目次
1. 腕立て伏せで得られる効果とは?

腕立て伏せにはどういった効果があるのか、どんな筋肉が鍛えられるのかなど、まずは基本的なところから解説していこう。
腕立て伏せにはどんな筋肉を鍛える効果がある?
腕立て伏せで鍛えられる筋肉は「大胸筋」と「上腕三頭筋」がメインだが、ほかにも肩の筋肉である「三角筋」や「腹筋」「体幹(インナーマッスル)」なども同時に鍛えることができる。このことからも、腕立て伏せは全身に効果があるトレーニングといってよいだろう。
二の腕やお腹まわりの引き締め効果
上述のように、腕立て伏せには上腕三頭筋を鍛える効果がある。上腕三頭筋とはいわゆる二の腕のことだ。腕立て伏せを継続することで引き締まった二の腕を手に入れることができる。とくに女性にはうれしい効果だろう。また腹筋や体幹(インナーマッスル)も鍛えられることから、お腹まわりの引き締め効果も期待できる。
腰痛の改善・予防効果
腹筋や体幹(インナーマッスル)が鍛えられることで、お腹まわり筋肉が正しい位置で正しく動くようになり、しっかりと腰を支えてくれるようになる。それにより、姿勢の改善や腰痛の改善・予防といった効果も期待できる。
バストアップ効果
大胸筋が鍛えられることにより、男性であればたくましい胸が、女性であればバストの下の筋肉が引き締まり底上げされる。結果としてバストアップ効果が期待できる。
痩せやすい体質につながる効果も期待できる
腕立て伏せでは、大胸筋や腹筋といった大きな筋肉が鍛えられる。筋肉量の増加により基礎代謝がアップすれば、痩せやすい体質を手にすることも可能だ。
2. 腕立て伏せの理想の頻度は?毎日やったほうが効果的?

さまざまな効果がある腕立て伏せだが、毎日やったほうがより効果的なのだろうか?理想の頻度について見ていこう。
腕立て伏せの理想の頻度は「1日おき」
腕立て伏せなどの筋トレで負荷をかけられた筋肉は、筋繊維に小さな裂傷が生じる。この裂傷が回復することで以前よりも強く太い筋肉になる。ざっくりだが、これが筋肉が増える(大きくなる)メカニズムだ。回復に必要な時間は筋肉によって異なるが、腕立て伏せであれば最短でも1日おきがよい。
毎日やると、筋繊維が回復しきれずさらにダメージを負ってしまう。せっかくの腕立て伏せの効果が得られないばかりでなく、筋肉量が減ってしまうおそれもあるため、やりすぎには注意が必要だ。
毎日やると、筋繊維が回復しきれずさらにダメージを負ってしまう。せっかくの腕立て伏せの効果が得られないばかりでなく、筋肉量が減ってしまうおそれもあるため、やりすぎには注意が必要だ。
3. 腕立て伏せの効果を得やすくするためのポイント

腕立て伏せの効果をしっかり得るために心がけたいポイントを解説する。
正しい姿勢でおこなう
腕立て伏せに限らず、筋トレの効果を得るには正しい姿勢でおこなうことが何よりも大切だ。肘は外に広げず、顔は床ではなく前方を見るようにしよう。臀部を引き締め、お尻が上がりすぎないようにすることもポイントだ。また背中を丸めたり反らしたりするのもNGだ。肩の動きが制限されたり、怪我につながったりするリスクがあるため、まっすぐ伸ばすように心がけてほしい。
呼吸を意識する
腕立て伏せは腹部にも力が入るため呼吸が止まりやすい。だが呼吸が止まると筋トレとしての効果が低減するだけでなく、血圧の上昇や酸素不足などのリスクも上昇する。「身体を上げるときに吐き、下ろすときに吸う」を基本としよう。
20回を目標に3セットおこなう
まずは1セットあたり20回を目標に、3セットおこなおう。とはいえ、もちろん負荷が強すぎる場合は無理せず回数を減らしてよい。腕立て伏せは、10回でも習慣にすればある程度の効果が期待できるので初心者の方も安心してほしい。
反対に、負荷が足りないと感じた場合は30回や50回、100回などと闇雲に回数を増やすのでなく、質を高めるためにまずは姿勢や呼吸を意識するところから取り組もう。そのうえで負荷が足りなければ回数やセット数を増やすのがおすすめだ。
反対に、負荷が足りないと感じた場合は30回や50回、100回などと闇雲に回数を増やすのでなく、質を高めるためにまずは姿勢や呼吸を意識するところから取り組もう。そのうえで負荷が足りなければ回数やセット数を増やすのがおすすめだ。
4. 基本の腕立て伏せの効果的なやり方

