目次
- 1. 懸垂(チンニング)で鍛えられる筋肉の部位は?
- 2. 懸垂(チンニング)で筋肉を鍛えることによって期待できる効果
- 3. 懸垂(チンニング)がうまくできない理由
- 4. 懸垂(チンニング)ができない方にまずやってほしい筋トレメニュー
- 5. 初心者向け|懸垂(チンニング)で筋肉を鍛える方法
- 6. 中級者・上級者向け|筋肉をガッツリ鍛える懸垂(チンニング)メニュー3選
- 7. 懸垂(チンニング)で上半身の筋肉を効率よくに鍛え上げよう
- 肩幅程度に手を開く
- 手の甲を自分側に向けてチンニングバーのグリップを握る
- 肩甲骨を寄せるイメージで、背中の筋肉を使って体を引き上げる
- チンニングバーに顎がつくくらいまで体を引き上げる
- 肘を完全に伸ばしきらない程度にゆっくり元の姿勢に戻る
- 10回1セット、慣れてきたら3セットを目標に繰り返す
- 肩幅程度に手を開く
- 手のひらを自分側に向けてチンニングバーのグリップを握る
- 肩甲骨を寄せるイメージで、背中と腕の筋肉を使って体を引き上げる(上腕二頭筋のみを刺激したいときは逆に肩甲骨をあまり寄せずに引き上げる)
- チンニングバーに顎がつくくらいまで体を引き上げる
- 肘を伸ばしきらない程度にゆっくり元の姿勢に戻る
- 10回1セット、慣れてきたら3セットを目標に繰り返す
- 手を肩幅の1.5〜2倍の間隔に開く
- チンニングバーのグリップを順手で握る
- 肩甲骨を寄せるイメージで、背中の筋肉を使って体を引き上げる
- チンニングバーに顎がつくくらいまで体を引き上げる
- 肘を伸ばしきらない程度にゆっくり元の姿勢に戻る
- 10回×3セット繰り返す
- 専用のパラレルグリップを握る(なければ両手が向かい合うようにチンニングバーを前後に握る)
- 肩甲骨を寄せるイメージで体を引き上げる
- チンニングバーに顔がつくギリギリまで体を引き上げる
- 肘を伸ばしきらない程度にゆっくり元の姿勢に戻る
- 10回×3セット繰り返す
- 片手でチンニングバーのグリップを握る(握らない手は腰の後ろに添える)
- グリップを握っている腕で体を引き上げる
- チンニングバーに顎がつくくらいまで体を引き上げる
- 肘を伸ばしきらない程度にゆっくり元の姿勢に戻る
- 限界がくるまで繰り返す
1. 懸垂(チンニング)で鍛えられる筋肉の部位は?

まずは、懸垂でどういった筋肉が鍛えられるのか確認していこう。
広背筋
肩甲骨の下から背骨に沿って伸びる筋肉で、主に腕を引き寄せる動きに使われるのが広背筋だ。背中の中でもっとも大きな筋肉であるが、日常生活では意識して使うことが少ない部位でもある。懸垂をする前に、広背筋の位置や動きを確認してみるとより効率よく鍛えられるだろう。
僧帽筋
首の後ろ側の付け根から背中に広がっている筋肉が僧帽筋(そうぼうきん)だ。上部・中部・下部に分けられる。懸垂では主に、僧帽筋下部の強化が望める。
大円筋
大円筋は肩甲骨の下あたりに位置する、体積の小さい筋肉である。広背筋の動きをサポートする役割を担っており、広背筋を鍛える懸垂では自ずと大円筋にも刺激を与えることができる。
上腕二頭筋
腕の上部、いわゆる力こぶにあたる筋肉が上腕二頭筋だ。長頭・短頭と呼ばれる2つの部位に分かれている。後述するが、上腕二頭筋は懸垂メニューのうち逆手でおこなう場合に鍛えられる。
2. 懸垂(チンニング)で筋肉を鍛えることによって期待できる効果

懸垂で上述したような筋肉を鍛えることにより、具体的にどういった効果が期待できるのだろうか?
逆三角形など、男らしい背中が手に入る
懸垂で背中全体の筋肉が鍛えることにより後ろ姿が引き締まる。継続することで、男らしい逆三角形の体を手に入れることが可能だ。
猫背といった姿勢の改善効果が期待できる
懸垂は肩甲骨を寄せておこなうトレーニングだ。このため姿勢の改善効果も期待できる。猫背や巻き肩などにお悩みの方にもぜひおすすめしたい筋トレメニューだ。
基礎代謝が向上し太りにくい体質が手に入る
広背筋といった大きな筋肉を鍛えることにより、効率よく筋肉量を増やすことができる。ご存じのように筋肉量は基礎代謝に関わる。懸垂で大きな筋肉を鍛えて筋肉量を増やすことで、脂肪を燃焼しやすい体、太りにくい体を手にすることも可能だ。
肩凝りの軽減効果やボディバランスの調整といった効果も期待できる
肩まわりのストレッチ効果によって血行が改善すれば、肩凝りなどを軽減したり解消したりする効果が期待できる。また鍛えにくい背中側の筋肉を懸垂で効率よく鍛えることで、体全体のバランスが整うといった効果も期待できるだろう。
3. 懸垂(チンニング)がうまくできない理由

