1. 体幹強化メニューを行うメリット
体幹とは一般的に、体幹とは手足を除いた筋肉のことをさす。インナーマッスルとイコールのように見えるが、インナーマッスルは足なども含めた深層筋のことである。身体の表面の筋肉はアウターマッスルと呼ばれるが、身体の内か外かではなく胴体部分の筋肉全体を体幹と呼ぶ。
このことからも、体幹を強化するとぽっこりお腹が引き締まったり、姿勢がよくなったりするというのは想像がつくだろう。体幹強化メニューを行うメリットはそれだけではない。
このことからも、体幹を強化するとぽっこりお腹が引き締まったり、姿勢がよくなったりするというのは想像がつくだろう。体幹強化メニューを行うメリットはそれだけではない。
基礎代謝の向上
筋トレのようにトレーニング後すぐにカロリーが消費されるわけではないが、体幹強化トレーニングを長期的に続けることで基礎代謝が上がる。基礎代謝とは、生命活動を行うために最低限必要になるエネルギーのことだが、基礎代謝が上がると、1日に消費するエネルギーの量も増える。結果多くのカロリーが消費され、太りにくい身体に近づくのだ。
ケガの予防
体幹強化メニューを継続していくと、姿勢が改善され、身体の癖が矯正される効果が期待できる。身体に余計な負担がかからなくなると、ケガをする可能性が低くなるのだ。また、体幹が鍛えられることで、デスクワークによる肩こりや腰痛の改善や予防にもなるだろう。
他のトレーニングの効果が上がる
体幹強化メニューを続けていくと、体幹がしっかりしてくる。体幹を鍛えると身体が安定し、フォームや姿勢が崩れにくくなることで、ほかの筋トレの効果が上がるのだ。また、スポーツのパフォーマンス向上にもつながる。不安定な体勢での瞬発力を要するサッカーや野球、高い再現性が必要になる水泳などにも効果が期待できるだろう。
2. 初心者でもできる体幹強化メニュー
初心者にもおすすめの初級体幹強化メニューを紹介する。
プランク
- 肘を90度曲げ、肩の真下にくるように床につく。
- 肘下、肘、つま先を床につけて身体を浮かせる。
- 背中をまっすぐに伸ばし、呼吸を止めずに20秒キープする(頭からつま先まで一直線のイメージ)。
- ゆっくり戻して1セット。1~3回繰り返す。
サイドブリッジ
- 横向きに寝る。
- 下側の肘を90度曲げ、肩の真下にくるように床につき身体を持ち上げる。
- 背中をまっすぐに伸ばし、15秒キープする(お腹やお尻が前や後ろに出ないように注意)。
- ゆっくり戻して1セット。1~3回繰り返す。
バックブリッジ
- 仰向けの状態で膝を立てて寝る(膝は90度)。
- 頭・肩甲骨・足を支点にして、お尻を浮かせる。
- 肩から膝までを一直線にして、15秒キープする。
- ゆっくり息を吐きながら腰を下ろして1セット。1~3回繰り返す。
次に、体幹強化メニューを初級から中級レベルに上げる前のレベル調整方法を紹介する。筋トレの場合「重くする」「回数を増やす」などでレベルを上げていくが、体幹強化メニューの場合は「接地面を不安定にする」「接地面積を小さくする」という方法でレベルを上げていこう。
接地面を不安定にする
身体と床の接する面が不安定だとバランスをとるのが難しくなる。ボディバランスドームやバランスボード、バランスパッドを使ってみよう。
接地面積を小さくする
体と床が接する面積が小さくなればなるほど、難しくなる。身体を支える支点を減らしてみよう。
3. 中上級者向けの体幹強化メニュー
初級からレベルアップして難易度高めの体幹強化メニューに挑戦してみよう。中上級者向けの体幹強化メニューは随分ハードになるので、無理のない範囲でチャレンジしてほしい。まずは自宅でできる体幹強化メニューを紹介する。
Vクランチ
