1. 筋トレにテストステロンが必要な理由とは?

階段の上り下りや、ちょっとした荷物を持つときなどに筋力の衰えを感じたことはないだろうか。以前であれば軽々と行えた動作に不便を感じる場合は、テストステロンが減っている可能性がある。こうしたときの注意点を確認しておこう。
テストステロン不足は「男性更年期」につながる可能性も
日常生活でテストステロン不足が続くと精力減退やストレス過多など「男性更年期」といわれる症状を引き起こすことがある。筋トレにも重要なテストステロンは、日常生活においても欠かせないホルモンであることをまずは理解しておこう。
テストステロンは筋肉肥大に作用する
筋トレにおけるテストステロンの効果は、筋肉繊維を太くするときにあらわれる。筋肉は大きな負荷を繰り返し与えられることで、同様のストレスに適応するために肥大していく。これが筋肉肥大のメカニズムである。また、筋トレの量を増やしてインターバルを短くすることで、テストステロンもより増加することが分かっている。
近年の研究ではテストステロンを長期的に投与したネズミでは、さしたる運動をしなくとも筋繊維が太くなっていることから、テストステロンが筋肉に効果的に作用していることが分かってきているという。
近年の研究ではテストステロンを長期的に投与したネズミでは、さしたる運動をしなくとも筋繊維が太くなっていることから、テストステロンが筋肉に効果的に作用していることが分かってきているという。
2. 筋トレ以外でも気にしたい!テストステロンが減るのはなぜ?

テストステロンは、男性ホルモンの9割を占める物質でありその多くが精巣で作られている。20歳をピークにその分泌量は徐々に減っていくため、主な減少の理由は年齢によるものだと考えられる。完全になくなることはなく筋トレなどを日常的に取り入れている場合は減り方もゆるやかだ。しかしながら、減少すると以下のような症状を引き起こす可能性が高まる。
メタボリック症候群を発症しやすい
テストステロンは、男性ホルモンの中でも「筋肉維持と成長」の役割を担っている。そのため、テストステロンが減ると内臓脂肪が増加しやすくなり「メタボ」になりやすい。事実、メタボリック症候群の方はテストステロン値が低いことも分かっている。
うつ症状を発症するケースも
テストステロンの減少が精神にも悪影響を与えることもある。「加齢男性性腺機能低下症候群」と呼ばれる症状であり、うつ症状など心療内科に通う必要が発生する場合もあるのだ。
内臓脂肪の増加や性欲、体力の低下のほか、哀愁が強くなってきたと感じるときには、テストステロンの減少を考慮して、筋トレなどに励んでみるとよいだろう。筋トレなどを行い筋肉を活発に動かすことは「筋肉内テストステロン」の上昇に効果的だ。
内臓脂肪の増加や性欲、体力の低下のほか、哀愁が強くなってきたと感じるときには、テストステロンの減少を考慮して、筋トレなどに励んでみるとよいだろう。筋トレなどを行い筋肉を活発に動かすことは「筋肉内テストステロン」の上昇に効果的だ。
3. テストステロンを筋トレで増やすための方法とは!

減少してしまったテストステロンは日常生活を見直すと増やすことができる。その方法を見ていこう。
「食生活」では良質なたんぱく質摂取を
テストステロンの原料はコレステロールだ。コレステロールをテストステロンに昇華させるためにはたんぱく質が必須であるため、良質なたんぱく質を摂取することはテストステロンを増加させるうえで重要だ。中でも卵や牛肉、鶏肉などの動物性たんぱく質の摂取は不可欠であるということを覚えておこう。とくに、筋トレ後は回復のためにもたんぱく質を意識して摂取するとよいだろう。
「睡眠」は就寝前の習慣を見直しが大切
睡眠の質を上げることはテストステロンを増加させるために重要だ。とくに就寝前のスマホチェックは、液晶から発されるブルーライトが刺激となり、安眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制すると言われている。また、寝酒も体内のアルコール分解で発生するアセトアルデヒドの影響で安眠が妨げられるため、避けたほうがよいだろう。
「運動」はテストステロン増加に重要
テストステロンは運動と関わりが深く、筋トレ後の「超回復」で筋肉肥大を促進する役割を持っている。そのため、筋トレなどの運動を定期的に行うことはテストステロンを増やすことにつながる。ウォーキングなどの有酸素運動もテストステロンの受容体を細胞内に増やすため効果的だ。
結論
テストステロンは筋トレにも重要だが、日常生活にも欠かせないホルモンであることが分かった。年齢とともに減少しやすいが、食生活や運動、睡眠などの見直しによって増加させることも可能だ。心身の不調がある場合には、テストステロンの数値にも注目してみるとよいだろう。