- 1. エアロバイクの基本
- 2. エアロバイクの効果とは
- 3. エアロバイクの消費カロリーとは
- 4. エアロバイクの効果を高めるコツとは
- 5. おすすめのエアロバイクトレーニングメニュー
- 6. おすすめのエアロバイク
- 8.0(METs)×60(kg)×0.5(h)×1.05=252(kcal)
- 高負荷に設定したペダルを20秒全力で漕ぐ
- 低負荷に設定したペダルを10秒ほど漕ぐ
- 1と2を1セットとして、6~7回繰り返す
1. エアロバイクの基本
エアロバイクは自転車型のフィットネス器具で、室内でサイクリングによる有酸素運動を可能にしてくれる便利なアイテムだ。まずはその特徴や種類を知ろう。
エアロバイクとは
エアロバイクの最大のメリットは、天候などに左右されず自宅・室内で自転車運動を気軽に行える点だ。自転車を漕ぐ動きは、ジョギングなど比べ関節に負荷がかからないため、普段から運動をしない方でも比較的取り組みやすいエクササイズである。テレビやスマホを見ながら気軽に行うこともできるが、負荷を高く設定すればハードなトレーニングにも対応できるため、幅広い使い方が可能だ。
エアロバイクの種類
エアロバイクは、トレーニングレベルや形状に応じて大きく4種類に分けることができる。それぞれの特徴を見ていこう。
・アップライトタイプ
普通の自転車の乗り心地に近い、最もポピュラーなタイプだ。自転車と同じ感覚で使えて、価格も比較的安価なものが多いため初心者におすすめといえる。ただハードなトレーニング用としては、負荷調整などで物足りない場合もある。
・折りたたみタイプ
支柱を折り畳んでコンパクトに収納できるタイプで、Xバイクともいう。省スペースで場所を取らないのが魅力で、収納場所が狭い家などに向いている。ピッチ調整があまりできない、静音性に欠けるなどのデメリットもある。
・スピンバイク
座ると前傾姿勢になり、高負荷のトレーニングが可能である。重量のあるホイールでしっかりと負荷をかけられるため、無酸素トレーニングやHIITトレーニングにも対応する。本格的に身体を鍛えたい方やアスリートにおすすめである。
・リカンベントタイプ
背もたれが付いており、後ろにもたれながらペダルを漕ぐタイプだ。心臓や腰などへの負担が少ないため、リハビリ用や高齢者向けとして使用されることもある。
2. エアロバイクの効果とは
続いては、気になるエアロバイクの効果について詳しく解説していこう。トレーニング目的としてはもちろん、じつはシェイプアップ効果にも優れているのだ。
下半身の筋トレになる
有酸素運動のイメージが強いエアロバイクだが、自転車を漕ぐ動作では下半身の筋肉を重点的に使うため、太ももやお尻など大きな筋肉の筋トレ効果も十分期待できる。正しい姿勢を維持しようとすることで、インナーマッスルのトレーニングにもつながるだろう。
有酸素運動で脂肪燃焼が期待できる
エアロバイクを使う目的が、有酸素運動によるシェイプアップという方も多いだろう。体力に合わせて負荷を調整でき、無理なく長時間続けやすいエアロバイクは、脂肪燃焼のために非常に効果的なトレーニング法といえるだろう。消費カロリーを計測できたり、脈拍測定により有酸素運動に適した負荷に自動調整してくれたりするタイプのエアロバイクもあるので、活用してみるのもおすすめだ。
基礎代謝アップ
エアロバイクによるトレーニングでは、筋肉量の増加や有酸素運動の習慣化によって基礎代謝のアップも期待できるといわれている。基礎代謝が上がればより効果的に脂肪を燃焼できるため、シェイプアップを志す方やリバウンドを防ぎたい方にとっては見逃せない点だ。
心肺機能向上
心肺機能や持久力の向上にも一定の効果が見込めるといわれている。日常的な体力アップはもちろんだが、本格的なスタミナ強化トレーニングを行いたい場合は、さらに上半身の筋トレなどと組み合わせると効果的だろう。
3. エアロバイクの消費カロリーとは
シェイプアップを成功させたい場合、運動による消費カロリーを知っておくことも大切だ。ここでは、エアロバイクによるトレーニングで実際にどのくらいのカロリーを消費できるのかを見ていこう。
エアロバイクの消費カロリー
エアロバイクによる消費カロリーは、年齢や体重、またどれくらいの速度で行うかによって差がある。ただ、一般的にシェイプアップ目的などである程度の速度を保ってトレーニングした場合、60分で300kcalほどは消費できるとされている。ちなみに一般的なウォーキングで300kcalを消費するには90分ほどかかるとされる。
エアロバイクの速度を速めるほどもちろん消費カロリーは上がる。以下では具体的な計算方法を解説しよう。
エアロバイクの消費カロリーの計算方法
消費カロリーの計算方法はいくつかあるが、一般的にはメッツ(METs)を用いた「METs×体重(kg)×運動時間(h)×1.05」という計算式を使用する。
メッツとはさまざまな運動の強度を示す単位だ。「身体活動のメッツ(METs)表」(※1)によると、自転車をほどほどの労力(時速20km/程度)で漕いだ場合の運動強度は8.0メッツとなる。
つまり、体重60kgの人が30分間エアロバイクでトレーニングした場合、
という式が成り立ち、30分間で252kcalを消費できた計算となるのだ。