- 仰向けの状態で寝る。
- 足を軽く上げながら上半身も起こしていく。
- 膝を胸に近づけていきつつ、上半身も近づけていく(太ももと上半身でV字になるように)。
- ゆっくり戻して、1~4を10回繰り返して1セット。目安は5セット。
ポイント
- 腹筋の収縮を意識しながら行う。
- 背中を丸めず、身体を起こすイメージ。
- 息を吐きながら足を上げていき、息を吸いながら元に戻していく。
ツイストブリッジ
- 頭からかかとまで一直線を維持して腕立て伏せの状態になる。
- 片足を浮かせて身体を安定させる。
- 上げた足の膝を曲げて、つま先を反対側の手と足の間に入れる(この時足が床につかないように)。
- 元に戻して反対側の足も行い、左右10回ずつ行って1セット。目安は2セット。
ポイント
- ゆっくりとした動作で行う。
- 腰を反らしすぎると腰痛の原因になるので注意。
- 顔は前に向けたまま行う。
サイドブリッジ(上級)
- 横向きに寝る。
- 下側の肘を90度曲げ、肩の真下にくるように床につき身体を持ち上げる。
- 上側の手と足を持ち上げ、五角形をイメージして大きく広げて30秒キープする。
- ゆっくり戻して1セット。左右各3セット繰り返す。
ポイント
- 腹斜筋を意識する。
- 首からかかとまでが一直線になっていることを意識する。
次にジムでできる、器具を使った体幹強化メニューを紹介する。
ドラゴンフラッグ
- トレーニングベンチに仰向けで寝る。
- 頭の横辺りのベンチを両手でつかみ、身体を一直線にしたまま肩甲骨より下の部分をゆっくりと持ち上げていく。
- そのままの状態をキープし、ゆっくりと下ろして1セット。3セット繰り返す。
ポイント
- 足を曲げることで負荷を調整できるので、無理のないように行う。
- なるべく腹筋で足を上げる。
- 反動をつけないようにする。
- 呼吸を止めないように気をつける。
ハンギングレッグレイズ
- 肩幅でバーベルを握り、ぶら下がる。
- 足を伸ばした状態で両足を揃えて足を持ち上げる。
- 足を上げきったらゆっくりと足を下ろす。10回を1セット、3セット行う。
ポイント
- 足を上げる際には腹筋を使う。
- 呼吸を止めないように気をつける。
- 動作をゆっくり行い、一定の速さを保つ。
4. 体幹強化メニューは毎日してもいいの?
筋トレをすると1度筋肉が壊され、修復する間にさらに強くなるが、トレーニングの強度が強いほど回復に時間がかかる。体幹を強化するメニューには難易度の高いものもあるが、体幹の筋肉は小さく回復が速いので、毎日トレーニングしても問題ない。「毎日トレーニングしたいけど継続するのは大変」と思っている方のためにも、毎日続けるコツを紹介する。
毎日同じ時間に行う
歯磨きをするように、朝起きた時やお風呂上りに必ずなど、体幹強化トレーニングを習慣化できれば、毎日続けやすくなる。
スキマ時間を使う
座ってただテレビを見るのではなく体幹強化トレーニングを行いながら見る、CMの間だけ行うなど、スキマ時間に「ながらトレーニング」するのも継続するコツだ。
トレーニングできる場所を確保する
毎回トレーニングするために片付けるところから始めると、面倒になってしまうため、気が向いた時にすぐできるように、いつでもトレーニングできる場所を確保しておこう。
とりあえずやってみる
「全然気分が乗らない」という日も、1日1分、1メニューだけでもとりあえず身体を動かしてみよう。1つでもメニューをやれば身体が動き出すのだ。
結論
体幹強化メニューを行うメリットや、初級から上級までさまざまなメニューを紹介した。残念ながら体幹は、短期間では強化されない。毎日コツコツトレーニングを行い、体幹を強化して不調を改善し、すっきりボディを手に入れよう。