1. 股関節のストレッチをするメリットは?
上半身と下半身をつなぐ股関節は、身体の中でも最大級の関節のひとつだ。日頃あまり意識することはないが、座る・立つ・歩くといった動作のすべてに関わり、歩行中には体重の3~4倍の負荷を支える大切な関節であるという。
股関節の硬さは老いのバロメーター
股関節は単独ではなく、大腰筋、腸骨筋、ハムストリングス、内転筋など周辺の数多くの筋肉と連携して動いている。そのため股関節が固いということは、すなわちこれらの筋肉の衰えを示している。とくに座り仕事が多い方などは股関節まわりの筋肉がこり固まり、股関節の可動域が狭まっている可能性が高い。股関節が固くなれば動作の滑らかさが失われたり、立ち上がるときや座ったときに痛みが出たりなど、少しずつ老化のサインとして現れてくるのだ。
股関節のストレッチをするとこんなメリットが!
股関節まわりの筋肉が衰えると、ハキハキと動けなくなるだけでなく、姿勢が崩れ、腰痛や肩こりにもつなが恐れがある。さらに血流が悪くなり代謝ダウンやむくみ・冷えが生じたり、骨盤の歪みや猫背を引き起こしたりと、身体にさまざまな悪影響を及ぼしてしまうことがある。
股関節のストレッチで周辺の筋肉を柔軟に保つことで、こういった不調が改善されるケースも多いという。さらには、代謝がよくなり痩せやすく疲れにくい体質になる、ボディラインが整うなど、股関節のストレッチにはさまざまなメリットが期待できる。最近なんとなく不調が続く...という方は、股関節のストレッチを試す価値が十分あるといえそうだ。
股関節のストレッチで周辺の筋肉を柔軟に保つことで、こういった不調が改善されるケースも多いという。さらには、代謝がよくなり痩せやすく疲れにくい体質になる、ボディラインが整うなど、股関節のストレッチにはさまざまなメリットが期待できる。最近なんとなく不調が続く...という方は、股関節のストレッチを試す価値が十分あるといえそうだ。
2. 股関節のストレッチの正しいやり方
ここからは仕事や家事の合間に手軽にできる、3つの股関節のストレッチのやり方を紹介しよう。それぞれどこの筋肉を伸ばしているかを意識しながら行うのがポイントだ。ゆっくりと呼吸しながら、痛みのない範囲でチャレンジしてみてほしい。
股関節と大殿筋(お尻)のストレッチ
- 椅子に座り、右足のかかとを左脚に乗せる
- 背筋と股関節を伸ばし、10秒キープする
- そのまま上半身を前に倒し、10秒キープする
- 脚を組み換えて同じ動作をする
- 左右で3セット行う
股関節と腸腰筋(股関節の前側)のストレッチ
- 椅子に横向きに座る
- 身体を半分外側にずらし、背もたれと反対側の脚を後ろに大きく伸ばす
- 股関節の前側を伸ばすことを意識しながら30秒ほどキープする
- 逆向きに座り、反対側の脚も伸ばす
股関節と内転筋(内もも)のストレッチ
- 立ったまま脚を大きく開く
- 力士の「四股ふみ」のイメージで股関節を開きながら腰を落とす
- 両手で脚を広げながら、右肩を前に入れ右の内転筋を伸ばす
- 5秒キープしたら反対側も伸ばす
- 左右で3セット行う
3. 股関節が痛い場合のストレッチの注意点
すでに股関節に痛みがある場合は、無理なストレッチによって悪化する恐れもある。股関節が痛いときは負荷の少ないストレッチを取り入れてみて、痛みの経過を見ることが大切だ。以下に股関節が痛いときのストレッチの注意点も紹介する。
股関節が痛いときのNGストレッチ
- 寝起きのストレッチ
寝起き直後のストレッチで休んでいた股関節を急に動かすと、負担が強すぎてしまうことがある。トイレや洗顔などを先に済まし身体を動かしてから、ゆっくりとストレッチをはじめよう。 - 無理な開脚や反らし・ねじり
無理な開脚や、上体を大きく反らしたりねじったりするストレッチで股関節や腰を痛めるケースも多いという。痛みがあるときは大きな動きは避け、開脚の代わりにあぐらの体勢をとるなど、負担の少ないストレッチに変えよう。 - 痛みを我慢する
ストレッチは「痛いほど効く」ということでは決してない。痛みを我慢して行うストレッチは逆効果なので、あくまで気持ちいい程度にとどめるのが鉄則だ。勢いを付けたり、長時間同じ体勢をとるのも、関節や筋肉を傷める原因となるのでNGである。
股関節の痛みには変形性股関節症や大腿骨頭壊死症といった疾患が隠れていることもある。負荷の少ないストレッチを続けても股関節の痛みが治らない場合は、早めに診察を受けることも考えてみてほしい。
結論
股関節のストレッチには、重だるい下半身をすっきりさせるだけでなく、歩く・走るなどの動作をスムーズにしてケガを予防する効果もある。デスクワークの息抜きも兼ねて、気が付いたときに股関節と周辺の筋肉をストレッチしてみてはいかがだろう。リフレッシュと同時に、若々しい身体を維持することにもつながるはずである。