1. 菱形筋を筋トレする効果やメリットとは

ますは菱形筋のある位置や役割、そして筋トレで期待できる効果から解説しよう。
菱形筋の位置と役割
菱形筋は脊椎から左右の肩甲骨に伸びる筋肉だ。字の通り菱形をしており大菱形筋と小菱形筋の2つの部位に分けられる。どちらも肩甲骨を引き寄せる動きを担っており、肩甲骨を正しい位置に保ち、姿勢を維持する重要なパーツでもある。
菱形筋の筋トレは猫背や肩こり改善につながる
菱形筋が衰えると肩甲骨が外側に開き、肩が前に出た猫背の姿勢になってしまう。また、菱形筋のこわばりが肩こりの隠れた原因であることも多い。菱形筋を筋トレして肩甲骨を正しい位置に引き寄せることで、姿勢の改善、さらに慢性的な肩こりの改善が期待できるのだ。
2. マシンを使う菱形筋の筋トレ方法

菱形筋は広背筋や僧帽筋の筋トレで一緒に鍛えることができる筋肉だ。まずは初心者でも比較的正しいフォームで動作しやすいマシントレーニングを紹介しよう。
マシンを使う菱形筋の筋トレ1:マシンシーテッドローイング
マシンシーテッドローイングは、シートに座りバーを手前に引くトレーニングだ。ポイントは、腕を引きながら肩甲骨を寄せ背筋にしっかりと負荷を与えること。背中が丸まらないよう、胸を張った姿勢を維持して動作するよう心がけよう。
- シートに座り、両足をフットプレートに乗せる
- バーを握り胸を張る
- 肩甲骨を寄せながら、お腹に向かってバーを引く
- 完全に引ききったらゆっくり元に戻す
マシンを使う菱形筋の筋トレ2:ケーブルショルダーシュラッグ
ケーブルショルダーシュラッグは、肩を上げ下げするシュラッグをケーブルマシンで行う筋トレだ。肩を動かすのではなく、肩甲骨を寄せる動きのみで肩を上げるよう意識することで僧帽筋や菱形筋に確実に効かせることができる。
- 立った状態でケーブルを握る
- 腕を伸ばしたまま肩甲骨だけを動かし、肩をすくめるように持ち上げる
- 上げきったら僧帽筋をできる限り収縮させ、ゆっくり元に戻す
3. チューブやダンベルを使う菱形筋の筋トレ方法

チューブやダンベルを使って筋トレすることで、自宅でも前述したトレーニングと同様の効果を得ることが可能になるので、そちらも紹介しよう。
チューブを使う菱形筋の筋トレ1:チューブシーテッドローイング
チューブシーテッドローイングは床に座り、トレーニングチューブを足の裏に引っ掛けて手前に引くトレーニングだ。マシンの場合と同じく腕を引ききり肩甲骨を寄せる意識を持つことで、菱形筋や僧帽筋にしっかり刺激を与えることができる。
チューブを使う菱形筋の筋トレ2:ダンベルショルダーシュラッグ
ダンベルショルダーシュラッグはダンベルを持ってシュラッグを行うトレーニング。ダンベルの場合も、マシンと同じく肩甲骨を寄せる動きのみで肩を上げ下げするのがポイントだ。肘や肩を動かすと菱形筋や僧帽筋への負荷が軽くなってしまうので注意しよう。
番外編:タオルを使った菱形筋のエクササイズ
もっと手軽に菱形筋を鍛えたい方には、タオルを使ったエクササイズがおすすめだ。1枚のタオルを両手で伸ばして握り、「バンザイ⇒首の後ろ側に下ろす」という動作を繰り返そう。菱形筋がほぐれ肩こりや猫背の改善にもつながるので、仕事の合間などにやってみてほしい。
4. 菱形筋は筋トレ以外にストレッチもおすすめ

時間に余裕があれば、菱形筋の筋トレ前後にストレッチも取り入れてみよう。筋トレ前なら柔軟性や体温を上げ筋肉を動きやすくする役割、筋トレ後なら老廃物を流し筋肉の回復を早める役割などが期待できる。またストレッチ単独でも菱形筋をほぐすことができるので、筋トレする時間がないときなどにもおすすめである。
菱形筋のストレッチには「両肘を身体の横で開いたり閉じたりする」「両手を後ろで組み、腕を伸ばして肩甲骨を縮める」「頭の上で両手を合わせ真上に伸ばす」などの方法がある。自分がやりやすいと思える方法を選んで試してみよう。
菱形筋のストレッチには「両肘を身体の横で開いたり閉じたりする」「両手を後ろで組み、腕を伸ばして肩甲骨を縮める」「頭の上で両手を合わせ真上に伸ばす」などの方法がある。自分がやりやすいと思える方法を選んで試してみよう。
結論
普段意識することのない菱形筋だが、実は肩こりや猫背を改善するキーポイントともいえる筋肉だ。慢性的な肩こりや姿勢の悪さでお悩みの方は、菱形筋の筋トレやストレッチが改善の役に立つ可能性もあるので、一度挑戦してみてはいかがだろうか?