1. スクワット用シューズはいらない?

スクワットに適したシューズには、大きく分けて2種類ある。ソールが平らで硬いシューズと、いわゆるウエイトリフティングシューズである。自重のみでスクワットを行う場合や、比較的軽い重量を扱う場合には、前者がおすすめだ。ソールの面積が大きいため、圧力が分散し、安定したスクワットが可能になる。一方、高重量を扱う場合や、負荷をより高めたい場合には、ウエイトリフティングシューズが大きな効果を発揮する。
ウエイトトレーニングにはあった方がよい
スクワットにウエイトリフティングシューズが効果的である理由は、その形状にある。ウエイトリフティングシューズは一般的に、ヒールが高く設計されている。そのため、自然に前傾姿勢を取りやすくなるのだ。前傾姿勢をとることで、足腰の関節への負担を軽減でき、怪我を未然に防ぎやすくなる。また、スクワットのもつ本来の負荷を、筋肉へ適切にかけることができ、トレーニングの効率も向上する。このように、高重量のウエイトを用いたスクワットをする場合には、専用のシューズを準備するのがおすすめだ。
2. スクワット用シューズの選び方

ここでは、スクワットに適したシューズの選び方を紹介しよう。なお今回は、高負荷のスクワットに適したシューズとして、ウエイトリフティングシューズを想定して解説する。
形状とサイズをチェック
スクワット用シューズを選ぶ際、注目したいのは形状とサイズだ。どんな種目であっても、自分の足の形や大きさに合っていなければ、シューズは効果を発揮しない。高重量を扱うならなおさらである。ウエイトリフティングシューズは、一般的なトレーニングシューズに比較して、靴の安定性を高めるため、アッパーが固めに作られている場合がある。したがって、普段履きのスニーカーよりも、0.5~1cm程度大きめを検討するのがおすすめだ。
ソールの素材をチェック
スクワット用シューズを選ぶ重要なポイントが、ソール部分だ。ウエイトリフティングシューズは、一般的なトレーニングシューズに比較し、ソールが硬く作られていることが多い。より硬ければ、瞬発力が向上してトレーニング効率が良くなり、より密度が高ければ、関節への負担を軽減できる。また、グリップ力が高いほど、床への踏ん張りがきくため、さらに高重量を扱える。素材に加えて、ソールの凹凸も確認しておこう。
ヒールの高さをチェック
ウエイトリフティングシューズの特徴は、やはりヒール部分にある。つま先よりも高く設計されたヒール部分が、体幹を垂直に保ち、無理のない前傾姿勢を促してくれるのだ。ヒールの高さは、一般的な1cm程度から、より強い補助機能をもつ4cm程度までと幅広く、シューズ選びには非常に重要な要素である。わずか数ミリの違いがパフォーマンスに影響することもあるため、自分の扱う重量やレベルに合わせて選ぼう。
3. おすすめのスクワット用シューズ

ここでは、おすすめのスクワット用シューズを紹介しよう。なお、スクワット用シューズはウエイトリフティングシューズを想定している。
アシックス「ウエイトリフティング727」
アシックスの特徴的なデザインはそのままに、ヒールを高くし、ウエイトトレーニングに適した構造となっている。アウトソールはラバー製で、床との設置を安定させ、瞬間的なパワーを引き出すのに最適だ。アッパーにはスエードレザーがあしらわれ、質感も十分。関節への負担を軽減し、パフォーマンス向上を狙う人におすすめだ。
アディダス「POWERLIFT4」
アディダスから発売されているスクワット用シューズ。幅広のストラップを備えており、足首部分をしっかりと固定できるのが特徴。形状はナローフィット仕様となっており、足に合わせて密着するような履き心地を体験できる。アウトソールはラバー製で、安定したパフォーマンスが可能だ。
INOV8「ファストリフト400 BOA」
INOV8(イノヴェイト)のスクワット用シューズは、ダイヤル式の留め具が特徴だ。フィット感の調整が容易なため、よりスクワットに集中できるうえ、着脱も簡単だ。INOV8はイギリス発のブランドであり、シンプルなデザインも魅力。ヒールは4cmと高く、トレーニング効率を上げるのに効果を発揮する。
リーボック「レガシー リフター」
リーボックのウエイトリフティングシューズであり、スクワットはもちろん、あらゆるウエイトトレーニングに対応する1足だ。ダブルストラップが搭載され、足への密着度が高く、安定したトレーニングが可能。ミッドソールにはTPUヒールピースが使われており、安定性とコントロール力を高めている。アッパーの耐久性も魅力で、長く愛用できるシューズだ。
結論
スクワットに適したシューズは、ウエイトリフティングシューズとも呼ばれ、かかとが高くなっているのが特徴だ。体幹を安定させ、自然な前傾姿勢を促すことで、トレーニング効果を向上し、怪我のリスクを軽減できる。選ぶ際には、なるべく試着をして、自分に合ったものを探すのが良いだろう。