目次
1. プロテインの基本

プロテインと言えば、筋肉をつけるための薬品のようなイメージを持つ方も多いかもしれない。しかし、プロテインは実際には、薬品とは全く異なるものだ。ここでは、プロテインの基本的について紹介しよう。
プロテインとは?
プロテインは、英語でproteinと書き、本来は「タンパク質」を表す語句だ。これが転じて、日本では一般的に、タンパク質を主成分とする粉末状の食品を指す。水や牛乳に溶かして飲み、タンパク質やそのほかの栄養素を補給するために使われる。プロテインは薬品ではなく、食品の1種なのだ。
プロテインの目的とは?
プロテインを飲む目的は人それぞれだが、基本的にはタンパク質の摂取と考えて相違ない。我々の身体は、大部分がタンパク質と水分で構成されており、健康の維持にタンパク質は不可欠なのだ。一般的には、食事でタンパク質が不足する場合や、筋トレの効果を上げたい場合などに、プロテインを摂取することが多いといえよう。
2. プロテインのメリット・デメリット

プロテインを主成分とするプロテイン。ここでは、摂取するメリットやデメリットについて紹介しよう。
プロテインを使うメリット
まずは、プロテインを使うメリットをみていこう。プロテインを使う最大のメリットは、不足しがちなタンパク質を、必要な時に必要なだけ摂取できることだ。
一般的な成人の日本人を想定すると、1日に必要なタンパク質は、摂取エネルギーの13~20%が理想だといわれている。すなわち、体重1kgにつきタンパク質が1g程度必要だと考えればよい。筋トレに励む方や、ボディメイクを志す場合には、体重1kgにつき2g程度とする見方もある。これは一般的に、食事で十分に摂取可能な量だ。
しかし、スポーツをしたり、食事を抜いたりすると、必要なタンパク質の量に届かない場合がある。そこでプロテインを活用すれば、カロリーや脂質を抑えつつ、タンパク質のみを効率的に摂取できるのだ。
プロテインを使うデメリット
続いて、プロテインを使うデメリットをみていこう。プロテインを使うデメリットは、栄養素の過剰摂取につながる恐れがあることだ。先に述べたように、運動後の補給として、あるいは食事の補助として、プロテインを使うことは問題ない。
しかし、プロテインにはタンパク質以外の栄養素も含まれることが多いため、習慣的に摂取すると、特定の栄養素を過剰に摂取する可能性があるのだ。プロテインは、食事のバランスを整えたうえで、あくまでも補助的に使用するのがよいだろう。
3. プロテインの主な種類

ここでは、プロテインの主な種類について紹介しよう。
その1.ホエイプロテイン
ホエイプロテインは、牛乳に由来するタンパク質だ。カロリーが低く、吸収が速いのが特徴である。また、アミノ酸が含まれることから、筋肉の修復効果も期待できるという。吸収が速いため、運動直後に摂取するのがおすすめだ。ほかのプロテインに比較して、やや価格が高いのが難点ではあるが、ソイプロテインと併用した製品なども市販されているので、ぜひチェックしてほしい。
その2.カゼインプロテイン
カゼインプロテインは、ホエイプロテイン同様、牛乳由来のタンパク質である。カゼインは、乳固形分の主要成分の1つであり、不溶性で固まりやすい性質をもつ。したがって、身体にタンパク質を蓄えたり、ゆっくりと吸収したりできるのが特徴だ。吸収がゆっくりであることから、満腹感を得ることもできるため、運動後や夜間に食べ過ぎてしまう方におすすめである。
その3.ソイプロテイン
ソイプロテインは、名前の通り、大豆由来のタンパク質だ。腹持ちがよいためダイエットに適しているほか、大豆に含まれるイソフラボンにより、骨や皮膚を強化する効果も期待できる。価格が比較的安いのもメリットの1つだ。水に溶かす際、やや粉っぽく感じることもあるので、ほかのプロテインと併用するのがおすすめだ。
4. プロテインの正しい飲み方

ここでは、プロテインの正しい飲み方について解説しよう。プロテインの飲み方は、生活習慣や体質によっても異なるため、以下を目安として、自分に合った飲み方を見つけてほしい。
プロテインパウダーの飲み方
プロテインは、パッケージに記載の割合を参考にし、水や牛乳に溶かして飲むのが標準だ。専用のシェイカーを使ったり、後からプロテインパウダーを投入したりして、ダマにならないよう注意しよう。水や牛乳が飲みにくいようなら、スポーツドリンクや果汁100%のジュース、豆乳で割るのもおすすめだ。
プロテインパウダーを飲む量
プロテインの量は、商品によって異なる。パッケージに記載されている1食分の量を目安にし、過不足のないように摂取しよう。なお、プロテインパウダーにはタンパク質以外の栄養素も含まれることがあるため、早く筋肉をつけたいからといって、多量に摂取するのはやめよう。
プロテインパウダーを飲むタイミング
プロテインは、飲むタイミングによって期待できる効果が異なる。筋肉の増強を狙っている場合には、筋トレなどの運動後、30分以内に摂取しよう。筋繊維の修復を早める効果が見込めるはずだ。また、就寝前の摂取は、成長ホルモンの働きを促し、ボディメイクにも役立つ。より気軽にプロテインを取り入れたい場合、栄養補給が目的であれば食後に、ダイエット目的であれば食間に摂取するのがおすすめだ。
結論
プロテインは、主にタンパク質を補給するために使われる。タイミングと用量を守れば、筋トレやボディメイクの強い味方となるだろう。しかしながら、プロテインにだけ頼っていると、栄養の過剰摂取にもなりかねない。食事や運動、睡眠のバランスを整えたうえで、補助的に使用するのがよいだろう。