まずは基本の腕立て伏せの効果を十分に得るための、正しいやり方をマスターしよう。この腕立て伏せは、ほかのバリエーションの基本にもなっているため、正しいやり方を身につけることが大切だ。
基本の腕立て伏せの正しいやり方
- 床にうつ伏せになる
- 肩幅よりも拳1つ分広げて両手を床につける
- 足はピンと伸ばしてつま先だけを床につける
- 両手・両足で身体を支えて持ち上げる
- 顔を正面に向け、首から下は一直線を意識して体勢をキープする
- 息を吸いながら肘を曲げ、ゆっくりと身体を下ろす
- 胸を床ギリギリまで下ろしたら2秒キープする
- 息を吐きながら肘を伸ばし、身体を元の位置へ戻す
基本の腕立て伏せは「ノーマルプッシュアップ」という。背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せたままおこなうのがポイントだ。また腕を伸ばしたとき、顎を少し引いて大胸筋を大きく収縮させると効果が高まるといわれている。
5. さまざまな効果が期待できる!腕立て伏せの5つのバリエーション

腕立て伏せはシンプルな動きのため、継続する中で飽きてしまうこともあるだろう。あるいは、特定の部位を集中的に鍛えたいことがあるかもしれない。バリエーションを紹介するので、そんなときはぜひ試してみてほしい。
ナロープッシュアップ
基本の腕立てよりも手の幅を狭くするのがナロープッシュアップだ。両手を胸の中央の真下に持ってきて、親指と人差し指で三角形を作る。主に上腕三頭筋を鍛えるのに効果的なバリエーションだ。力が伝わりにくくフォームが崩れやすいため、正しい姿勢を強く意識して取り組もう。
ワイドプッシュアップ
基本の腕立て伏せよりも手の幅を広げることで、大胸筋を効果的に鍛えることができるのがこのワイドプッシュアップだ。手の幅は基本の2倍を目安としよう。肩甲骨を寄せることで、さらに大胸筋を刺激することができる。
スロープッシュアップ
基本の腕立て伏せを「時間をかけてゆっくり」おこなうのがスロープッシュアップだ。腹筋や体幹(インナーマッスル)を効果的に鍛えたい方にもおすすめである。ただし負荷が大きく疲労が溜まりやすいため、様子を見ながら間隔を十分に空けて取り組もう。
バックワードプッシュアップ
両手の幅は基本の腕立て伏せと同じだが、手をつく位置を、肩よりも20cmほど後ろ(お腹側)にする。腹筋や体幹(インナーマッスル)により大きな効果が期待できるバリエーションだ。肩甲骨を寄せ、広背筋を意識すると背中を鍛えることもできる。バランスが取りにくいため、正しい姿勢を心がけよう。
フォワードプッシュアップ
こちらは逆に、基本の腕立て伏せの手幅のまま、手をつく位置を肩よりも20cmほど前にする。同じく腹筋や体幹(インナーマッスル)を効果的に鍛えることができる。
6. 腕立て伏せは全身に効果がある筋トレ!正しい姿勢をマスターしよう

腕立て伏せは大胸筋や上腕三頭筋をはじめ、三角筋や腹筋、体幹(インナーマッスル)、バックワードプッシュアップでは広背筋までをも鍛えることができる。まさに全身に効果のある筋トレだ。回数よりも、まずは正しい姿勢と呼吸でおこなうことが重要なので、これから腕立て伏せを取り入れようという方は、姿勢からマスターしよう。
結論
腕立て伏せは毎日ではなく1日おきが理想だ。十分な効果を得るためにも、筋繊維の回復を待ってからトレーニングをおこなおう。その際、姿勢や呼吸などに気をつけることで効率よく鍛えることができる。さまざまなバリエーションを知っていると、鍛える部位を少し変えながら飽きずに継続できるはずだ。