目次
- 1. 短時間でできる高効率のトレーニング「HIIT」とは?
- 2. HIITの効果とメリット・デメリット
- 3. HIITはどんな人におすすめ?
- 4. 自宅でできる!HIITのおすすめメニュー4選
- 5. 初心者から上級者まで!HIITのメニューの例を紹介
- 6. HIITの効果をより高めるための6つのポイントと注意点
- 高負荷の筋トレを短時間おこなう
- 軽めの有酸素運動またはインターバルを挟む
- 繰り返す
- 筋力アップ
- 筋持久力アップ
- 心肺機能の向上
- ダイエット効果
- 基礎代謝の向上
- 忍耐力の向上 など
- アスリートの方
- 普段から運動習慣のある方
- スポーツ歴がある方 など
- 運動習慣がない方
- 筋トレに慣れていない方
- 高強度の筋トレに耐えうる筋力を持ち合わせていない方 など
- 足を肩幅に開いて立つ
- 素早くしゃがみ両手のひらを床につく
- 軽く跳ねるように足を後ろに伸ばし、腕立て伏せの姿勢になる
- 足を戻して素早く起き上がり、両腕を高く上げてジャンプする
- 繰り返す
- 足を肩幅に開いて立つ
- 胸を張り背筋を伸ばして後ろで手を組む
- 太ももと床が平行になるまで膝を曲げて腰を落とす
- ジャンプする
- 着地したら再び、太ももと床が平行になるまで膝を曲げて腰を落とす
- 繰り返す
- 背筋を伸ばして立つ
- ジャンプをしながら両手両足を広げる
- 「気をつけ」の姿勢で着地する
- 間髪入れずにジャンプをしながら両手両足を広げる
- 繰り返す
- ヨガマットの上で腕立て伏せの姿勢をとる
- 右膝を胸まで引き寄せて戻す
- 足を素早く入れ替え、今度は左膝を胸まで引き寄せて戻す
- 繰り返す
- ジャンピングスクワット20秒
- インターバル(休憩)10秒
- 8セット繰り返す
- ジャンピングスクワット20秒
- インターバル(休憩)10秒
- バーピージャンプ20秒
- インターバル(休憩)10秒
- 4セット繰り返す
- バーピージャンプ20秒
- 足踏み運動10秒
- ジャンピングジャック20秒
- 足踏み運動10秒
- 4セット繰り返す
1. 短時間でできる高効率のトレーニング「HIIT」とは?

「最強のトレーニング」などとも表現されるHIIT(ヒット)とは、具体的にどういったトレーニングのことを指すのだろうか?まずは定義や特徴から解説していこう。
高強度インターバルトレーニングのこと
HIITは「High Intensity Interval Training」の頭文字をとったもので、日本語では「高強度インターバルトレーニング」と訳される。短時間で高強度の運動をこなすインターバルトレーニングの一種だ。通常インターバルトレーニングは、中〜高負荷の運動と低負荷の運動を交互に繰り返すトレーニングをいう。その強度をグッと高めたメニューを取り入れたのがHIITである。
HIITの基本的な流れ
HIITの流れはこうしたものだ。繰り返す回数はケースバイケースだが、多くの場合、目的は追い込むことにある。「4分間で8セット」あるいは「限界まで」などキツいものとなるだろう。
代表的なものがタバタ式
HIITの中でも代表的なのが、立命館大学の田畑教授が考案した「タバタ式プロトコル」というメニューだ。
【タバタ式プロトコルとはどんなメニュー?】
20秒間の高強度トレーニングと10秒の休息または低負荷トレーニングを4分間繰り返すというメニューである。タバタ式プロトコルでは、心肺機能の向上や筋持久力アップなどの効果が確認されている。これは筋肉内のミトコンドリアが増えたり、毛細血管が増えたりするためだという。
2. HIITの効果とメリット・デメリット

