目次
1. 消費カロリーの基本的な計算方法

運動による消費カロリーを計算する際は、運動強度である「METs」を用いることが多い。METsは運動によって安静時よりもどれくらい多くエネルギーを消費できたかを表す単位のこと。また、METsを使った消費カロリーの計算式は以下のようになっている。(※1)
【消費カロリーの計算方法】
・消費カロリー(kcal)=体重(kg)×運動時間(h)×運動強度(METs)×1.05
※上記の計算式には安静時代謝量を含んでいる
※上記の計算式には安静時代謝量を含んでいる
2. スクワットの運動強度と消費カロリー

国立健康・栄養研究所の『改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」』(※2)によると、スクワットの運動強度は「5.0METs」となっている。そのため、スクワットの消費カロリーは「体重(kg)×運動時間(h)×5METs×1.05」で計算できる。また、体重別の消費カロリーは以下のとおりである。
【5METsの運動を10分間取り組んだ際の消費カロリー】(※1)
・50kgの場合:42kcal
・60kgの場合:50kcal
・70kgの場合:58kcal
・80kgの場合:67kcal
・90kgの場合:75kcal
・100kgの場合:83kcal
・60kgの場合:50kcal
・70kgの場合:58kcal
・80kgの場合:67kcal
・90kgの場合:75kcal
・100kgの場合:83kcal
3. スクワットに期待できるカロリー消費以外の効果

一般的にスクワットはダイエッターにおすすめされることが多い。この理由は、スクワットにはカロリー消費以外にもさまざまな効果が期待できるからだ。以下でスクワットの主な効果を確認しよう。
1.基礎代謝が上がり「痩せやすい身体」になる
スクワットに取り組むことで基礎代謝量のアップが期待できる。スクワットでは、下半身にある大腿四頭筋やハムストリング、大臀筋などの大きな筋肉を効果的に鍛えることが可能だ。筋肉量が増えると基礎代謝量が上がるため、「痩せやすい身体・太りにくい身体」を目指すことができる。
2.下半身の引き締めやヒップアップも期待できる
スクワットには、下半身の引き締め効果やヒップアップ効果も期待できる。特にボディメイクが目的の場合は、筋肉を適度に鍛えて、身体を引き締めることも重要になる。基礎代謝量のアップだけでなく、理想的な体型を手に入れるのにもスクワットは役立つといえるだろう。
4. ダイエットをするなら有酸素運動にも取り組もう

トレーニングの目的がダイエットの場合、スクワットだけでは効率が悪い。なぜなら、スクワットは筋力トレーニングの一種であり、脂肪燃焼よりも筋力アップや筋肥大などに役立つ運動だからだ。そのため、ダイエットをしたいならウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を組み合わせるのがおすすめだ。スクワット後に取り組むことで、効率よく脂肪を燃焼することができるだろう。
5. スクワットの消費カロリーに関するよくある質問

最後に、スクワットの消費カロリーに関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.スクワット10回の消費カロリーはどれくらい?
消費カロリーはさまざまな条件で変化するため、一概にどれくらいと言い切るのが難しい。しかし、スクワット10回を30秒ほどで行うとすると、体重が50kgの場合は2kcal程度、体重が100kgの場合は4kcal程度消費することができる。あまり大きな消費カロリーは期待できないといえそうだ。
Q2.スクワットの消費カロリーを増やすには?
スクワットの消費カロリーを増やしたいなら、運動時間を延ばすか、運動強度を高めるかのいずれかを行うと良い。しかし、ダンベルとバーベルなどを使い運動強度を高くすると、スクワットの回数を増やせなくなるので注意が必要だ。あくまでスクワットは筋力トレーニングと考えおこう。
Q3.スクワットのダイエット効果は低い?
スクワットの運動強度は5.0METsであるため、ウォーキングの3.5METsよりは高く、ジョギングの7.0METsよりは低いという関係にある。しかし、スクワットは基本的に無酸素運動であるため、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動に比べると長時間のトレーニングには不向きといえる。
結論
スクワットの運動強度は「5.0METs」であり、10分程度継続して行えば40~80kcal程度は消費することが可能だ。しかし、スクワットは筋力トレーニングであるため、長時間取り組むのには不向きとなっている。そのため、ダイエットを目的とする場合は有酸素運動と組み合わせるようにしよう。
(参考文献)
- ※1:国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』に対応した体重別エネルギー消費量の早見表」
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/2015mets.pdf - ※2:国立健康・栄養研究所『改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」』
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf