肉を使った直後(あるいは筋肉を使っている最中)に起こる痛みを指す。メカニズムとしては、筋肉に断裂などの物理的な障害が起こるケースと、血行が悪くなることで水素イオンが蓄積されて痛みを感じるケースの2パターンがあるが、大抵は後者のメカニズムで即発性筋肉痛が起こる。
遅発性筋肉痛
遅発性筋肉痛は筋肉を使ってしばらく経ってから起こる痛みのことだ。一般的に呼ばれる「筋肉痛」は遅発性筋肉痛を指しており、こちらはメカニズムがまだ完全には解明されていない。ひと昔前は乳酸の蓄積によって筋肉痛が起こるとされていたが、近年では筋繊維が回復する際に起こる炎症が遅発性筋肉痛の原因となっているのではないかとの見方が強くなってきている。
3. 筋肉痛の緩和におすすめのストレッチ

ここでは、筋肉痛が起こりやすい部位3つ(太もも・二の腕・お腹)におすすめのストレッチを紹介していこう。
太ももの筋肉痛緩和におすすめのストレッチ
- 両足を伸ばした状態で床に座る。両手はお尻の横に持ってくる。
- ひざを曲げながら片方の足を身体に近づける。
- 限界になるまで足を身体に近づけたら、その姿勢を10秒キープして、ゆっくり元の状態に戻す。
- 反対側の足も1~3と同じ流れでストレッチする。左右で5セットずつ行うのが好ましい。
二の腕の筋肉痛緩和におすすめのストレッチ
- 背もたれのある椅子と背中合わせになるように立ち、1歩前に進む。
- 手の平が上に向いている状態で、片方の手を椅子の背もたれにのせる。
- 椅子の背もたれから手を離さないように意識しながら前かがみになり、腕を伸ばす。
- 10秒間キープしたら元の状態に戻し、反対側の手も1~3の手順でストレッチを行う。
お腹の筋肉痛緩和におすすめのストレッチ
- うつ伏せの姿勢をとる。
- ひじを床につけた状態で、背中を反らしてお腹の筋肉を伸ばす。
- 余裕があればひじを床から離し、両手をついた状態で背中をさらに後ろへ反らす。
どのストレッチに関しても、無理のない範囲で行うことがポイントだ。また、寝起き直後のストレッチは身体を傷める原因となるので、立ったり歩いたり、ある程度身体を動かしてからストレッチを行うように注意してほしい。
4. 筋肉痛の緩和にストレッチ以外でおすすめのものは

筋肉痛を感じる部分に熱がある場合や、動けないほど筋肉痛がひどい場合は、ストレッチ以外のケア方法で筋肉痛を和らげよう。具体的には以下のケア方法がおすすめだ。
筋繊維の回復に効果が期待できる栄養素を摂取する
傷ついた筋繊維を早く回復させるためには、筋肉の元となるたんぱく質を積極的に摂ることがおすすめだ。加えて、疲れの回復とエネルギーの代謝に効果が期待できるビタミンB1、血行促進効果が期待できるビタミンC・Eなども一緒に摂取すると、より早く筋肉痛を和らげることができるだろう。
入浴やマッサージを取り入れて血のめぐりをよくする
前述の通り、筋肉痛の緩和には血のめぐりをよくすることが必要だ。ぬるめのお湯にゆっくり浸かったり、マッサージを取り入れたりして筋肉痛を和らげよう。
筋肉痛がひどい状態の時は薬に頼るのもアリ
食事や入浴など、生活習慣の見直しだけではどうにもならないほど筋肉痛がひどい場合は、市販の湿布や鎮痛消炎薬を使うのもひとつの手だ。ただし、薬は筋肉痛を根本的に治すわけではなく、あくまでも一時的に痛みを和らげるものなので、頼りっぱなしにならないように注意しながら使ってほしい。
5. 筋肉痛の予防法も知っておこう

筋肉痛は激しいスポーツや筋トレなど、筋肉を酷使した分だけ痛みが強くなりやすいが、普段から以下のことを取り入れておけば、ひどい筋肉痛を予防することができる。
適度な運動を心がける
一番効果的な予防法は、普段から適度に身体を動かして筋肉を鍛えておくことだ。忙しい毎日を送っていると運動を取り入れるのがなかなか難しいが、できるだけ時間を見つけて身体を動かすように意識しよう。エレベーターではなく階段を使ったり、車を使わずに徒歩や自転車で通勤したりするだけでも、きっと筋肉痛の状態が違ってくるはずだ。
規則正しい生活を送る
バランスのとれた食事や質のよい睡眠は、筋肉痛が起こった時だけではなく、普段から意識することで筋肉痛の予防にも繋がる。とくに運動を行う前後の生活習慣は筋肉痛に大きな影響を与えるため、いつも以上に意識を高めることが重要といえるだろう。運動前は筋肉の分解抑制・修復促進に効果が期待できるプロテインやアミノ酸などを摂取する、運動後はしっかりと休息をとるなど、できるだけ筋肉痛をひどくさせない対策をとっておこう。
運動前後に準備運動やストレッチを取り入れる
激しい運動や筋トレで、筋肉にいきなり大きな負荷をかけると筋肉痛がひどくなる恐れがある。そのため、運動を行う前後は準備運動やストレッチを取り入れておくのがおすすめだ。準備運動は体操やジョギングなどの軽いものを10分程度行っておくといいだろう。
結論
今回紹介したストレッチは、筋肉痛がある時はもちろん、運動した直後に行うのもおすすめだ。使った筋肉を柔軟にほぐしておけば、つらい筋肉痛も多少は軽減できることだろう。ただし、熱や激しい痛みがある場合はストレッチを控えておいたほうがいい。身体の状態を見ながら、上手に筋肉痛を和らげていこう。