HIITにはメリットもデメリットもある。取り組む前に双方をきちんと把握しておこう。
HIITに期待できる効果
HIITをやりきることにより、こうした効果が期待できる。筋力および筋持久力アップなどはもちろん、後述するように脂肪燃焼効果も持続するため、ダイエット効果も期待できる。基礎代謝が向上すれば太りにくい体質を手に入れることも可能だ。
またメンタル面では過酷なトレーニングをやりきることによる達成感、忍耐力なども身につくだろう。ひいては自分に自信を持てるようにもなるはずだ。
HIITのメリット
【短時間で効率よく鍛えられる】
通常、筋トレをする際は1時間など時間をかけて自分が鍛えたい部位ごとのメニューを組んでいくことが多い。だがHIITは「短時間」で高負荷のメニューを繰り返すものだ。長くとも30分程度が妥当である。時間がない方でも効率よく鍛えられるトレーニングというわけだ。
【トレーニング後も脂肪燃焼効果が持続する】
HIITをおこなうと、アウトバーン効果によりトレーニング後も脂肪燃焼が続く。HIITが脂肪燃焼効果に優れたトレーニングといわれている由縁だ。アウトバーン効果はトレーニング後も48時間ほど続くため、トレーニングの翌日も脂肪が燃焼される。
【自宅で好きなときに取り組める】
一部エアロバイクを使うといったメニューもあるものの、基本的にHIITは器具を使用しない。そのため自宅にいながら自分のタイミングで取り組めるなど、継続しやすいトレーニングでもある(もちろんジムでトレーナーとともに取り組むのもおすすめだ)。
HIITのデメリット
【とにかく過酷でキツい】
HIITでは短時間で限界まで追い込む。したがって通常の筋トレなどよりも遥かに過酷であり、キツい。もちろんそのおかげで効率よく鍛えられるわけなので一概に「デメリット」とはいえないが、とにかくキツいということだけは頭に入れておこう。
【初心者などにはかなり厳しい】
HIITでは高強度のトレーニングを短時間でひたすら繰り返すことになるため、筋力や持久力などの土台がない方には難しい(おすすめしない)。無理をしてもきちんと効果が得られないし、ケガをするおそれもある。土台ができあがってから取り組むようにしよう。
【ケガには十分気をつける必要がある】
激しいトレーニングを繰り返すHIITは、その分ケガのリスクも高くなる。正しいフォームでおこなうことはもちろん、自分の限界を遥かに超えるメニューを組んでしまうといったことも控えよう。慣れるまでは、経験者と一緒に取り組むといった方法もある。
3. HIITはどんな人におすすめ?

上記のメリット・デメリットも踏まえつつ、HIITがどういった方に向いているのかをまとめた。なお「該当しない方はやってはいけない」という意味ではなく、よりおすすめできる方という捉え方をしていただきたい。
HIITはどんな人におすすめ?
こうした方々で、かつ追い込んで鍛え上げたいという方はまさにHIITがうってつけである。
HIITが向かない人とは?
たとえば上述したタバタ式は、わずか4分という時間で自分を限界まで追い込むHIITだ。したがって普段から運動する習慣がない方、筋トレ初心者の方などは難しい(避けたほうがよい)だろう。高強度のトレーニングを繰り返すため、それに耐えられるだけの筋力の土台がなければケガのリスクが生じるなどやはり難しい。
4. 自宅でできる!HIITのおすすめメニュー4選

