筋膜リリースで首こりを改善しよう！方法と注意点も解説

まずは、首のこりを引き起こす原因と筋膜リリースによる首こりの改善方法について詳しく見ていこう。

首こりとは、筋肉を覆う筋膜や関節の使い過ぎを原因として現れる症状だ。長時間続く同じ姿勢や不良姿勢、運動不足、精神的な緊張や寒さ、加齢なども首こりを誘発する原因として挙げられる。

こりとは、筋肉に対して過剰に負荷がかかった状態を指す。こりの状態が長時間続くと、正常な状態に戻りづらくなるだけでなく症状が慢性化し、筋肉の脆弱化を招いてしまうこともあるのだ。

厄介な首こりは、筋膜リリースで筋膜をほぐしてあげることで改善が期待できる。筋膜リリースとは、筋膜を解きほぐすセルフメンテナンスの方法を指す。筋膜を解きほぐすと、筋肉や筋膜の柔軟性や弾性が復活する。本来備わっている筋力を発揮できるので、正しい動きができる身体へリカバリーされるというわけだ。

1人で手軽に行えるので、体調管理の一環として普段の生活に取り入れてみるとよいだろう。

次に、筋膜リリースによる首こりの具体的な改善方法について解説する。また、慢性的な首のこりに効果がある注射療法についても注目してみよう。

筋膜リリースの効果をしっかり感じたい場合は、フォームローラーを用意することをおすすめする。初心者でも扱いやすく、また自宅で気が向いたときにも手軽にできるので、ひとつあると重宝するはずだ。ここからは、フォームローラーによる簡単な首こり解消法を紹介しよう。

簡単な方法なので、初心者や筋膜リリースに慣れていない人でも無理なく行えるだろう。

首や肩のこりで強い痛みが出る症状には、筋肉や筋膜のこわばりや緊張を解きほぐすトリガーポイント注射と呼ばれる注射療法もある。トリガーポイント注射とは、押して痛いところへピンポイントで注射をし、固まった筋肉や筋膜をほぐすことで、局所の血流が改善すると考えられている治療法だ。（※1）

自分で手軽にできる上に首こりの解消も期待できる筋膜リリースだが、痛みの症状によっては合わないこともある。筋膜リリースを行う前に、しっかり確認しておこう。

筋膜リリースとは筋膜のこわばりを解きほぐす方法であるため、痛みが筋膜に由来するものであれば、十分に効果を発揮してくれるはずだ。反対に、ヘルニアや炎症を起こしている場合は効果が限定されるため、鍼治療や注射療法などといった別の治療法を併用する必要がある。

首だけでなく、肩や背中に痛みがある場合、ヘルニアなど何らかの病気が隠れているケースが少なくない。慢性的な首のこりや痛みに悩んでいる人は、一度病院で診察してもらうのがよいだろう。

今回は、首こりと首こりを解消する筋膜リリースについて詳しく紹介した。メリットが多い筋膜リリースだが、症状によっては目的が合致しない場合があるので注意が必要。筋膜リリースを初めて間もない頃は、強い痛みが出る可能性があるため、くれぐれも無理をせず痛気持ちいい程度で留めながら行うことが大切だ。首こりに悩んでいる人は、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。

（参考文献）
（※1）みつはたペインクリニック「肩こりと頭痛が治らない患者さんへ｜みつはたペインクリニック」
https://mituhata-pain.com/medical/medical06.html