1. 背筋のストレッチの方法は?ボールを使うのもあり

背筋は、いくつかの筋肉で構成されている。つまり背筋のストレッチといっても、方法や直接アプローチする筋肉の箇所はさまざまだ。ここでは、立ったままで行うストレッチや寝ながら行うストレッチ、バランスボールを使うストレッチをみていこう。
立ったまま行うストレッチ
- 足を肩幅の1.5倍に開き、両手を両ひざにおく。
- 腰の位置を保ったままで片方の肩を前に突き出す。
- 反対側も同様に行う。
腰を深く落としすぎた状態で行うと、背筋ではなく股関節のストレッチになるので、中腰ほどの高さで行うことがポイントだ。このストレッチは脊柱起立筋のストレッチで、背中の張りの解消と同時にポッコリお腹の解消も期待できる。
寝ながら行うストレッチ
- 床に仰向けになり、両ひざを胸に近付けひざを腕で抱える。
- ゆっくりと頭を上げ、へそを見る。
- ひざを胸に寄せた状態を20~30秒キープする。
- キープ後はゆっくりと頭を床に下ろし、元の位置に戻る。
肩や首回りに力を入れすぎない、呼吸で背中が膨らんでいるイメージをする、太ももで下腹部を優しく押すということをポイントとし、3~5セットを目安にゆっくりと行おう。このストレッチは背筋だけではなく、首や腹筋にも効果が期待できる。
バランスボールを使うストレッチ
- バランスボールに浅く座り、両足で踏ん張る。
- 組んだ両手を前に突き出し、バランスをとりながら背中を丸めていく。
- 30秒間キープして、元の位置に戻る。
バランスボールを使ってストレッチを行うと、なかなか伸ばすことのできない背中全体の筋肉をしっかり伸ばすことができる。また、背中だけではなく、肩回りの筋肉も柔らかくすることが可能だ。身体を曲げる際は背中を丸くすることをイメージしながら、1日3セットを目安に行おう。
2. 背筋のストレッチは壁を使ったり座ったままの方法もおすすめ

背筋を伸ばす方法は、ほかにもさまざまなやり方がある。ここでは、壁を使うストレッチや座ったまま行うストレッチ、タオル使ったストレッチを紹介していこう。
壁を使ったストレッチ
- 壁から30cmほど離れた位置に、身体の正面を壁に向けて立つ。このとき足は肩幅に開いておく。
- 腕を真っすぐ上げ壁に手をつける。
- 胸と腕を壁につけ、背中を反らせる。
- 背中から腰にかけて伸びていることを感じながら5秒キープする。
お尻を高い位置に保つことをポイントとして行おう。丸まった背中を伸ばして本来の状態にリセットすることで、だるさやこりの解消が期待できる。また、胸が開くため呼吸が深くなり、体幹を使いやすくなるのも利点だ。習慣化して行えば、背中や肩のこりを感じにくくなるだろう。
座ったまま行うストレッチ
- 背中を真っすぐにして椅子に座り、足を大きく開く。
- 両手を胸の位置から真っすぐ前に伸ばし、手のひらを合わせる。
- 両手を合わせたまま腕を右に半周する。
- その状態で足の間に頭を入れるように前に倒し、背筋が伸びていると感じたところで20秒キープする。
- キープ後はゆっくりと元に戻し、反対側も行う。
オフィスなど、仕事中でも簡単に行えるストレッチだ。左右20秒ずつを目安に行おう。
タオルを使ったストレッチ
- タオルを肩幅よりやや広めの位置で持ち、身体の前に出す。
- タオルを頭のうえに持ち上げる。
- そのまま身体をゆっくりと斜め前に倒していき、背筋が伸びていると感じたところで20秒キープする。
- キープ後はゆっくりと元の位置に戻る。
- 反対側も同様に取り組む。
両肘を伸ばした状態で行う、肩が上がらないように意識する、身体は横ではなく斜め前に倒すということをポイントとし、左右20秒ずつ行おう。
3. 背中がこってしまう原因は何?

背筋のストレッチを行うことで改善が期待できる背中のこりだが、そもそもなぜ起こってしまうのだろうか。ここでは、多くの人が悩まされている背筋のこりや張りの原因をいくつかみていこう。
姿勢の悪さ
デスクワークの仕事をしている方や毎日長時間スマホを使用している方は、前傾姿勢やうつむき姿勢になりがちで、気付かない間に猫背になってしまうことが多い。背中を丸めた姿勢を続けていると、一定箇所の筋肉に過度な負担がかかり疲労がたまる。そして血流が悪くなり、背中や首、肩のこりが生じてしまうのだ。
運動不足
普段から使っていない筋肉は冷えやすく、血流の悪い状態になっているようだ。姿勢に問題がなくても背筋を使う機会がないと筋肉が硬直し、その硬い筋肉を筋トレやスポーツなどで急に動かすこともまた、張りやこりの原因となってしまう。運動不足を感じたら、普段からストレッチを行い、筋肉をほぐすことを意識しよう。
ストレスや疲労がたまっている人
ストレスや疲労によって自律神経が乱れると交感神経が優位になり、アドレナリンの作用が強くなって血管が収縮してしまう。血管が収縮した状態が続くと血流が悪くなり、背中や肩、首のこりにつながってしまうようだ。
背筋のこりには、ほかにもさまざまな原因がある。こりを感じたらこまめにストレッチを行ったり原因を取り除いたりすることが大切だ。
背筋のこりには、ほかにもさまざまな原因がある。こりを感じたらこまめにストレッチを行ったり原因を取り除いたりすることが大切だ。
結論
今回は、多くの方が日常生活でこりや痛みを感じてしまう背中のストレッチ方法を紹介した。どのストレッチを行う際も、ゆっくりと深い呼吸をし、伸ばしている箇所を意識して無理せず行うことが大切だ。ストレッチは痛みや不調が改善することに加え、リラックス効果も期待できる。腰痛や背中に疲労を感じる方は、今回の内容を参考に、背筋のストレッチを取り入れてみてほしい。