目次
1. 上腕三頭筋とは?筋肉が発達するメカニズムも解説

まずは上腕三頭筋の基礎知識および、筋肉が発達するメカニズムを解説する。
上腕三頭筋とは
二の腕部分にあり、腕の3分の2を占める大きな筋肉が上腕三頭筋だ。名前の通り「長頭」「内側頭」「外側頭」の3つの筋肉で構成されている。主に肘を伸ばす際に使われる筋肉で、日常生活では物を押したり荷物を頭上に持ちあげたりするときに働く。人によってはあまり使わない部位であり、余分な脂肪がつきやすい部位でもある。
筋肉が発達するメカニズム
筋トレなどで強い負荷をかけると筋肉がダメージを受ける。すると今度はその負荷(ストレス)に耐えるべく、より太く大きく発達していく。これが筋肉が大きくなるメカニズムだ。
ただし発達には十分な栄養や休息が必要となる。腕を太くしたいからと、闇雲に連日ハードトレーニングをしてしまうのはNGだ。前のダメージが残ったままさらなるダメージを与え続けることで、筋トレが逆効果になるおそれがあるため気をつけよう。
筋肉がダメージを受けてから栄養摂取および休息を与える時間を「筋肉の超回復」という。超回復に必要な時間は部位によって異なるが、上腕三頭筋の場合は48時間ほどが目安となる。したがって2日は間をあけるようにするとよいだろう。
ただし発達には十分な栄養や休息が必要となる。腕を太くしたいからと、闇雲に連日ハードトレーニングをしてしまうのはNGだ。前のダメージが残ったままさらなるダメージを与え続けることで、筋トレが逆効果になるおそれがあるため気をつけよう。
筋肉がダメージを受けてから栄養摂取および休息を与える時間を「筋肉の超回復」という。超回復に必要な時間は部位によって異なるが、上腕三頭筋の場合は48時間ほどが目安となる。したがって2日は間をあけるようにするとよいだろう。
2. 上腕三頭筋の筋トレにダンベルを使うことのメリットと効果

上腕三頭筋を鍛えるためにダンベルを使った筋トレを取り入れることのメリットおよび、上腕三頭筋を鍛えることで得られる効果を解説する。
上腕三頭筋の筋トレにダンベルを使うメリット
- 自重トレよりも効率よく筋肥大できる
- 片腕ずつバランスよく鍛えられる
- 筋トレのバリエーションが増える など
こうした点は、上腕三頭筋の筋トレにダンベルを使うことのメリットといえる。一方でデメリットもある。たとえば重いダンベルを使うためケガをするリスクが高まる点、また自重トレよりも難易度が高くなる点などだ。今現在、上腕三頭筋の筋力に自信がないという方は、先に自重トレである程度筋肉を発達させてから、ダンベルを使った筋トレに移行するといったことも検討しよう。
上腕三頭筋を鍛えることで得られる効果
- 腕が太くなる
- 二の腕が引き締まる
- 筋肉量の増加による基礎代謝のアップが期待できる など
腕を太くするというと、いわゆる「力こぶ」である上腕二頭筋に意識がいってしまうかもしれないが、上腕三頭筋は上腕二頭筋よりも大きな筋肉だ。したがって上腕三頭筋を鍛えたほうが、より効率よく腕を太くすることができる。また大きな筋肉を鍛えることで効率よく筋肉量を増やせる。筋肉量は基礎代謝にも関わることから「劇的に」とまではいかないものの、基礎代謝のアップ効果も期待できる。
3. ダンベルを使う上腕三頭筋の筋トレメニュー5選

ダンベルを使った上腕三頭筋の筋トレメニューを紹介する。できるものからチャレンジしてみよう。
フレンチプレス
- ベンチなどに背筋をピンと伸ばした状態で座り、1つのダンベルを両手でを持つ
- 腕を大きく振りかぶるようにして後頭部付近にダンベルを持ってくる
- 腕と肩を固定したまま肘を曲げ伸ばしする
- 10回1セットとし3セットを目標にする
ダンベルを持つ際は、シャフト部分ではなくプレート部分を持つようにしよう。肘は、曲げ伸ばしするものの動かさないように気をつけてほしい。背筋や腰が曲がらないように心がけるとともに、上腕三頭筋に負荷がかかっていることをきちんと意識することも大切だ。
トライセプス・キックバック
- 左右いずれかの手にダンベルを1つ持つ
- ダンベルを持っていないほうの手と膝をベンチにのせ、背筋をピンと伸ばす
- ダンベルを持つ腕の上腕が、床と平行になる位置で肘を固定する
- 肘が動かないように意識しながら、腕(肘から下)を後方に伸ばす
- ゆっくり戻す
- 1セット10回×3セットを左右それぞれおこなう
上腕三頭筋のほか三角筋(肩の筋肉)を鍛えることができるメニューだ。ただし本来は上腕三頭筋を鍛えるメニューのため、腕よりも肩に強い負荷がかかっていると感じる場合はフォームが間違っていることが考えられる。正しいフォームが身につくよう、まずは軽めのダンベルから始めるなどしよう。
トライセプス・エクステンション
- 両手にダンベルを持ち、ベンチに仰向けになる
- 腕をまっすぐ伸ばし、ダンベルを胸の前で持ち上げる
- 肘を固定したまま、ダンベルを「縦」にした状態で顔の横までゆっくり下ろす
- 肘を固定したまま、元の位置まで戻す
- 10回1セットとし3セットを目標にする
上腕三頭筋全体を鍛えることができるメニューで、二の腕の引き締め効果なども期待できる。腕を伸ばしたとき、体に対してダンベルが横向きになるようにするのがポイントだ。
ライイング・ダンベル・トライセプス・エクステンション
- 1つのダンベルを両手で「縦」に持ち、ベンチに仰向けになる
- ダンベルを胸の前に持っていき、天井に向かってプッシュアップする
- 肘をやや曲げた状態でキープしつつ、ダンベルを頭の前に下ろす
- 体と腕が一直線になる位置までダンベルを下ろしたら、元の位置まで持ち上げる
- 10回1セットとし3セットを目標にする
長い名前だがやり方はシンプルだ。上腕三頭筋全体に効率よく負荷をかけることができる。なお仰向けになったとき、膝は立てておこう。
テイトプレス
- 両手にダンベルを持ち、ベンチまたは床に仰向けになる
- 脇をやや開き、ダンベルを胸に近づける
- その姿勢から肘を伸ばしてダンベルを持ち上げる
- 肘を伸ばしきったらゆっくり曲げて元の位置に戻す
- 10回1セットとし3セットを目標にする
ダンベルを持ち上げる際、手首を途中で返すことになるのだが、そのタイミングが早いとダンベル同士がぶつかってしまう。ある程度まで持ち上げたところで返すようにしよう。
4. 上腕三頭筋の筋トレに使用するダンベルの重さ

「10~15回1セットで限界を迎える重さのダンベル」が目安とされている。とはいえ、それがどれくらいの重さなのかが難しいところだ。慣れている方ならなんとなくイメージが湧くかもしれないが、初心者ともなれば悩んでしまうだろう。具体的に何kgのものを購入すればよいかをまとめたので参考にしてほしい。なお可能であれば、重さを細かく調節できる可変式のダンベルがおすすめだ。
初心者におすすめの重さ
初心者は正しいフォームを体に覚え込ませることが何より大切だ。したがってフォームが乱れにくい軽めのダンベルから始めるとよい。具体的には女性であれば1~3kg、男性であれば3~5kgあたりが目安となる。
自重トレをしている方におすすめの重さ
日頃から腕立て伏せや懸垂など自重トレーニングをおこなっている方は、もう少し重いダンベルを選ぼう。女性であれば3~5kg、男性であれば5~10kgあたりが目安になる。重いダンベルを使うことで上腕三頭筋により強い刺激が与えられるため、その分筋肥大効果も大きくなる。
筋トレ上級者におすすめの重さ
このレベルの方であれば、わざわざ言われなくても自分に合った重さを選ぶことができるだろう。より重いダンベルにチャレンジしたいという場合、先にジムなどで試してから購入することをおすすめする。
ダンベルの重さも大切だが正しいフォームでおこなうことも重要
確かに上腕三頭筋を鍛えるにはダンベルの「重さ」も大切である。だがいくら重いダンベルを使っても正しいフォームで筋トレできなければ効果は半減してしまう。ケガにつながるおそれもあるため、ダンベルの重さとあわせて正しいフォームでおこなうことの重要性も理解しておこう。
5. ダンベルを使って上腕三頭筋を鍛える際のポイント

ダンベルを使った筋トレで上腕三頭筋を鍛えるためのポイントもお伝えする。
1セット10回×3セットを基本とする
上腕三頭筋を鍛えるダンベルの筋トレメニューでは、1セット10回×3セットを基本にしよう。セット間のインターバルは1分が目安だ。
超回復の時間を考慮する
先述のように、ダメージを受けた筋肉には十分な栄養と休息が必要だ。たんぱく質を中心とした栄養素をしっかり摂取するとともに、超回復に必要な時間はゆっくり休息させることも忘れないようにしよう。
無理はしない
上腕三頭筋は日常的に使われることが少ない筋肉なので、急に筋トレをやり過ぎるとケガをするおそれがある。とくにダンベルを使う筋トレでは手首や腰を痛めることもあるため、くれぐれも無理をしないように気をつけてほしい。
サポーターやリストラップなどで関節を保護する
ダンベルを落として体にぶつけたり、ダンベルの重さに負けて関節を痛めたりすることも考えられる。必要に応じてエルボーサポーターやリストラップを装着し、関節を保護しながら鍛えていこう。
6. ダンベルを使った筋トレで上腕三頭筋を効率よく鍛え上げよう

自重トレよりも効率よく上腕三頭筋を鍛えることができるのが、ダンベルを使った筋トレメニューだ。紹介したメニューはいずれも複雑なものではないので、動画サイトなどで実際の動きをチェックするなどしながらチャレンジしてみてほしい。ダンベルを使う筋トレはケガなどのリスクが高まるため、現時点で上腕三頭筋の筋力に自信がない方は無理をせず、まずは自重トレである程度発達させることも検討しよう。
結論
ダンベルを使って上腕三頭筋を鍛えることで、効率よく太くてたくましい腕が手に入る。男らしくカッコいい腕を目指すなら、上腕二頭筋だけでなく上腕三頭筋にも着目しよう。ただしダンベルトレーニングは負荷が強いので、ケガに注意しながら、また自分の力量と相談しながら、焦らずマイペースで上腕三頭筋を鍛えていこう。