1. 腕立ては正しいフォームを意識する

間違ったフォームで100回腕立てをするより、正しいフォームで10回腕立てをする方が効果的だといわれている。それくらい、腕立て伏せはフォームが大切だ。腕立て伏せは、クローズドキネティックチェーン運動(手や足を床について行う運動)である。上腕三頭筋や大胸筋が主に働くほか、上腕二頭筋・三角筋・腹筋などが活動する。また、手の位置によっては背筋なども鍛えられるのだ。これらの筋肉を鍛えるためにも、腕立て伏せは正しいフォームで行わなければならない。
なお、腕立て伏せの応用でプッシュアップバーを使っている方も多いだろう。プッシュアップバーを使っても基本のフォームは同じだ。正しいフォームで腕立てを行うことが、筋トレ効果を高める1番の近道といっていい。
なお、腕立て伏せの応用でプッシュアップバーを使っている方も多いだろう。プッシュアップバーを使っても基本のフォームは同じだ。正しいフォームで腕立てを行うことが、筋トレ効果を高める1番の近道といっていい。
2. 腕立てのフォームが正しくないと起こること

腕立て伏せのフォームが正しくないと、さまざまな弊害が起こる。ここでは、その弊害について詳しく解説していく。
筋トレ効果が半減してしまう
腕立て伏せは、主に上腕三頭筋・大胸筋・体幹を鍛えられる筋トレだ。正しいフォームで腕立て伏せを行うことにより、腕・胸・体幹に均等に負荷がかかって筋肉を鍛えられる。しかし、誤ったフォームで腕立て伏せを行うと、負荷が一部に偏ったり筋トレ効果が半減してしまう。
肘関節に負担が集中して痛みが出る
腕立て伏せで負傷しやすいのは、肘関節だ。腕立て伏せでは肘関節が体重を受け止めるため、負荷が集中しやすい。負荷がかかる分、正しいフォームで行わないと軽い捻挫や痛みのもとになってしまう。
腰痛になる
肘関節と同じくらい負傷しやすいのが腰だ。腕立て伏せは身体を真っ直ぐにして行うのが正しいフォームなのだが、ついつい腰が反ったり曲がりすぎたりしてしまう。そのような誤ったフォームで腕立てを行うと、余分な負担がかかって腰痛になりやすい。
3. 腕立ての基本のフォーム

腕立て伏せの基本のフォームをお伝えしていく。気をつけるべきポイントは以下の8つだ。
腕立て伏せの基本のフォーム
- 両手は肩幅よりやや広めにする。
- 身体と平行に両手を床につく。
- 肘を外側に広げないようにする。
- つま先だけを地面につける。両足は肩幅よりも狭めにする。
- 腰を反らせたり曲げたりしない。身体を真っ直ぐに保つ。
- 指ではなく手首のつけ根で床を押すイメージを持つ。
- 腕立てをするときは顎ではなく胸を床につける。
- 視線は常に両手の1m前方くらいにもっていく。
身体と平行に両手をつくのは、肘を外側に向けないためだ。肘が外側を向いてしまうと、肘関節に負担がかかるうえに大胸筋へ刺激が入りづらくなる。また、腕立てをするときはうつむきがちになるが、視線は常に前方へもっていこう。視線を前方にもっていくことで、上半身が丸まってしまうのを防げる。顎ではなく胸を床につけられるので、より腕立ての効果が上がるのだ。
初心者は膝をついた腕立てでもOK
腕立て伏せはつま先だけを床につけるのが基本フォームだが、初心者の方や負荷を少なくしたい方は膝をついた腕立てでも大丈夫だ。先ほど解説した8つのポイントは忘れずに、膝をつけただけでよい。膝をついた腕立ては、筋肉痛がひどい方や準備運動をしたい方にもおすすめだ。
4. 腕立てのフォームで気を付けるポイント

腕立て伏せのフォームでとくに気をつけるべきポイントは、以下の3つだ。
- 手の位置
- 腰が反っていないか曲がっていないか
- 肘の向き
この3つを守ると正しい腕立てのフォームになりやすい。手の位置によって、上腕三頭筋をメインに鍛えたいのか大胸筋をメインで鍛えたいのかが変わってくる。両手の位置を肩幅より狭めにするとより上腕三頭筋に刺激が入り、広めに手をつくとより大胸筋が活動する。しかし、基本の腕立てフォームは肩幅よりやや広めなので、まずはその位置で鍛えていこう。
結論
腕立ての基本となる正しいフォームを解説した。腕立て伏せは正しいフォームで行うことが何よりも大切だ。筋トレ効果が高まるうえに、ケガの予防にもなる。主に意識したいポイントは手の位置・肘の向き・腰が反ったり曲がったりしていないかどうかの3つだ。また、視線は少し前に持って行き、身体を真っ直ぐにして腕立てを行おう。ぜひ今回学んだことを意識して、正しいフォームで腕立て伏せを継続していただきたい。