1. ふくらはぎストレッチの効果とは?

ふくらはぎは「下腿三頭筋(かたいさんとうきん)」と呼ばれる3つの筋肉で構成されている。すばやい動きに対応する2つの「腓腹筋(ひふくきん)」と、ゆっくりとした動きに対応する「ヒラメ筋」があり、これらの筋肉をストレッチすると次のようなメリットがある。
ふくらはぎの疲労を軽減する
ふくらはぎは日常的に使う筋肉のため疲れが溜まりやすいが、ストレッチをすると疲労を軽減する効果できる。疲れを溜めずに柔軟性を高めておくことは、健康に生活していくうえでも大切だ。
むくみを解消してスタイルアップにつながる
ふくらはぎのストレッチには、むくみを解消してスタイルアップする効果がある。長時間のデスクワークなどで血流が滞ってしまう人は、意識的に生活に取り入れるとよいだろう。
ケガの予防につながる
ふくらはぎのストレッチには、関節のゆがみを軽減し可動域を広げる作用もある。そのため、肉離れなどのケガ予防にも期待できる。
2. ふくらはぎが痛いときにおすすめのストレッチ

筋肉痛など、ふくらはぎに痛みがある場合もストレッチはおすすめだ。器具などを使わず手軽に行え、血流をよくすることが回復を早める効果につながる。ここでは、ふくらはぎが痛いときに取り入れたいストレッチを紹介していこう。
歩いた後の筋肉痛などには「カーフムーブメント」
- 両足のかかとを床につけたまま、両手も足からなるべく離れたところで床につける
- 左足のかかとに右足のつま先をつける
- 左足のかかとを下げて床につけ、3秒ほど伸ばしてからかかとを上げる
- かかとの上げ下げを無理がない範囲で左右行う
意識するポイントは「足先の向き」
足先を必ず頭に向けることが、ストレッチのポイントだ。外側に逃げるとストレッチ効果が半減するため注意しよう。
カーフムーブメントの注意点
痛みがあまりに強い場合は無理にストレッチを行わず、医療機関を受診してほしい。筋肉痛と思っていても、ふくらはぎやアキレス腱を傷めている可能性もあるためだ。症状の程度に応じて適切な判断をしていこう。
3. ふくらはぎ痩せを叶えるストレッチ

シーンや季節に応じてハーフパンツを着用する人などは、ふくらはぎの太さが気になるという声も多い。ストレッチはこうした「ふくらはぎを細くしたい」という悩みにも効果的だ。ここでは、ふくらはぎ痩せを叶えるストレッチを紹介していこう。
座ってできる「片足前屈ストレッチ」
- 足を伸ばした状態で床に座り、左足の裏を右の太ももにつける
- 背筋を伸ばしたまま、上体を右足側へと倒す
- 右足のつま先を両手で持って手前に引く
- 深呼吸しながら20~30秒キープ、左右交互に3~5セットが目安
意識するポイントは「腰から上体を折ること」
上体を前傾させていくときに腰から折るイメージで傾けていくと、ふくらはぎがしっかりとストレッチされるため意識しよう。
片足前屈ストレッチの注意点
足先に手が届かない場合には無理をせず、タオルを使って同様のストレッチを行ってほしい。
4. ランニング前のふくらはぎストレッチ

ランニング前のストレッチには、ケガを予防が期待できる。とくに、ふくらはぎは肉離れを起こしやすい部位のため、ウォーミングアップをしてから走り出すようにするとよいだろう。ここでは、ランニング前におすすめのふくらはぎのストレッチを紹介していく。
ランニング前のウォーミングアップ「アキレス腱伸ばし」
- 足を前後に大きく開いて立ち、前側の足の膝を曲げる
- 後ろ側の足を引きアキレス腱を伸ばしたら10秒キープ
- 前後を入れ替えて同様のストレッチを行う
意識するポイントは「反動をつけないこと」
アキレス腱を伸ばすときには、反動をつけずにストレッチすることがポイントだ。ふくらはぎとアキレス腱が気持ちよく伸びている感覚を維持してほしい。
アキレス腱伸ばしの注意点
アキレス腱伸ばしは、筋肉を伸ばしたり柔軟性を確保したりする静的(スタティック)ストレッチだ。そのため、ケガ予防や疲労の蓄積度合いを変化させるために、ランニング前には心拍数や体温を上げる動的(ダイナミック)ストレッチも加えるとよいだろう。
結論
ふくらはぎのストレッチには、疲労の軽減やケガの予防などのメリットがある。シーンに応じてさまざまなストレッチ法があるため、適したものを選んで取り入れていくとよいだろう。ふくらはぎの柔軟性を高めておくことで、より快適な日常生活や運動習慣を手に入れてほしい。