1. スクワットで腰を痛める原因

スクワットは、シンプルな動作で、下半身を中心とした全身を鍛えられるトレーニングだ。下半身、つまり足腰を鍛えているにも関わらず、スクワットで腰を痛めるのはなぜなのだろうか。
フォームが崩れている
スクワットで腰を痛める最大の原因として考えられるのが、フォームの崩れである。スクワットのフォームが崩れると、本来負荷がかかるべき筋肉ではなく、腰椎に大きな負担がかかり、腰痛につながる可能性がある。スクワットでしゃがむ際、猫背になっていないだろうか。
あるいは、膝がつま先より前に出たり、内側に入り込んだりしていないだろうか。これらは、腰を痛めやすいスクワットの例だ。正しくは、背筋を伸ばしたまま動作を行い、膝はつま先と同じ方向に、つま先よりも手前にある状態である。鏡を見たり、動画を撮ったりして、常に正しいフォームでできているかチェックしよう。
あるいは、膝がつま先より前に出たり、内側に入り込んだりしていないだろうか。これらは、腰を痛めやすいスクワットの例だ。正しくは、背筋を伸ばしたまま動作を行い、膝はつま先と同じ方向に、つま先よりも手前にある状態である。鏡を見たり、動画を撮ったりして、常に正しいフォームでできているかチェックしよう。
負荷を掛けすぎている
スクワットで腰を痛める原因として、負荷の高さも考えられる。スクワットをはじめとする筋トレでは、効果を得るために、少し無理をする程度の負荷は必要だ。しかし、やりすぎは逆効果である。最も効果的な負荷は、10RM(Repetition Maximum)と言われている。すなわち、10回で限界がくる程度の負荷だ。スクワットで腰痛を起こさないようにするために、負荷を適切に調節しよう。
2. スクワットで腰を痛めたときの対処法

スクワットで腰を痛める原因として、フォームの崩れや、高すぎる負荷が考えられる。しかし、いくら気をつけていても、腰痛が生じることもあるだろう。ここでは、スクワットで腰を痛めたときの対処法を紹介しよう。
トレーニングを休む
スクワットで腰を痛めたときの効果的な対処法は、トレーニングを休むことである。シンプルではあるが、痛みを悪化させず、早く解消するために効果的といえるだろう。そもそも、スクワットで腰を痛めるのは、フォームや負荷など、スクワット自体に問題がある場合が多い。トレーニングを休んで安静にしつつ、改善点を洗い出す時間としよう。
よみがえり体操をする
スクワットの腰痛を早く解消したい場合、よみがえり体操がおすすめだ。よみがえり体操は、ごく負荷の軽いスクワットのようなものであり、関節に負担をかけずに、足腰の筋肉を鍛えることができる。やり方は簡単だ。
- 背筋を伸ばし、椅子に浅く腰掛ける。
- わずかに腰を浮かせたら、元の位置に戻り、この動作を繰り返す。
もともと腰痛があったり、腰の痛みが頻発したりする場合には、よみがえり体操で筋肉を鍛えるのが良いだろう。
椅子には深く座る
腰痛が生じているときには、姿勢を整えるのが重要だ。特に、椅子に座る際には、より深く腰掛けるように意識しよう。正しい姿勢になることで、痛みが軽減されるだろう。また、デスクワークをしたり、スマホを操作したりする際にも、なるべく目線を下げないようにするのがおすすめだ。
枕の高さを調整する
腰痛に限らず、寝る時の姿勢は、身体にさまざまな影響を与えるといわれている。スクワットで腰痛が生じた場合には、枕の高さを見直し、自然に寝返りが打てるように調整しよう。枕が合っていなければ、背骨に不要な負担がかかり、腰痛の治りが遅くなる可能性がある。一般的には、横向きに寝て、鼻から喉、へそが一直線になる枕の高さが良いとされている。
3. スクワットでの腰痛を予防する方法

ここでは、スクワットで腰痛を予防する方法を紹介しよう。もちろん、正しいフォーム、正しい負荷で行うのは大前提となる。
事前にストレッチをする
スクワットで腰痛を予防する方法の1つめは、事前にストレッチをすることだ。スクワットは筋トレであり、運動の一種である。そのため、筋肉を温め、身体が本来の動きをできるように整えておく必要があるのだ。筋肉や関節が自由に可動することで、腰椎に極端な負荷がかかることを防げる。ダイナミックストレッチと呼ばれる動的ストレッチを行い、筋温を上げたうえでスクワットに取り組もう。
トレーニングベルトを使用する
スクワットでの腰痛予防法の2つめは、トレーニングベルトだ。トレーニングベルトは、主にウエイトを用いた高負荷のスクワットで使われる器具である。腹圧を高めることで体幹を安定させ、腰痛を防ぐ効果がある。しかし、使いすぎると体幹が衰え、スクワットの正しい動きが身につかないため注意しよう。
体幹トレーニングを行う
スクワットでの腰痛を予防する方法の3つめは、体幹トレーニングを行うことだ。体幹を鍛えることで、腰関節への負担が減り、スクワットが本来の動きに近づく。おすすめは、ドローインと呼ばれるトレーニングだ。仰向けに寝ころんだら膝を立て、腕の力を抜いて床につける。そのまま、息を吐きながらお腹をへこませ、ゆっくりと元に戻す動作を繰り返そう。腰の痛みがあるようなら、腰の下にタオルを敷いてもよい。
結論
スクワットは、フォームが崩れたり、負荷が適切でなかったりすると、腰を痛めることもある。事前にストレッチをしたり、体幹トレーニングを組み合わせたりすることで、腰痛の起こりにくいスクワットに近づけていこう。万が一、腰に痛みを覚えたときには、思い切ってトレーニングを休むことも大切だ。また、原因がわからない際やなかなか完治しない際は病院で診察してもらうようにしよう。