自宅でできるHIITのメニューのおすすめを紹介していこう。いずれも短時間で追い込める過酷なメニューだ。実際にHIITを取り入れる際は、以下のメニューのほかにも高負荷の腹筋や背筋といった筋トレメニューや、自宅では難しいかもしれないがエアロバイクなどを組み込むのもよい。
バーピージャンプ
20秒間繰り返したら10秒インターバルを挟み、また20秒おこなう。トータル8セットを目標にしよう。腕立て伏せの姿勢になったりジャンプしたりする際は、両腕と両足をしっかり伸ばすことを心がけよう。またジャンプは可能な限り高く跳ぶことだ。
ジャンピングスクワット
20秒間ひたすら繰り返したら10秒インターバルを挟む。4分8セットを目標にしよう。疲れてくるとジャンプが低くなりがちだが、しっかり高く跳ぶことが大切だ。跳ぶときは足の裏全体で床を「蹴る」イメージを持とう。
ジャンピングジャック
同じく20秒間ひたすら繰り返し、10秒のインターバルを挟む。4分8セット繰り返そう。間髪入れずに連続してジャンプすること、呼吸を止めないこと、両手両足をしっかり広げることなどを意識しよう。
マウンテンクライマー
やはり20秒間ひたすら繰り返したのち、10秒のインターバルをはさもう。4分8セットが目標だ。始めるのは左右どちらの足でも構わないが、左右は素早く入れ替えること、大きく動かすことを心がけよう。また背中が丸まったり反ったりしないよう、一直線をキープすることも大切だ。
5. 初心者から上級者まで!HIITのメニューの例を紹介

HIITを始めたいが、どのようにメニューを組んでいけばよいか分からないという方も多いだろう。一例だが以下にメニューを紹介するので、ひとつの参考にしていただければ幸いだ。
初心者向けHIITメニューの例
中級者向けHIITメニューの例
上級者向けHIITメニューの例
6. HIITの効果をより高めるための6つのポイントと注意点

せっかくHIITに取り組むのであれば、その効果は正しくかつ効率よく得たいところである。そのためのポイントや注意点をまとめたので確認しておこう。
HIITではとにかく限界まで追い込むこと
終わったあとはしばらく立てなく(動けなく)なるくらいまで、とにかく追い込むことが重要だ。セーブしていてはHIITの意味がない。短時間で全力を出し切る、やりきることを常に心がけよう。
HIITの前後にきちんと栄養を補給すること
空腹のままHIITをすると途中でダウンするおそれがある。バナナやおにぎりなど消化によいもので栄養補給しておこう。ただし直前はNGだ。少なくとも30分、できれば1時間前には摂取しておきたい。
同じくHIITのあとの栄養補給も重要だ。破壊された筋肉の回復に使われるたんぱく質を、プロテインなどで効率よく摂取しよう。こちらはゴールデンタイムといわれている、トレーニング後30分〜1時間以内に摂るように心がけよう。
HIITの前後には必ずストレッチをおこなうこと
ケガを防ぐためにも、必ずHIITの前後にストレッチを取り入れてほしい。体が温まっていない状態、硬い状態でいきなりハードなトレーニングを始めてしまうとケガを招くおそれがある。終わってからも、筋肉の疲労回復を促すためストレッチを取り入れよう。
HIITは毎日おこなわないこと(週2〜3日程度にする)
HIITは毎日おこなわないほうがよい。超回復には栄養とともに休息も必要だからだ。最低でも48時間は休ませたいところなので、それを踏まえるとHIITは週2〜3日の頻度でおこなうのがよいだろう。筋肉痛のところ、さらに負荷をかけてしまうとフォームが乱れてケガにつながったり、筋肉が減ってしまったりすることもあるため注意が必要だ。
ケガにはとにかく注意すること
しつこいようだが、とにかくケガにはくれぐれも気をつけてほしい。HIITは短時間で高負荷のトレーニングをおこなうため、身体のあらゆる部位にストレスがかかりやすい。HIITを上手にこなすためにも同じメニューをやり続けるのではなく、なるべく違う種目で組んで身体への負担を分散させよう。
HIITのあとは水分補給すること
最後に水分補給だ。HIITでは大量に汗をかくことが多いため、一気に水分不足に陥りやすい。トレーニングのあとは栄養補給とともに水分補給も忘れずにおこなおう。
結論
HIITは短時間でとにかく限界まで追い込み、一気に鍛え上げるトレーニングだ。筋力や持久力に自信がある方はぜひ、最強ともいわれるHIITにチャレンジしてみてはいかがだろうか?注意点なども多いため、必ずきちんと把握した上で取り組むこと、また決して無理をしないことも大切だ。