1. かかとの角質ケアが必要になる理由とは?
まずは、かかとの角質ケアが必要になる理由をみていこう。
皮脂腺が無く乾燥しやすい
かかとは構造上、角質ケアを必要とする性質をもっている。かかとを含む足の裏は、顔や身体に比べ、汗を分泌する汗腺が多い。誰もが一度は、足の裏が蒸れた経験があるだろう。一方で実は、皮脂を分泌する皮脂腺は全く無い。そのため、水分を保持するための皮脂膜を作ることができず、かかとの角質からは水分だけが抜け出ていってしまうのだ。
角質層が分厚い
かかとには体重がかかりやすく、常に圧力にさらされている。そのため、かかとは角質層が元々分厚くなっており、厚さはなんと顔の100倍ほどに達する。角質層が分厚いと、肌の生まれ変わりのサイクルである「ターンオーバー」にも時間がかかる。そのため古い角質が溜まりやすく、かさつきやガサガサの原因となるのだ。ターンオーバーの周期が長いので、かかとの角質ケアは定期的に行う必要がある。
2. かかとの角質には専用アイテムでケアするのがおすすめ
かかとの角質ケアをするには、自己流ではなく専用アイテムを使うのが安全で効果的だ。
保湿クリーム
かかとの角質ケアの基本は、保湿クリームだ。風呂上がりなど、かかとに水分が含まれている時に塗りこむと効果的。尿素やビタミンEが含まれているものを選ぶのがおすすめだ。リムーバーなど、どのタイプのアイテムでも、使用後には忘れずに保湿しよう。
リムーバー・やすり
直接かかとの角質を削り落とすため、即効性がある。電動式、ステンレス製、耐水ペーパー製など多様な種類がある。角質の厚さによって選ぶとよい。効果を感じやすいが、正常な皮膚まで削りすぎてしまわないように注意が必要だ。
角質パック
薬液の酸によって角質を溶かし、剥がすアイテム。足全体を浸すピーリングタイプは、溶かす必要のない箇所にまで作用することがあるので、かかとだけをピンポイントにケアできるタイプがおすすめだ。体質によっては薬剤が効きすぎることもあるので、使用時間には十分注意しよう。
スクラブ・ソープ
かかとの角質ケア専用のスクラブやソープも販売されている。リムーバーやパックに比べておだやかに作用し、肌への負担も少ないので、敏感肌の方におすすめだ。商品によっては足のニオイ対策を兼ね備えるものも販売されている。
重曹
弱アルカリ性の重曹は、掃除用品としてだけでなくかかとの角質ケアにも応用できる。お湯に溶かして足湯をしたり、ペーストにして塗りこむことで効果を得ることができる。
専用靴下
かかとの角質ケア専用靴下も販売されている。履くだけで保護・保湿効果が得られるため、毎日の手軽な対策におすすめだ。もちろん、保湿クリームを塗って普通の靴下を履くことでも効果は得られる。
3. かかとの角質を取るアイテムの選び方
かかとの角質ケアは、自分に合ったアイテムを選ぶことが重要だ。
場所で選ぶ
かかとの角質ケアをどこで行うかは、アイテムを選ぶ際の重要なポイントだ。部屋の中で使う場合なら、乾いたかかとに使えるアイテムを。風呂の中で使う場合は、濡れたかかとに使えるアイテムを選ぼう。たとえばリムーバーは削りカスが出るので、部屋で使う場合にも水洗いができるタイプがおすすめだ。一方、スクラブタイプやソープタイプは、風呂で使いたい場合に最適だ。リムーバーも商品によっては風呂の中で使えるものもある。
頻度で選ぶ
かかとの角質ケアの頻度は、アイテムによって規定されるといえる。たとえば毎日コツコツ行いたい場合、やさしくケアできるスクラブやソープ、保湿クリームがおすすめだ。一方、思い立ったときにケアして即効性を求めるのなら、リムーバーやパックがよいだろう。自分のライフスタイルに合ったアイテムを選ぼう。
4. かかとの角質ケアでしてはいけないこととは?
気になるかかとのかさつきやガサガサだが、角質ケアには注意点もある。
削りすぎには要注意
リムーバーの場合、効果が目に見えて現れるため、削りすぎに注意しよう。削った直後はかかとがつるつるに思えても、すぐに乾燥して効果が持続しないことがある。そもそもかかとの角質は、身体の構造上、分厚いのが正常なため、削りすぎると逆に分厚くなる可能性もある。もう少し削りたいと思うところで様子を見て、徐々にケアを進めるのがよいだろう。
水虫の可能性も?
かかとの角質ケアや保湿を何度も試しているのに、カサつきが改善しない場合、かかと水虫の可能性もある。水虫の場合、通常のケアでは対処できないので、不安な場合は自分で判断せず、皮膚科を受診するようにしよう。丸い皮めくれが見られたり、足の指に水虫がある場合は要注意だ。
結論
かかとの角質ケアは、正しく行えば実感できるほどの効果を得られ、また持続させることができる。原因はあくまでも乾燥なので、どのケア方法であっても保湿は怠らないことが重要だ。適切なかかとの角質ケアで、なめらかなかかとを手に入れてほしい。