1. ピラティスで腹筋を割ることはできる?

ピラティスは、運動が難しい身体の方が病院のベッドの上でも筋肉強化ができるようにと考案されたトレーニングだ。一見難易度の低そうなピラティスだが、実は正しい呼吸との組み合わせで行うと、腹筋を割ることができるほどの効果が期待できるといわれている。ピラティスオリジナルの呼吸法である「胸式ピラティス呼吸法」を正しく習得することが腹筋を割る近道だろう。
胸式ピラティス呼吸法のやり方
- 両手の手のひらを肋骨に添えて、ヘソと背中をグッと引き寄せる
- 胸が大きく広がるのを確認しながら息を吸う
- ロウソクの火を吹き消すイメージで、口から息を吐いていく
慣れたら、両手は肋骨から離してもよいだろう。息を吐くときは、吸う時の倍はかけてゆっくり吐くようにしよう。吐ききる際に腹筋を使用するので、効率よく鍛えることが可能だといわれている。
2. ピラティスで腹筋を鍛えるやり方とコツ

呼吸法を身につけたら、次は腹筋を締めるためのピラティスを習得しよう。以下に紹介をする2種類のうち、仰向けでできるピラティスは太ももにも同時に効果があるので、下半身が気になる場合はこちらをしっかり行うことをおすすめしたい。
座ってできるピラティス
- 床に座り、両足を腰幅2つ分ほど開く
- 背筋を伸ばして両手を開く
- ピラティス式呼吸法で、息を吸いながらウエストを左向きにねじる
- 息を吐きながら、右手を左足のつま先に当てつつ大きく身体を伸ばす
- 息を吸いながら上半身を起こして正面に戻し、腹筋を意識してお腹を引っ込める
- 逆も同様に行う
仰向けでできるピラティス(ロールアップ)
- 仰向けで足を伸ばして寝転ぶ
- 腕は頭の上に伸ばす
- ピラティス式呼吸で息を吸いながら、顎を引いて頭と伸ばした腕を持ち上げる
- 息を吐きながら上体を起こし、同時に背中を丸めながら腕を前に送る
- 腕が床と平行の状態にし、指先をつま先へ向け伸ばして、頭は両腕の間に落とす
ピラティスの効果を最大限活かすためにも、正しい呼吸法と腹筋を意識してトレーニングを行おう。お腹周りのトレーニングはとくに朝から午前中に行うとより効果的だ。空腹時や満腹時は、立ちくらみやめまいを引き起こす可能性があるので避けた方がよいだろう。
まずは1日5分を2週間続けてみよう。
まずは1日5分を2週間続けてみよう。
3. ピラティスで腹筋ができない場合は?

ピラティスのロールアップは動作については簡単だが、腹筋が未発達ゆえにうまくできない(起き上がれない)という方もいるだろう。ただし起き上がれない理由は腹筋が弱いこと以外に、背骨や腰が固まっていることも原因にあげられる。身体の柔軟性を高めることで、よりスムーズに腹筋を鍛えることができるので、下記のピラティスを順に行い、ロールアップのコツを掴もう。
ローリング
体操座りになり、後ろに転がってまた戻ってくるピラティスの動作である。まるでボールのように背中を丸めるのがコツだ。
- 体操座りになり、アルファベットのCのように背中を丸める
- 背骨1つ1つをほぐすイメージで後ろにゆっくり転がる
- 身体を前後に揺らして、反動を使って起き上がり、通常の体操座りの姿勢になる
ローリングに慣れたら、ロールオーバーへステップアップしよう。
ロールオーバー
ロールオーバーでお腹に向かって足を引き上げるイメージで取り組むと、上体を起こす感覚を掴みやすくなる。
- 仰向けになり足を床と垂直に立てる
- 息を吐きながらつま先を頭の上にくるように倒す
- そのまま腰を持ち上げ、お尻が天井を向き、足は地面と平行になるようポーズをとる
- 1から3を繰り返す
ロールオーバーにも慣れると、かなり背中も柔軟になっているはずなので、ロールアップに挑戦してみよう。
結論
今回はピラティスで腹筋を割る方法とコツを紹介した。簡単なトレーニングに見えるが、実践してみるとじわじわと効いてくる。体力に自信がない方や、筋肉トレーニングでは続かなかった方はぜひ試してみてほしい。無理なく行えるので、日々のストレッチの代わりに取り入れて理想的な身体を目指してみよう。