1. 筋膜リリースのやり方①【ストレッチ編】

筋膜とは、筋肉を覆っている薄い繊維状の膜を指す。筋膜がこわばりよじれが発生すると、筋肉の動きにも問題が生じてコリや痛みがあらわれる。そんな筋膜のよじれをほぐし、伸張性の回復を助けるためのメンテナンスツールが筋膜リリースだ。
アイテムを使わない筋膜リリースのコツ
筋膜リリースを行うためのさまざまな器具が販売されているが、ここではアイテムを使わなくてもできる筋膜リリースのコツややり方を紹介する。ポイントは、一定の方向だけでなくさまざまな方向に向けて、ゆっくり時間をかけて行うこと。タイミングとしては、リラックスしてほぐしやすい入浴後がおすすめだ。力を加えすぎずに、90秒以上じっくりと身体を伸ばそう。ストレッチの後は、老廃物を流すためにコップ1杯程度の水を飲むとよいだろう。
全身のコリを和らげる筋膜リリースのやり方
器具なしで全身のコリを解きほぐすことが可能な筋膜リリースのやり方をご紹介しよう。自宅のリビングで行える簡単なストレッチだ。
- テーブルの上に両手を置き、身体を前方向に傾ける。両腕はテーブルについたまま前に真っ直ぐ伸ばしていく。足は肩幅より少し広めに開き、床と直角になるように立つ。
- 身体を傾ける際、腰ではなく股関節を直角に曲げるイメージで行うことがポイントだ。足と両腕をしっかりと伸ばしⅬ字姿勢で30秒以上キープ。慣れてきたらもう少し時間を延長してもいいだろう。
2. 筋膜リリースのやり方②【フォームローラー編】

ここではアイテムを使った筋膜リリースの基本的なやり方を紹介しよう。マッサージ専用ボールをはじめ数多くのアイテムがあるが、一般的には筒型の形状をしたフォームローラーが手軽なうえ効率よくほぐせて人気だ。器具を使用することで初心者でも気負うことなく実践できるだろう。
フォームローラーを使用した筋膜リリースのやり方
- まずは、フォームローラーに身体のこわばっている部分をのせ、押し当てる。このとき体重をかけてゆっくりと負荷を与えるのがポイントだ。
- コリを感じる部位を見つけたら、前後左右に動かしてみよう。筋膜を伸ばすように、じっくりと時間をかけて行うとよい。
仰向けになって背面に押し当てたり、横向きになってお腹や胸、脇などのサイドを刺激したりとさまざまな部分に使うことが可能だ。太ももやふくらはぎ、肩甲骨の下など張りやコリ固まった部分をほぐすのもおすすめだ。筋膜リリースのやり方は簡単だが、やりすぎには注意しよう。ほぐす部位1箇所につき40~60秒程度が一般的といわれている。最初は短い時間で無理せず行い、慣れてきたら時間を伸ばしていこう。
3. 筋膜リリースのやり方③【治療編】

セルフストレッチやセラピストによる施術で行われることの多い筋膜リリースだが、近年、医療現場でも治療として導入されている。ここでは、病院で実施している筋膜リリースのやり方をご紹介しよう。
病院で行う筋膜リリースのやり方とは?
病院での筋膜リリースは、筋膜と筋肉の癒着がある部分に生理食塩水の入った薬液を注射する。筋膜をはがして柔軟にすることで、ひどい痛みを伴う腰痛や肩のコリに効果が期待できるという。超音波検査により筋膜の状態を確認しながら注射をするので、問題のある箇所にピンポイントで作用するのがメリットだ。また、病院では運動療法と併用しリハビリを行うことをすすめている。筋肉をしっかりとつけ、正しい姿勢をキープできることで症状の繰り返しを防げるのだ。
病院での筋膜リリースのやり方は、新しい治療法として注目されはじめている。急性、慢性、どちらの痛みに対しても効果が期待できるようだ。
病院での筋膜リリースのやり方は、新しい治療法として注目されはじめている。急性、慢性、どちらの痛みに対しても効果が期待できるようだ。
結論
スポーツ愛好家や身体のコリに悩む方の間で評判となっている筋膜リリース。フォームローラーを使用したやり方がよく知られているが、器具なしでも行える手軽さが魅力だ。筋膜リリースは身体に嬉しいさまざまな効果が期待できるので、ぜひ自分に合った方法で実践してみよう。