初心者の方はとくに、懸垂がうまくできない(1〜2回などしか継続できない)といったことが多い。その理由として、次のようなことが考えられる。
筋力不足
腕や背中の筋力が不足しており、体を引き上げることができないというパターンは意外と多い。無理におこなうとケガなどにつながるため、後述する別メニューから始めるとよいだろう。
体が重い
腕や背中にある程度の筋肉がある方でも、体重があると引き上げることができない、または数回でへばってしまうといったことがある。先に体重を落としてから懸垂に取り組む、または体重に負けない腕力をつけてから取りかかるなどしよう。
フォームが誤っている
正しいフォームでおこなわないと余計なところに負担がかかり、うまくできないことがある。ケガにつながるおそれもあるため、正しいフォームでできているかどうかも確認しよう。
4. 懸垂(チンニング)ができない方にまずやってほしい筋トレメニュー

お伝えしたように、懸垂ができないのに無理におこなうとケガなどにつながるおそれがある。そうした方は、まず次のような筋トレメニューから始めてみるのがおすすめだ。
ぶら下がり
背中や腕の筋肉で体を引き上げるのが難しいという方は、まずはチンニングバーにぶら下がることから始めてみよう。順手でグリップを握り30秒間ぶら下がることにより、握力と広背筋といった筋肉を鍛える。上腕二頭筋や僧帽筋といった筋肉はさほど鍛えられないが、まずは懸垂のための土台となる筋肉を鍛えることが大切だ。
斜め懸垂
ぶら下がりに慣れてきたら斜め懸垂にチャレンジしよう。地面に足をつけたまま、斜めにバーを握って胸のあたりを引き上げる。負荷は通常の懸垂よりも軽いが、鍛えたい部位にはしっかりアプローチできる。チンニングバーは低くなるほど負荷が高くなる。最初は足をバーよりも少し前に出した状態で始めてみよう。自分に合う強度が見つかったら、10回×3セットを目標に繰り返していこう。
チューブ懸垂
斜め懸垂に慣れたら体を引き上げる懸垂だ。チンニングバーにチューブの両端を引っかけたら、垂れ下がった真ん中部分に片足を引っかける。チューブが体を支えてくれるため、懸垂をおこなう際の負荷が軽くなる。正しい懸垂のフォームが身につき、ターゲットとなる筋肉へのアプローチもしっかりできるようになる。
ネガティブレップ
肩幅よりもやや広めに順手でチンニングバーを握り、台にのって体を斜め前へと持ち上げる。これでスタンバイだ。次に台から足を外して肘をゆっくりゆっくり伸ばしていく。この動作を繰り返すのがネガティブレップだ。台がなければジャンプでもよい。とにかく「ゆっくり伸ばしていく」ことがポイントとなる。
ダンベルアームカール
上腕二頭筋を鍛えるならこちらをおすすめしたい。両手にダンベルを持ったら足を肩幅程度に開いて立ち、背筋をピンと伸ばす。膝は軽く曲げておこう。次に、腰よりもやや前に肘を出して固定し、左右いずれか片方のダンベルを持ち上げていく。肘が曲がり切ったらゆっくり下ろす。左右交互に10回ずつ繰り返そう。
5. 初心者向け|懸垂(チンニング)で筋肉を鍛える方法

「順手懸垂(プルアップ)」と「逆手懸垂(チンアップ)」でフォームや高負荷がかかる筋肉が変わってくる。それぞれの特徴ややり方を紹介していこう。
順手懸垂(プルアップ)
広背筋など、背中の筋肉にターゲットを絞りたい方におすすめなのが順手懸垂だ。難易度は逆手懸垂よりも高いが、その分しっかり広背筋や僧帽筋などに負荷をかけることができる。
【順手懸垂のやり方】
逆手懸(チンアップ)
広背筋の中部〜下部にかけて鍛えたい方におすすめだ。ただし腕の筋肉をメインに使うため、背中の筋肉よりも上腕二頭筋のほうに大きな負荷がかかる。背中の筋肉も同時に鍛えたい方は、順手と逆手、両方の懸垂をセットにしておこなうとよいだろう。
【逆手懸垂のやり方】
6. 中級者・上級者向け|筋肉をガッツリ鍛える懸垂(チンニング)メニュー3選

順手懸垂や逆手懸垂で物足りないという方は、より高度な懸垂筋トレにチャレンジしてみよう。
ワイドグリッププルアップ
背中の筋肉全体をターゲットにしたい方におすすめのトレーニングだ。できる限り腕の力を使わずに体を引き上げることを意識しよう。
【ワイドグリッププルアップのやり方】
パラレル懸垂
両手が向き合う状態でおこなう懸垂だ。専用のパラレルグリップを使い、広背筋の中部と僧帽筋という2つの筋肉を集中的に強化する。ワイドグリッププルアップに慣れた方や、筋肉を追い込みたい方はぜひ取り入れてみよう。
【パラレル懸垂のやり方】
片手懸垂
懸垂の中でもとりわけハードなのが片手懸垂だ。無理におこなうとケガにつながるおそれがあるため、通常の懸垂が連続30回以上できるようになってから挑戦しよう。
【片手懸垂のやり方】
7. 懸垂(チンニング)で上半身の筋肉を効率よくに鍛え上げよう
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懸垂は、握り方や手の幅によって集中的に鍛えたい筋肉をコントロールできるトレーニングだ。順手と逆手など、メニューを上手く組み合わせることで背中全体および腕の筋肉をまんべんなく鍛えることができる。男らしい逆三角形を目指している方はぜひ、トレーニングに懸垂を取り入れてみよう。
結論
懸垂は広背筋や上腕二頭筋など、上半身の大きな筋肉を鍛えることができる。筋肥大を目指したい方はもちろん、基礎代謝を効率よくアップさせられるためダイエットにもおすすめだ。自分の限界を超えてしまうとケガなどにつながるおそれがあるため、まずは無理のない範囲から始めてみよう。1回もキツいという方は、まずは懸垂に必要な筋肉を鍛えるところから始めてほしい。