1. トレーニングで鍛えられる腹筋の種類

腹筋は3つの筋肉によって構成されている。効率的な腹筋トレーニングをしたいなら、3つの筋肉それぞれの特徴を知っておくことが重要だ。まずは、トレーニングで鍛えるべき腹筋の種類を確認しよう。
腹直筋
腹直筋は、お腹の前面に位置する所謂シックスパックと呼ばれる部分だ。腹筋といえば誰もが思い浮かべる部位であり、腹筋を割りたければ腹直筋を鍛えることが不可欠である。トレーニングは腹直筋上部・腹直筋下部に分けて行うと効率的だ。
腹斜筋
腹斜筋はお腹の側面を走る筋肉で、内腹斜筋と外腹斜筋の2層構造になっている。ウエストのくびれを作り出している筋肉だ。身体をひねる動きなどで鍛えることができる。
腹横筋
腹横筋はお腹の深層にあるインナーマッスルで、コルセットのように内臓を囲んでいる。内臓を正しい位置に保つ、まっすぐな姿勢を維持するなどの役割がある。鍛えるにはインナーマッスルを刺激するトレーニングが必要だ。
腹筋を鍛えるメリットって?
腹筋を鍛えるメリットは筋肉が発達し見栄えがよくなることだけではない。腹圧が高まることで便秘が解消したり、内臓が押し上がりぽっこり下腹が改善したりする。さらに、姿勢改善や腰痛予防にも効果があるとされる。筋肉量が増えれば基礎代謝のアップにもつながりダイエットにも効果的だ。スタイルや健康維持のために、腹筋の3つの部位をバランスよく鍛えることを意識してみよう。
2. 腹筋を割るためのトレーニング方法

それでは、腹筋の各部位を鍛えるためのおすすめのトレーニング方法を紹介していこう。初心者でも比較的取り組みやすい簡単なものを集めた。まずは1日10回×3セットを目標に始めてみよう。
クランチ(腹直筋上部)
- 仰向けになり、膝を90度に立てる
- 頭の後ろで手を組む
- 足を床につけたまま、腹筋の力で上半身を起こす
- おへそを覗きこめる位置まで起こしたら、元に戻す
クランチは腹筋トレーニングのなかで最も代表的な種目で、腹直筋の上部に効果的だ。勢いよく起き上がるのではなく、腹筋の収縮を感じながらゆっくりと上下するのがコツである。
レッグレイズ(腹直筋下部)
- 仰向けになり、両足を伸ばして真上に上げる
- 両手はお尻の下あたりに置く
- そのまま両足をゆっくりと下げていく
- 床から10cmの位置まで下げたら、再び上げる
腹筋をキレイに割たければ、レッグレイズのような腹直筋下部に効く筋トレは欠かせない。腰が反らないよう腹筋に力を入れ、反動をつけずにゆっくり上下させよう。
ニートゥーエルボー(腹斜筋)
- 足を肩幅に開いて立ち、両手を頭の後ろに添える
- 身体をひねり右膝と左肘をできるだけ近づける
- 続いて反対側(左膝と右肘)も同様に近づける
- この動作を交互に行う
立ったまま行う腹斜筋のトレーニングで、脇腹の引き締めに効果的だ。背中が丸まると腹斜筋への負荷が下がるので、背筋を伸ばして動作するよう注意しよう。
プランク(腹横筋)
- うつ伏せになり、肘で身体を支える
- つま先を立て、前腕とつま先の2点で全身を持ち上げる
- 全身が一直線になるよう意識しながら、30秒~1分キープする
プランクはインナーマッスルである腹横筋をはじめ、腹筋全体に効くトレーニングだ。腹筋を効率よく鍛えたければぜひ取り入れてみよう。腰が上がったり下がったりしないよう、まっすぐな姿勢を保つのがポイントだ。
3. 腹筋トレーニングの効果を高めるコツ

せっかく腹筋トレーニングを始めるなら、少しでも早く目に見える効果を実感したいと思うだろう。腹筋トレーニングの効果をさらに高めるためのコツも紹介しておこう。
腹筋トレーニングは毎日してもOK
筋トレは、筋肉の回復時間を考慮して週2~3回を目安に行うのが一般的だ。しかし、腹筋の回復にかかる時間はおよそ24時間と、ほかの筋肉より早く回復するのが特徴だ。そのため、腹筋のトレーニングは毎日行うほど結果も早く出るとされている。短時間でも毎日取り組むことを意識してみよう。
筋トレグッズを使ってみる
フォームが崩れたり、ついトレーニングをさぼったりしてしまうことも、筋トレの効果が出にくくなる要因だ。その場合、腹筋ローラーやトレーニングチューブなどの器具を使ってみるのも手である。腹筋を使う感覚が掴みやすくなり、モチベーションアップにもつながるはずだ。
呼吸法も意識する
初心者によくあるミスが、筋トレ中に呼吸を止めてしまうことだ。これは酸素不足により筋肉が適切に動かなくなったり、心臓に負担がかかったりするのでNG。筋トレの呼吸法の基本は、「筋肉に力を入れるタイミングで息を吸い、緩めるタイミングで吐く」である。常に一定の呼吸を意識するとトレーニング効率も上がるとされているので、呼吸にも気を配ってみよう。
結論
腹筋トレーニングの基本について解説した。腹筋の3つの筋肉を意識して、バランスのよいトレーニングを行うことが、引き締まったお腹への近道だといえる。ただ、お腹に脂肪が多い方が腹筋を割るためには、脂肪を落とすことも必要だ。どんな腹筋を目指すかによって、有酸素運動も取り入れるなど柔軟にトレーニングを組んでみてほしい。