1. そもそも筋膜リリースって効果があるの?

筋膜リリースを行うことでどのような効果があるのだろうか。ここでは筋膜リリース体験者の声を交えていくつか紹介しよう。
目覚めがよく疲れにくい身体に変化
睡眠をとっても疲労感がなかなかとれなかったのが、筋膜リリースで身体をケアすることですっきり起きられるようになった。身体が軽くなり疲れにくい身体に変化したそうだ。
猫背が改善
背中と小胸筋の筋膜リリースを意識的に行ったことで猫背が改善された方もいる。姿勢がよくなることで浅い呼吸が改善され、自律神経が整いストレスも軽減されたそうだ。デスクワークが中心の方はとくに効果が期待できそうだ。
食事制限なし体型が変化
筋膜リリースはダイエット効果も期待できるようだ。体重に大きな変化はなかったものの周囲から「体型がスッキリした」といわれた方は、実はとても多いのだ。体重は減っていないのに痩せて見える理由は、むくみや姿勢が改善されたことにあるだろう。姿勢が整うことは視覚的な引き締め効果もあるのだ。
2. 筋膜リリースを効果的に行う前提条件とは

筋膜リリースは一定期間続けた方が効果を感じやすくなる。続けるうえで意識しておくとよいルールを確認しておこう。
「痛気持ちいい」と感じる程度でとどめる
筋肉は痛みを感じると萎縮しやすくなるため「痛気持ちいい」と感じる程度で筋膜リリースをすることが大切だ。90秒~数分間ゆっくりと時間をかけて解きほぐすと効果的に行える。最初は少ない時間で、慣れてきたら少しずつ時間を延長していくとよいだろう。
入浴後に行う
入浴後は身体全体が温められることで筋膜も緩み、ほぐれやすくなる。そのため、入浴後に筋膜リリースを行うことは効果的なのだ。また、こまめにほぐすこともポイント。可能であれば、1日のうちに3回(午前・午後・入浴後)、時間を見つけて筋膜リリースを実践することをおすすめする。
水分補給を行う
筋膜リリース後にはコップ1~2杯の常温の水を摂取することが大切だ。体内に蓄積した老廃物を洗い流すためにも水分補給を十分に行おう。
3. 筋膜リリースはどのように行えばいい?

筋膜リリースには道具を使わずに行う方法と「フォームローラー」と呼ばれる道具を使用して行う方法がある。それぞれのやり方や効果を見ていこう。また、医学的な筋膜リリース法も合わせて紹介しておこう。
道具なしでOK!肩こりや首こりの筋膜リリース
道具を使わずに、自宅で手軽にできる肩こりや首こりに効果的な筋膜リリースの方法だ。無理のない程度に行ってみよう。
- イスに座り、左手で右肩をつかむ。右手は斜め下方向に真っ直ぐ伸ばす。
- 右手は斜め下方向に伸ばしたまま、首を左側に傾けながら左肩に鼻を近づけていく。
- 2の状態で20秒キープして、反対側も同様に行おう。
- 4.20秒のリリースを交互に3回ずつ行い終了。
フォームローラーなどを使った筋膜リリース
筒状のフォームローラーは、筋膜リリースを行うときに便利なアイテム。効果的な使い方について見ていこう。
- 腰や肩甲骨、太ももなどのほぐしたい部位を、フォームローラーの上に置き、体重をかけていく。
- とくにこりが気になる部分にフォームローラーが当たるよう調整し、ゆっくりと揺らして筋肉を刺激しよう。
- 一ヶ所につき、45秒~60秒が目安。初心者は20~30秒くらいから始めてみよう。フォームローラーの素材や身体の部位によって時間を調整してもいいだろう。
慢性的な肩こりなどの場合に医療機関で行う筋膜リリース
筋膜に痛みを感じるときは「筋膜性疼痛症候群(きんまくせいとうつうしょうこうぐん)」と呼ばれる症状の場合もあるという。主に四十肩や五十肩といった、肩関節の可動域が狭くなってしまう症状のため、こうしたケースでは医療機関に相談するほうがよいといえる。医療機関では、痛みを感じる場所に生理食塩水を注入する筋膜リリースを行っているところもあるため、覚えておくとよいだろう。
結論
筋膜リリースを実践した方の中には、疲労回復や目覚めがよくなるなどの効果を感じた方もいる。効果的に行うためには、痛気持ちいい程度にとどめる、入浴後にほぐすといったポイントを押さえておくことも大切。手軽に行え、身体に嬉しいさまざまな効果が期待できるのでチャレンジしてみてはいかがだろうか。