目次
1. エクスターナルローテーションの筋トレで鍛えられる身体の部位とその効果

エクスターナルローテーションとは、主にダンベルを用いた肩のインナーマッスルの筋トレだ。まずは鍛えられる部位や、具体的な効果について説明しよう。
エクスターナルローテーションで鍛えられる部位は?
肩のインナーマッスルは「回旋筋腱板(ローテーターカフ)」と呼ばれ、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの部位からなる。エクスターナルローテーションで鍛えられるのは、そのうち棘下筋(きょくかきん)と小円筋(しょうえんきん)だ。2つの部位は、主に腕を外側に開いたり、後ろに引く役割を担っている。
棘下筋と小円筋を鍛える意味とは?
棘下筋と小円筋を鍛えることで、テニスや野球、ハンドボール、水泳など腕を使うスポーツにおいて、パフォーマンスの向上が期待できる。腕を使うスポーツをする方であれば、棘下筋と小円筋を鍛えることはプラスになるだろう。肩のリハビリにエクスターナルローテーションが用いられることもあるという。
また、この部位を鍛えると肩を外に広げやすくなるため、肩こりや巻き肩の改善にもつながるとされている。
また、この部位を鍛えると肩を外に広げやすくなるため、肩こりや巻き肩の改善にもつながるとされている。
2. ダンベルを使ってエクスターナルローテーションを効果的におこなう方法

エクスターナルローテーションにはケーブルやチューブを使う方法もあるが、本記事では最も一般的なダンベルを使ったエクスターナルローテーションのやり方、重量設定について解説する。
エクスターナルローテーションの効果的なやり方
- 横向きに寝転がり方手で頭を支える
- もう片方の手でダンベルを縦に持ち、肘を腰にあて90度に曲げる
- 肘を固定したまま、腕を開くようにダンベルを持ち上げる
- 限界まで上げたらゆっくりと元に戻す
ポイントは、肩~肘までをしっかり身体の側面に固定して、前腕だけをコンパクトに開くことだ。常に脇を締め、肘の角度を90度に保つよう注意しよう。とくにダンベルを下ろすときに肩内部の筋肉を意識しながらゆっくりと下ろすと効果が高まる。
エクスターナルローテーションの重量・回数について
エクスターナルローテーションを重いダンベルで行うと、三角筋や上腕二頭筋に力が入ってしまうという。そのため2~3kg程度の軽めのダンベルを用いるのが基本だ。そのぶん1セットの回数は20~30回と多めにして、低重量×高回数のトレーニングをするのがベターである。
3. エクスターナルローテーション以外で肩回りを鍛えるトレーニング

エクスターナルローテーション以外にも、肩回りの筋肉を鍛えるトレーニングは多々ある。ダンベルを使ってできる、回旋筋腱板に効果がある種目を中心に紹介しよう。
アウトワードローテーション
エクスターナルローテーションと同様、横向きに寝転がって行うトレーニングだが、ダンベルを床につけた状態がスタートポジションである。前腕を床と水平になるまで上げ、下ろす動作を繰り返せばOK。棘下筋に効果があるので、バリエーションのひとつとして覚えておこう。
インワードローテーション
インワードローテーションも横向きに寝転がって行うが、身体の下になっているほうの腕にダンベルを持つ。回旋筋腱板のうち「肩甲下筋」に効果的なトレーニングである。エクスターナルローテーションと同じく、肘を90度に曲げたまま、ダンベルを内側に向かって持ち上げよう。
キューバン・プレス
エクスターナルローテーションより棘下筋に高い負荷を与えられるのがキューバン・プレスだ。スポーツなどで棘下筋を強化したい場合におすすめである。
- 直立し肩幅より広くバーベルを持つ(ダンベルでも可)
- バーベルを下げた状態で、肘を肩と同じ高さまで上げて構える
- 肘を固定したまま、前腕を回してバーベルを上げる
- 続けて、肘が伸びるまで真上に押し上げる
- 2⇒1の順で下ろしていく
サイドレイズ
サイドレイズは、肩の表層の筋肉である三角筋を鍛えるトレーニングだ。主に三角筋の中部を鍛えることができ、肩をたくましくしたい、肩幅を広くしたい場合などにおすすめだ。
- ダンベルを両手に持ち、身体の横に下げる
- 腕を広げながら、真横にダンベルを持ち上げる。このとき手のひらは下向き
- 肩と水平になる高さまで持ち上げたら、ゆっくりと下ろす
結論
エクスターナルローテーションで鍛えられる棘下筋や小円筋はインナーマッスルなので、筋トレの成果を外から確認するのは難しいようだ。スポーツの技術向上や姿勢の改善などにつながるにはある程度の期間が必要となるので、ぜひ根気よくトレーニングを続けてみてほしい。