目次
1. 腹筋ローラーの頻度と回数の目安

腹筋ローラーには「膝コロ」と「立ちコロ」という使い方がある。両者は難易度や適切な頻度、回数などが異なる。まずは膝コロと立ちコロについて簡単に解説し、おすすめの頻度や回数をお伝えする。
膝コロ
両膝を床について腹筋ローラーを動かす方法だ。難易度は低めなので、初心者の方におすすめである。なお膝をついて「押して戻る」ところまでを膝コロ、膝をついて「押す」だけ(倒れこむだけ)のものを「膝コロン」ということもある。
立ちコロ
膝をつかず腰を高く上げた状態からスタートする方法だ。難易度が高く少ない回数でも腹筋に高い負荷をかけられる。相当な筋力がないと1回もできないため、いわゆる上級者向けの筋トレメニューと捉えてよいだろう。
腹筋ローラーを使うトレーニングの頻度の目安
腹筋ローラーを使ったトレーニングの頻度は週2~3回を目安にしよう。トレーニングで傷ついた筋肉は時間をかけて修復することで、それ以前より成長する。いわゆる筋肉の「超回復」だ。十分な休息と栄養が必要になるため毎日ハードに続けることはおすすめできない。加えて週2〜3回といっても連続ではなく1〜2日など間隔をあけることも大切だ。
腹筋ローラーの最適な回数は目的やレベルで変わる
腹筋ローラーを使ったトレーニングをする場合、最適な回数はトレーニングの目的あるいは現時点での筋肉のレベルなどによって変わってくる。たとえば本格的な筋トレが目的の方と、ダイエットなどでお腹を引き締めたい方とでは最適な回数が違ってくる。やみくもに回数をこなせばよいというわけではないので覚えておこう。
2. 目的&レベル別!腹筋ローラーの正しいやり方と回数の目安|膝コロ

それでは、より具体的に腹筋ローラーの回数の目安をお伝えしていこう。まずは膝コロから解説する。
膝コロの正しいやり方
- グリップをしっかり握る
- ヘソを見るイメージで背中をやや丸め、まっすぐ前に押し出す
- 限界まで押し出したら元の位置までゆっくり引きながら戻る
初心者の方は5回×2セット/日
初心者の方が無理をして多くの回数をこなそうとすると、ひどい筋肉痛になり長くトレーニングを続けることが難しくなるおそれがある。筋トレは継続性が非常に重要であるため、決して無理をしないことが大切だ。1セットを5回とし、1日2セットを目標に始めてみよう。
お腹を引き締めたい方は10回×3セット/日
腹筋ローラーでお腹を引き締めたい方は1セットを10回とし、1日3セットを目標にしよう。ただし腹筋ローラーだけで腹部の脂肪を落とす「部分痩せ」は難しいことを把握しておくことも大切だ。痩せるには食事管理やそのほかのトレーニングもあわせて継続することが大切である。
本格的に筋トレをしたい方は15回×3セット/日
本格的に腹筋を鍛えたい方は1セット10~15回とし、1日3セットを目標にしよう。膝コロが楽にこなせるようになったら、回数を増やすのではなく難易度の高い立ちコロにチャレンジするとよい。
3. 目的&レベル別!腹筋ローラーの正しいやり方と回数の目安|立ちコロ

続いて立ちコロについて見ていこう。
立ちコロの正しいやり方
- 立ったまま腹筋ローラーを両手で持つ
- 膝を軽く曲げて前屈しつつ腹筋ローラーを床につける
- 膝を床につけない状態でゆっくり前方へ押し出す
- 限界まで押し出したら元の位置までゆっくり引きながら戻る
初心者の方は5〜10回×2セット/日
膝コロから立ちコロにレベルアップしたばかりの方は1セット5~10回とし、1日2セットを目安にしよう。筋力が足りず2セットできない方もいるかもしれないが、その場合は1セットからスタートしてもよい。慣れてきたら徐々に回数を増やしていこう。
お腹を引き締めたい方は8〜13回×3セット/日
腹筋ローラーを使った立ちコロでお腹を引き締めたい方は1セット8〜13回とし、1日3セットを目標にしよう。立ちコロができるようになった方はそれなりに筋肉がついているはずだ。トレーニングを継続することでスッキリしたシルエットに近づくことができるだろう。もちろん、食事管理やそのほかのトレーニングも引き続き継続していってほしい。
本格的に筋トレをしたい方は10〜15回×3セット/日
腹筋ローラーを使った立ちコロで本格的に腹筋を鍛えたい方は1セット10~15回とし、1日3セットにチャレンジしよう。これよりも回数を増やしてしまうと腰への負担か大きくなるので気をつけてほしい。
4. 腹筋ローラーの効果と鍛えられる部位