同メッツ表によれば、自転車をゆっくりペース(時速17~8km程度)で漕いだ場合のメッツは6.8、きついと感じるほどのペース(時速24~25km程度)で漕いだ場合は10.0メッツとなり、速さにより消費カロリーも増減する。このように消費カロリーを計算しながらエアロバイクの負荷設定を行えば、効率のよいシェイプアップにつながるはずである。
4. エアロバイクの効果を高めるコツとは
エアロバイクによるトレーニング効果やシェイプアップの効果を高めたいなら、1回の使用時間や使用頻度もポイントとなるので知っておこう。
1回あたりの時間
エアロバイクでしっかりと脂肪燃焼をしたいなら、20分以上は継続するのがおすすめだ。これは、有酸素運動で脂肪がエネルギーとして多く使われるようになるのは開始20分以降とされているためである。20分以上を目標にすることでシェイプアップ効果も高まりやすいといえる。
頻度
エアロバイクによるトレーニングは、毎日よりも週3~4回が効果的とされている。毎日のように連続で使用すると疲労が蓄積されて、かえってトレーニング効果を下げてしまうことも多い。1日おきか2日おきを目安に行おう。
5. おすすめのエアロバイクトレーニングメニュー
続いてエアロバイクのおすすめトレーニングメニューを、時間がある場合・ない場合に分けて紹介する。
時間がある場合
ある程度トレーニングの時間が取れる場合は、まずは前述のように20分以上は連続してエアロバイクを漕ぎ続けるメニューを実施しよう。慣れてきたらもちろん30分、1時間とのばしても構わない。
また、有酸素運動では最大心拍数の65%の心拍数のときに脂肪が燃えやすいことが分かっている。そのため、脂肪燃焼効果を高めたい場合には、65%の心拍数を保てる負荷でペダルを漕ぐ方法もおすすめだ。最大心拍数は「220-年齢」で求められる。活動量計などを用い、65%の心拍数が保てるよう負荷を調整することでより効率を上げられる。
時間がない場合
忙しい方におすすめなのが、数分の間に高負荷と低負荷の運動を交互に繰り返すHIIT(ヒット)である。有名なのが、立命館大学の田畑泉教授を含めたグループが考案したタバタ式トレーニングだ。
HIITは短時間で脂肪が燃えやすいうえ、エアロバイクトレーニング後も24時間以上脂肪が燃焼し続けるアフターバーン効果もプラスされる。そのため、時間がなくても高いシェイプアップ効果・筋力アップ効果を得ることができるのだ。ただ身体への負荷も高くなるので、ウォーミングアップやクールダウンも必ず行おう。
6. おすすめのエアロバイク
エアロバイクには多くの製品があり、折りたたみ・アップライトなどの種類別に個性もあるため購入時に迷うケースも多い。最後に、おすすめのエアロバイクを種類別に紹介するので参考にしてほしい。
折りたたみタイプ
・アルインコ「クロスバイク AFB4417」
最小限の機能のみを備えたコンパクトな折りたたみ式のエアロバイクだ。軽量なので収納の際の持ち運びも苦にならず、初心者や簡潔な操作性を求める方におすすめだ。
・ステディ「フィットネスバイク ST102」
摩擦音や衝突音を徹底的に軽減した、静音性の高い折りたたみ式である。マンションなどで周囲を気にせず使いたい方におすすめ。8段階の負荷で女性や高齢の方も無理なく使用できる。
アップライトタイプ
・Reebok「フィットネスバイクGB50-19」
日本人の体型に合った低めシートで、小柄な方や女性にもフィット。19種の内蔵プログラム、32段階の負荷調整、心拍数や消費カロリー測定など多彩な機能を備え、ハードなトレーニングにも対応する。
・BARWING「フィットネスバイク」
3kgホイールで、重すぎず軽すぎない快適な漕ぎ心地が体感できる。背もたれ付きで軽めのトレーニングも可能なので、家族みんなで使える製品だ。静音、折りたたみ可能なのもポイントである。
スピンバイク
・FITBOX LITE「第3世代フィットネスバイク」
人間工学に基づきクロスバイクのような自然な体勢で利用できるよう設計。モニターのないシンプルな造りだが、十分な機能性も備える。マグネット式負荷調整により優れた静音性も実現している。
・YOSUDA スピンバイク
16kgの重量級ホイールを採用しており、幅広い負荷調整が可能な本格仕様だ。アメリカ版アマゾンで長期的に売り上げ10位にランクインし、高い評価を得ている。同じ重量帯の中ではコスパがよいのも人気の理由である。
リカンベントタイプ
・アルインコ「ながらバイク4518」
背もたれに加え、正面にパソコンなどが置けるテーブルが付いた「ながら専門」のエアロバイク。トレーニングしながら仕事や動画視聴も可能である。折りたたみ可。
・HAIGE「エアロフィットネス バイク」
アップライトとリカンベントの2種類の使い方ができ、自分に合ったスタイルで運動できる。10段階の負荷調整、カロリーや心拍数測定など機能性も十分で、幅広いトレーニングに対応する。折りたたみ可。
結論
運動不足解消からハードなトレーニングまで、目的に応じてさまざまな使い方ができるエアロバイク。1台あれば家族みんなで使用することも可能なので、コミュニケーションツールとしても活躍してくれるかもしれない。ただ自宅で快適に使うためには、サイズ感や静音性、負荷調整の幅などを購入前にしっかりチェックすることが大切である。
(参考文献)
※1出典:(独)国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」