目次
1. パートナーストレッチで得られる効果とメリット

パートナーストレッチ(パートナーストレッチング/ペアストレッチ)とは、2人1組になって行うストレッチ法だ。ペアで行うからこその効果・メリットを紹介していこう。
自分では伸ばせない筋肉が伸ばせる
1人のストレッチでは伸ばしにくい筋肉も、パートナーにストレッチしてもらうことで可動域が広がり十分に伸ばすことが可能になる。
無駄な力が入らない
セルフストレッチでは自分でさまざまな体勢を取るため、完全に筋肉をリラックスさせるのは難しい。パートナーストレッチなら相手にすべての動きをゆだねられるので、筋肉に無駄な力が入らず理想的なストレッチができる。
身体の状態を見てもらえる
他人にストレッチをしてもらうことで、自分では気づかない身体の歪みや筋肉のこわばりなどを見つけてもらえるため、改善点がわかりやすくなる。
パートナーストレッチで得られる効果は?
ストレッチには、筋肉の緊張緩和、血行促進や疲労回復、コリや痛みの軽減、姿勢改善や基礎体力の向上、痩せやすくなるなど多くの効果がある。パートナーストレッチで十分なストレッチを行うことで、これらの効果をより得られると考えられる。
2. 体の部位別:パートナーストレッチの種類とやり方(上半身)

それでは、上半身のパートナーストレッチのやり方を部位別に紹介しよう。
首~肩のストレッチ
- 受け手はあぐらで座り、右45度に顔を向ける
- かけ手は背後から受け手の後頭部に右手をあて、左手で肩を抑える
- ゆっくりと右45度に頭を倒し、30〜40秒ほどキープする
- 反対側も行う
肩(前方)のパートナーストレッチ
- 受け手はあぐらで座り、両腕を後ろに伸ばす
- かけ手は片膝立ちになり、背後から受け手の両肘を持つ
- 受け手の肩甲骨下部を膝で押さえ、立ち上がりながら肘を持ち上げる
- 30〜40秒ほどキープする
肩(後方)~肩甲骨のパートナーストレッチ
- 受け手はあぐらで座り、右腕を左肩にまわす
- かけ手は、受け手の左後方に片膝立ちでスタンバイする
- 右手を受け手の肩甲骨の真ん中にあて、左手で受け手の右肘を持つ
- 肩甲骨を広げるように受け手の右腕を引いていく
- 30〜40秒ほどキープする
胸のパートナーストレッチ
- 2人で背中合わせになり、手をつなぐ
- お互いのかかとをくっつけたまま、右足を一歩前に踏み出す
- そのまま15秒ほど互いに腕を引き合う
- 足を入れ替えて同様に引き合い、4セット行う
体側のパートナーストレッチ
- 2人で並んで立ち、足の小指をくっつける。足は肩幅より広めに開く
- 身体を横に倒し、頭の上と腰の下で手をつなぐ
- 互いに腕を引き合いながら、身体の側面を15秒ほど伸ばす
- 反対側も同様に伸ばし、2セット行う
3. 体の部位別:パートナーストレッチの種類とやり方(下半身)

続いて、下半身のパートナーストレッチのやり方を部位別に紹介しよう。
お尻~腰のパートナーストレッチ
- 受け手は仰向けになり、右足を左ももの上に乗せ「4の字」を作る
- かけ手は片手で相手のかかとを持ち上げ、もう片方の手を反対側のお尻に添える
- 足を相手の顔の方に倒しながら、お尻に当てている手は床に向かって押す
- 30〜40秒ほどキープする
もも裏のパートナーストレッチ
- 受け手は仰向けになり右膝を胸に引き寄せる
- かけ手は左側の腰骨を押さえながら、相手の右膝に体重を乗せながら押す
- 30〜40秒ほどキープする
もも前のパートナーストレッチ
- 受け手はうつ伏せになり、片膝を後ろに曲げる
- かけ手は曲げている方の足首に手を添え、かかとをお尻に近づけるように押す
- 30〜40秒ほどキープする
ふくらはぎ~アキレス健のパートナーストレッチ
- 受け手はうつ伏せになり、片膝を後ろに曲げる
- かけ手は曲げている方の足首を持ち、つま先を床方向に反らす
- 30〜40秒ほどキープする
4. パートナーストレッチを自分でやる時の注意点

パートナーストレッチはプロにお願いする方法と家族間などで行う方法があるが、一般人同士で行う場合の注意点も確認しておこう。
反動をつけない
反動をつけて勢いよく伸ばすと、筋肉には余計な力がかかり逆効果になる。3秒ほどかけてゆっくりと伸ばそう。
呼吸を止めない
パートナーストレッチ中に呼吸を止めると、身体が緊張するだけでなく心臓などの負担になることもある。常に自然な呼吸を心がけよう。
無理に伸ばさない
パートナーストレッチは、受け手が痛みを感じないよう、かけ手が調整することが大切だ。気持ち良さを感じられる程度に伸ばせるよう、声をかけ合おう。
5. パートナーストレッチはストレッチ専門のプロにお願いすると効果アップ

本格的なパートナーストレッチを体験したいなら、パートナーストレッチ専門店を利用するのもおすすめだ。NPO法人である日本パートナーストレッチ&コンディショニング協会の認定資格やトレーナー資格保有者など、ストレッチのプロの施術が受けられる店もある。
相場は60分で6~7,000円ほどだが、初回割などで半額ほどで受けられる店も多い。カウンセリングやアフターケアも充実しているので、気になる方はチェックしてみてほしい。
相場は60分で6~7,000円ほどだが、初回割などで半額ほどで受けられる店も多い。カウンセリングやアフターケアも充実しているので、気になる方はチェックしてみてほしい。
6. パートナーストレッチに関する書籍も発売されている

最後に、おすすめのパートナーストレッチの指南本についても紹介しておこう。
「パートナーストレッチング スポーツ編―パフォーマンス向上に役立つ」(伊藤マモル著、 山本利春監修/ベースボールマガジン社)
スポーツに関わる方に役立つパートナーストレッチの解説書。「理論的・丁寧でわかりやすい」「指導者だけでなく、スポーツや筋トレをしている人にもおすすめ」など、しっかりした解説が高評価。
「パートナーストレッチング 健康づくり編―疲労回復とリラックスに抜群の効果」(伊藤マモル著、 山本利春監修/ベースボールマガジン社)
同著者による健康づくりのための解説書。「写真が多くて理解がしやすい」「良い例・悪い例が写真で示されており使いやすい」などの口コミがあり、分かりやすさが人気。
「体が硬い人でも無理なく伸びる!症状別パートナーストレッチ―体がどんどん柔らかくなり、症状がみるみる改善する!」(川合利幸著/主婦の友社)
肩こりや腰痛、運動不足の改善などを目的としたパートナーストレッチの本。「身体が硬くても無理なくできた」「症状別に解説されていてありがたい」など、あまり運動をしない方からの口コミも多い。
結論
パートナーストレッチの魅力をお分かりいただけただろうか?ペアでストレッチすることで、1人で行うよりもメリットはぐっと増える。また触れ合いながらストレッチをすると、絆が深まる面もあるという。ご家族の健康のためにも、これを機に始めてみてはどうだろう。