1. 内転筋をストレッチが必要な人とは?

股関節内転筋とは、薄筋・長内転筋・恥骨筋・大内転筋・短内転筋の5つの筋肉のことだ。これら5つの筋肉を合わせて股関節内転筋群ともいう。いわゆる内ももにある筋肉のことだ。では、股関節内転筋のストレッチが必要な人とはどのような人なのだろうか?ここでは股関節内転筋のストレッチ効果を解説していく。股関節内転筋をストレッチすることで得られる効果は、4つある。
脚が細くなる
内ももは鍛えづらく、余分な脂肪がつきやすい部位である。内ももが原因で脚が太くなっている方も多いだろう。しかし、ストレッチを継続していけば血流がよくなり、太ももがスッキリ引き締まるはずだ。男性ならスキニージーンズやチノパン、スーツなども余裕をもって履けるようになるだろう。
小尻・垂れ尻改善効果
股関節内転筋をストレッチしていくと、小尻・垂れ尻改善効果も得られる。ストレッチにより、外側にたるんだお尻や太もものお肉が身体の中心に引き寄せられるためだ。また、股関節内転筋に関連するインナーマッスルにも刺激が入るため、ぽっこりと出たお腹を解消したり、くびれを作ってくれたりもする。
変形性膝関節症や鵞足炎の痛み改善
加齢によって膝が変形していく病気を「変形性膝関節症」という。また、スポーツなどでのオーバーユースで膝の内側が痛くなる病気を「鵞足炎」という。股関節内転筋のストレッチは、これらの膝の痛みに有効である可能性がある。なぜなら、股関節内転筋のうちの薄筋という筋肉が膝の周囲に付着しているためであり、この薄筋がストレッチされることで痛みが改善できる可能性があるのだ。
股関節が硬い人
股関節が硬い人も股関節内転筋のストレッチをするべきだ。股関節内転筋は骨盤や股関節の内側にあるため、股関節内転筋が硬いと股関節もおのずと硬くなる。ストレッチを継続していけば、開脚もしやすくなって脚が動かしやすくなるだろう。運動パフォーマンスの向上も得られるはずだ。
2. 内転筋をストレッチして美脚になろう

ここでは、美脚になれるストレッチ方法について詳しく説明する。美脚や美尻を得たいという方は股関節内転筋ストレッチをぜひ実践してほしい。
カエルストレッチ
名前の通り、カエルのような姿勢で股関節内転筋をストレッチしていくものだ。見慣れない格好かもしれないが、効率的に股関節内転筋をストレッチできるので有効である。
- 思いきり股関節を開いてうつ伏せに寝転がる。カエルのような格好になる。
- 股関節内転筋がストレッチされていることを感じながら30秒~2分くらい伸ばす。
- 1~2を3セットとし、できるだけ毎日行う。
スプリントストレッチ
スプリントストレッチは、立ったままの状態で股関節内転筋をストレッチしていくものだ。重力や体重を使って股関節内転筋を伸ばしていくので、かなりストレッチされる。
- 立った状態で足をできるだけ広げる。
- 膝を伸ばしたまま腰を落としていき、前にかがむ。両手を床につける。
- 2の状態で股関節内転筋がストレッチされていることを感じながら30秒~2分くらい伸ばす。
- 1~3を3セットとし、できるだけ毎日行う。
3. 痛みの改善 内転筋のストレッチしたリハビリ法

最後に、軽い変形性膝関節症や鵞足炎に有効なストレッチについて詳しく説明する。膝の内側が痛い人は、股関節内転筋ストレッチをぜひ実践してほしい。
開脚1
開脚1は、床に座って股関節内転筋をストレッチするものだ。ただ足を広げるだけなので、誰でも簡単にできる。また、難しい場合はイスなどに座って行っても大丈夫だ。
- 地べたにお尻をつけて座る。
- 両足を思いきり広げる。
- 2の状態で股関節内転筋がストレッチされていることを感じながら30秒~2分くらい伸ばす。
- 1~3を3セットとし、できるだけ毎日行う。
開脚2
開脚2も、床に座って股関節内転筋をストレッチするものだ。誰でも簡単にできるので実践してほしい。
- 地べたにお尻をつけて座る。
- 足の裏と足の裏を合わせて引き寄せる。
- 2の状態で股関節内転筋がストレッチされていることを感じながら30秒~2分くらい伸ばす。
- 1~3を3セットとし、できるだけ毎日行う。
結論
股関節内転筋のストレッチについて解説した。股関節内転筋をストレッチすると、美脚効果や美尻効果が得られる。また、トレーニングのしすぎや変形性膝関節症によって痛みがある場合にも、股関節内転筋のストレッチは非常に有効である。今回紹介した4つのストレッチ方法を身につけて、ぜひ日常生活で活かしてほしい。