1. 上半身を筋トレで鍛えるメリットと効果
上半身を筋トレで鍛えることでどういったメリットや効果があるのか、というところから解説しておこう。
上半身が引き締まる
筋トレによって、男らしく引き締まった上半身を手にすることができる。三角筋や大胸筋、広背筋や腹筋などをしっかり鍛え上げれば、人前で脱いでも恥ずかしくない上半身が持てるだろう。もちろん、そうした自分に自信が持てるようになるというのも大きな効果だ。
基礎代謝がアップする
筋肉量が増えると基礎代謝がアップする。これにより太りにくい体質を手にすることも可能だ。とくに大きな筋肉を鍛えることで効率よく基礎代謝のアップが見込める。
スポーツではパフォーマンスの向上が期待できる
上半身の筋肉を使う野球やテニス、水泳やボルダリングなどさまざまなスポーツでパフォーマンスの向上が期待できる。また体幹を鍛えることでサッカーなど主に下半身をメインに使うスポーツにおいても安定感の向上などが望めるだろう。
立ち姿が美しくなる
腹筋や背筋を鍛えることによって、姿勢がよくなる効果も期待できる。シュッとした美しい立ち姿は同じ男から見ても憧れるものだ。
もちろん女性ウケもよくなる
上半身は下半身よりも目立つ。マッチョとまではいかなくとも、筋トレで細マッチョといったバランスのよい上半身を手に入れることができれば、当然、女性ウケもよくなるだろう。
2. 上半身を構成する筋肉とは?
上半身にはさまざまな筋肉がある。バランスよく全体的に鍛え上げることが大切だが、そもそもどういった筋肉があるのか、基本的なところをおさらいしておこう。
胸の筋肉
- 大胸筋
- 小胸筋
大胸筋は上半身のなかでも大きな筋肉である。先に鍛えることで基礎代謝を効率よくアップさせられるだろう。
背中の筋肉
- 広背筋
- 脊柱起立筋
- 僧帽筋
直接視認しづらいことからおろそかになりがちだが、美しい姿勢を保ったり上半身全体をバランスよく鍛え上げたりするためには、背筋もしっかり筋トレすることが大切だ。
肩の筋肉
- 三角筋
- ローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の総称)
逆三角形の上半身を手にしたいのであれば、三角筋といった肩の筋肉をしっかり鍛えることだ。胸筋と並んで大きな筋肉なので、基礎代謝のアップも同時に実現できる。
腕の筋肉
- 前腕筋
- 上腕三頭筋
- 上腕二頭筋
腕を鍛えるなら、とくに上腕三頭筋と上腕二頭筋を意識的に筋トレしよう。前腕筋は主に握力に寄与する筋肉であるが、ダンベルなどを使う筋トレをしているうちに自然に鍛えられることが多い。
腹の筋肉
- 腹直筋
- 腹斜筋
腹筋というとシックスパックを思い浮かべる方も多いだろう。腹直筋がそれに当たるのだが、忘れがちなのが腹斜筋だ。脇腹の引き締め効果や、キレイなシックスパックを作るために欠かせない筋肉である。
3. 上半身を効率よく鍛えるならどの順番で筋トレすべき?
筋肉を鍛えるうえで意識したいのが「順番」である。上半身に限ったことではないが、筋トレは大きな部位からスタートすることを基本としよう。具体的には次のような順番だ。
胸や背中から始め、肩、腕、腹という順番がおすすめ
大きな筋肉を鍛える際、小さな筋肉も一緒に動くため効率よく鍛えられる。また大きな筋肉を鍛えるにはそれだけエネルギーが必要になる。体力面から考えても、上半身の大きな筋肉を優先的に筋トレした方が効率的である。
4. ジムでできる上半身の筋トレにおすすめのメニュー
それでは、上半身を鍛え上げるための筋トレメニューを紹介していこう。まずはジムでマシンを使ってできる上半身の筋トレからだ。
ラットプルダウン
- ベンチに座り、肩幅より広めの位置でマシンのバーをつかむ
- 視線を上に向け、息を吐きながらバーを引いていく
- 背中の筋肉を意識しながら鎖骨まで下げる
- 息を吸いながらゆっくり元に戻す
- 10回を1セットとし、3セットおこなう
背中の筋肉と腕の筋肉を中心に鍛えられる上半身の筋トレだ。美しく広い背中を手に入れたい方はぜひチャレンジしよう。バーを引くときは、背中を丸めないように気を付けてほしい。
ベンチプレス
- ベンチに仰向けになり、足は曲げて床につける
- バーベルを握り、胸の真上まで移動させる
- 肩甲骨を寄せてしっかり胸を張る
- バーベルを持ち上げ肘を完全に伸ばす
- ゆっくり胸の上に下ろす