そもそも腹筋ローラーとはどういった効果が期待できるのだろうか?鍛えられる部位などの基本的なところもおさらいしておこう。
腹筋ローラーの効果
腹筋を始めとする上半身や体幹が鍛えられる
「腹筋」と名がつく通り腹直筋や腹斜筋、腹横筋といった腹筋群を鍛えるのに大きな効果を発揮する。だが腹筋ローラーが優秀なのは、それ以外の筋肉にも効果があるという点だ。インナーマッスルや体幹部、背筋や腕といった上半身への幅広い効果が期待できる。
基礎代謝の向上による脂肪燃焼効率のアップも期待できる
大きな筋肉を鍛えることで、より効率的に基礎代謝を向上させることができる。「劇的に」とまではいかなくても、腹筋ローラーで上半身のさまざまな筋肉を鍛えていけば基礎代謝の向上、すなわち脂肪燃焼効率のアップも期待できる。
腹筋ローラーのメリット・デメリット
メリット
自宅にいながら手軽に、かつそれほど広いスペースを必要とせずに負荷の高いトレーニングができる点はメリットだろう。シンプルな動作ながら少ない回数でも上半身の筋肉にしっかり効かせることができる。
デメリット
フォームが崩れたり自分のレベルを超えた頻度・回数でおこなってしまうと腰などを痛めるおそれがある。正しいフォームで自分に合った無理のない回数で継続していくことが何よりも大切だ。
5. 腹筋ローラーの効果を正しく得るためのポイント

せっかく腹筋ローラーを使ってトレーニングするのであれば、その効果はしっかり得たいところだ。より効果を高めるための方法とあわせてポイントをお伝えしていこう。
動作はゆっくり
膝コロも立ちコロも、動作はゆっくりとおこなうのがポイントだ。素早く腹筋ローラーを移動させると勢いがついてしまい、十分に負荷をかけられない。腰を痛めるリスクもあるため気をつけよう。
背中はやや猫背ぎみ、または水平に
背中を反りすぎてしまうと腰を痛める原因となる。やや猫背ぎみにするか、水平を保つよう心がけよう。
グリップを握る際は手首を曲げない
せっかく腹筋ローラーでキツいトレーニングをしていても、手首が曲がっていると力が逃げて効果も低下してしまう。グリップを握っている間は手首を曲げないこと、そして腹筋にしっかり負荷がかかっていることを意識しながらおこなおう。
呼吸(リズム)も重要
筋トレなどの無酸素運動も、ウォーキングなどの有酸素運動も、呼吸が大切だ。呼吸が乱れると疲れやすくなるだけでなく、フォームが乱れるといったことにもつながる。腹筋ローラーにおいては「押すときに吸う」「引くときに吐く」を意識してみよう。
やみくもに回数を増やすのはNG
お伝えしているように、腹筋ローラーは上半身の筋肉に強い刺激を与えるトレーニングである。無理に回数を増やすと続けるのが難しくなるだけでなく、ケガにつながるおそれもある。トレーニングは継続に意味があることを忘れず無理のない回数を設定するようにしよう。
6. 腹筋ローラーは初心者にもおすすめ!回数や頻度は目的やレベルに合わせて

腹筋ローラーというと難易度が高いように思われるかもしれないが、膝コロや膝コロンから始めれば初心者の方も意外とすんなりできる筋トレのひとつだ。腹筋群のほか体幹や背中、腕などを鍛えることができるなど効率もよいため、これから腹筋を鍛えようと思っている方はぜひ腹筋ローラーも検討してみてはいかがだろうか?回数や頻度は決して無理をせず、今の自分のレベルに合わせて設定しよう。
結論
腹筋ローラーは上半身の筋肉を効率的に鍛えることができるトレーニンググッズだ。だがやみくもに回数を増やしたり正しいフォームでおこなわなかったりすると、ひどい筋肉痛を招いたりケガをしたりするおそれがあるため気をつけてほしい。腹筋ローラーを適切に使って男らしいシックスパックを手に入れよう。