1. フォームローラーの効果

フォームローラーを使うとどのような効果が期待できるのかを解説していこう。
筋膜リリース
フォームローラーを使うことで、筋膜リリースをすることが可能だ。筋膜リリースとは、筋肉や内臓を包んでいる筋膜という組織の萎縮を解きほぐすことである。筋膜リリースを行うことで筋肉のこわばりが改善し、パフォーマンスの向上やコリの解消、疲れをケアする効果が期待できる。
姿勢改善
デスクワークやスマホの見過ぎで凝ってしまった首や肩をほぐすことで、姿勢改善の効果が期待できる。のちほどフォームローラーを使った肩甲骨のマッサージ方法を紹介するので姿勢を改善したい方は、参考にしてほしい。
ストレッチ
身体のほぐしたい部位をフォームローラーに乗せ転がすことで、マッサージだけでなくストレッチ効果も期待できるのだ。使い方次第でさまざまな効果が得られる点もフォームローラーの魅力である。
2. フォームローラーの効果的な使い方とは?

ここではフォームローラーの効果的な使い方を解説する。どのやり方でも、1か所45秒~1分程度転がすようにしよう。
脇から腕
脇から背中に走っている広背筋をほぐす使い方だ。腕の動きがスムーズになる効果が期待できる。
- 膝を軽く曲げて、横向きに寝る。
- 足や腕で身体を支えながら、脇の下にフォームローラーをセットする。
- 脇から腕まで、フォームローラーをゆっくりと転がしていく。
背中から腰
肩コリに効果的な使い方である。
- 両膝を立てて仰向けに寝る。
- 背中にフォームローラーをセットする。両手は身体の横に置いてバランスをとる。
- 背中から腰まで、フォームローラーを前後にゆっくりと転がしていく。
お尻
お尻の筋肉に効果が期待できる使い方だ。ほぐすことで、身体の安定感がアップするだろう。
- 片膝を立てて座る。
- お尻の下にフォームローラーを置き、両手で身体を支える。
- フォームローラーを前後に転がしていく。
太もも
太ももの外側にアプローチする使い方だ。太ももの外側は、疲労で硬くなりやすい場所なので、念入りに行おう。
- 横向きに寝る。
- 右肘をついて太ももの外側に当たるようフォームローラーを置く。
- 左足を前に出して足裏をつき、両腕と合わせて身体を支える。
- 足の付け根から膝まで、フォームローラーをゆっくりと転がしていく。反対側も同様に行う。
3. フォームローラーが効果なしとならないための注意点

身体に嬉しい効果があるフォームローラーも、正しく使わなければ効果が半減してしまう。フォームローラーを効果的に使うための注意点を見ていこう。
ゆっくりと転がす
フォームローラーを転がすスピードが速過ぎると、効果が実感できないことがあるので注意しよう。コリや痛みを感じる部分を探りながら、ゆっくりとフォームローラーを転がすとよい。
痛い時は無理をしない
フォームローラーを転がして、強い痛みを感じる時は無理をしないようにしよう。体重のかけ方を工夫したり、フォームローラーの周りにタオルを巻いたりして「痛気持ちいい」程度の強さまで調整して使用してほしい。
4. フォームローラーのタイプは?

フォームローラーの効果を実感するためには、自分に合ったアイテムを選ぶことも重要だ。最大限の効果を得るためのフォームローラーの選び方を見ていこう。
素材
フォームローラーは素材によって、柔らかさや耐久性が変化する。ウレタン素材やポリエチレン素材は比較的柔らかいので、初心者の方におすすめだ。硬質PVCやEVAは硬めの素材なので刺激が強く、また耐久性に優れている。筋肉質の方や今使っているフォームローラーでは物足りなくなった方などに向いているだろう。
サイズ
使い方や目的に合ったサイズを選ぶことも大切なポイントだ。初めてフォームローラーを買う方は、30cm前後のアイテムがおすすめだ。このサイズは扱いやすく、全身の筋膜リリースにぴったりだ。筋膜リリースだけでなく上半身のストレッチにも使いたい方は、65cm前後のものがよいだろう。
凸凹の形や数
フォームローラーについている凸凹の形や数によって刺激の強さも変化する。凸凹が鋭く数が多いほど刺激が強くなるので、自分に合った強度のフォームローラーを選ぶようにしよう。初心者の方は、凹凸面が小さく数が少ないものがおすすめである。
価格
フォームローラーは、1,000円以下のものから10,000円近いアイテムまで幅広い価格のものがある。手ごろな価格でも正しく使えば十分な効果を発揮するので、自分の予算に合わせて選ぼう。
結論
フォームローラーの適切な使い方や選び方を紹介した。フォームローラーで全身をほぐすことで、さまざまな嬉しい効果を体感することができるだろう。自分に合ったアイテムを選び、使用時間を守って無理をせずに活用してほしい。