- 8〜12回を1セットとし、3セットおこなう
バーベルを使って胸と腕を鍛える筋トレメニューだ。とくに厚い胸板を手に入れたい方は積極的に取り組もう。背中や腕、胸など使っている筋肉をしっかり意識することが大切だ。
バックプレス
- ベンチに座りバーベルを肩幅よりやや広めの位置で握る
- ゆっくり肘を伸ばしバーベルを一度頭の上まで持ち上げる
- ゆっくり頭の後ろに下ろしていく
- 耳のあたりまで下ろしたらバーベルを頭上に戻す
- 10回を1セットとし、3セットおこなう
上半身のなかでも大きな三角筋を鍛える筋トレだ。ケガのリスクもあるトレーニングなので、通常より軽めの負荷をかけることを心がけると同時に、決して無理だけはしないように気をつけてほしい。
5. 自宅でできる上半身の筋トレにおすすめのメニュー
続いて、自宅で上半身の筋トレがしたいという方におすすめの、マシンを使わずにできる筋トレメニューを紹介しよう。
プッシュアップ
- 腕立て伏せの要領で両手を床につき、手を肩幅より広めにセットする
- 身体をまっすぐに保ち、足はつま先だけを床につける
- 肘を曲げ、胸が床につく直前まで身体を下ろしていく
- 肘を伸ばして元の姿勢に戻る
- 10回を1セットとし、3セットおこなう
プッシュアップはいわゆる腕立て伏せのことだ。自宅で手軽にできる筋トレの代表でもあり、胸や腕の筋肉を効果的に鍛えることができる。なお初心者の方で続かないという場合は、膝をついておこなうことで負荷を減らすなどしよう。逆に余裕があれば、手の幅を広めて高負荷にするのもおすすめだ。
バックエクステンション
- うつ伏せになり顎の下で手を組む
- 身体を反らすようにして足は床から浮かせる
- ゆっくり上半身を持ち上げていく
- 限界まで持ち上げたら、ゆっくり元の体勢に戻る
- 15回を1セットとし、3セットおこなう
背筋を鍛えるオーソドックスな筋トレだ。反動を使わず、上半身の筋力だけで動くことを意識しよう。
6. 上半身の筋トレの頻度は?筋肉痛のときは控えるべき?
一日も早く理想的な上半身を手に入れたいという方もいるだろう。だが筋トレには十分な「栄養」と「休息」が欠かせない。
超回復の時間を考慮して「休息」を取ることが大切
筋トレによって筋繊維が傷つくと、体はそれを一生懸命修復しようとする。その際、同じような負荷に耐えられるようひと回り大きく力強くなっていく。これによって筋肉が徐々に発達していくわけだが、修復にはたんぱく質を始めとする十分な栄養と睡眠といった休息が欠かせない。この一連の流れを筋肉の超回復と呼んでいる。
超回復に必要な時間は48〜72時間など部位によって異なるが、十分修復が済んでいない状態でさらにダメージを与えてしまうと、筋肉が萎縮してしまうことがある。そのため、2〜3日など部位によって超回復の時間を設けることが大切だ。
超回復に必要な時間は48〜72時間など部位によって異なるが、十分修復が済んでいない状態でさらにダメージを与えてしまうと、筋肉が萎縮してしまうことがある。そのため、2〜3日など部位によって超回復の時間を設けることが大切だ。
毎日筋トレしたいという方は「部位」を変えよう
仮に毎日筋トレをしたいという場合、1日目は背中、2日目は胸、3日目は肩といったように、部位を変えるとよいだろう。
筋肉痛になったら無理をせず休息を
筋肉痛の状態で無理に筋トレをおこなうと、筋肉の可動域が狭くなり余計なダメージを与えてしまったり、痛みを避けようとして誤ったフォームになってしまったりするおそれがある。筋トレの効果が半減したり、逆に筋力が低下したりすることも考えられる。筋肉痛のときは無理をせず、しっかり休息をとるのがおすすめだ。
7. 下半身の筋トレも取り入れよう
上半身の筋トレばかりをおこなうと、体全体で見たときにバランスの悪い仕上がりになってしまう場合がある。また下半身には大きな筋肉があるので、上半身と一緒に筋トレで鍛えることで代謝のよい身体に近づくことができる。ぜひ下半身の筋トレにも同時に取り組もう。
結論
上半身の筋肉は大きく5つの部位に分かれており、それぞれをしっかり鍛えることが大切だ。本稿で紹介したトレーニングを参考に、効率よく上半身を鍛えてほしい。また筋トレは、大きな筋肉から鍛え始めるといった順番も重要なので頭に入れておこう。上半身とともに下半身も一緒に鍛えて、バランスとれた身体を目指してほしい。