目次
1. 筋膜ローラーとは?

ここでは、筋膜ローラーとはどのようなものかについて解説しよう。
そもそも筋膜とは
そもそも筋膜とは、筋肉や骨、神経や血管などを包む膜のことだ。顔から足先まで、身体全体に張り巡らされており、体内組織の保持や、筋繊維の力の伝達などの役割をもつ。
筋膜リリースに筋膜ローラーがおすすめ
筋膜は、同じ姿勢を取り続けることや、水分不足、ストレスなどにより、委縮したり癒着したりすることがある。結果として、筋肉の柔軟性が失われ、コリや痛みを招いてしまう。このような筋膜の異常を改善、あるいは予防するのが、筋膜ローラーの役割である。円柱状の筋膜ローラーを転がすことで、筋膜の癒着をはがし、筋肉の動きを向上できるといわれている。スポーツをする方だけではなく、慢性的な痛みや身体の不調を感じる場合にも、筋膜ローラーはおすすめである。
2. 筋膜ローラーの効果とは?
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筋膜の癒着をはがし、正常な状態に戻せる筋膜ローラーには、多くの効果が期待できる。ここでは、筋膜ローラーの効果を紹介しよう。
肩こりの解消
筋膜ローラーを使うことで、肩こりの解消が期待できるといわれている。デスクワークなどで同じ姿勢を取り続けると、筋膜が固まって血流が悪化し、こりの症状を引き起こす。筋膜ローラーを使うことで、肩や腰のこりが改善が期待できるだろう。
シェイプアップ効果
筋膜ローラーをふくらはぎやお腹、二の腕などの気になる部分に使うことで、脚やせなどの部分的な引き締め効果が期待できるといわれている。筋膜をリリースすることで、筋肉を大きく動かせるようになるからだ。
運動パフォーマンスの向上
筋膜ローラーは、運動パフォーマンスの向上にも寄与する可能性がある。筋肉が動かしやすくなることで、各部位の可動域が広がるためだ。
姿勢の改善
骨格をも支える筋膜は、癒着することで姿勢の悪化を招く場合がある。筋膜ローラーを使うことで、骨格が理想のバランスに整えられ、姿勢が改善する効果が期待できるだろう。
3. 筋膜ローラーの効果的な使い方
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ここでは、筋膜ローラーの効果的な使い方について、部位ごとに紹介しよう。
筋膜ローラーの使い方①足裏
片足で立ったら、筋膜ローラーにもう片方の足裏を乗せ、コロコロと転がす。体重のかけ方で負荷が変わるため、慣れてきたら徐々に体重を乗せていこう。ストレッチボールでも同様に行える。
筋膜ローラーの使い方②ふくらはぎ
床に座り、筋膜ローラーに片足のふくらはぎの裏側を乗せる。もう一方の足をクロスしたら、両手でお尻を持ち上げ、筋膜ローラーを転がす。また、横向きに座ることで、ふくらはぎの側面にアプローチすることも可能だ。
筋膜ローラーの使い方③太ももやお尻
太ももからお尻にかけては、1つの動作で同時に筋膜リリースができる。片膝を立てて座ったら、伸ばした足の太ももの裏側に筋膜ローラーを置く。両手でお尻を持ち上げ、大きく転がそう。
筋膜ローラーの使い方④肩甲骨
仰向けになり、背中の下に筋膜ローラーを横向きに置く。膝を立てて、両足でお尻を持ち上げ、背中から首にかけてローラーを転がそう。肩甲骨にアプローチするなら、脇腹をほぐすのも有効だ。横向きに寝転ぶ時、上側になった膝は立て、下側になった腕は頭の方向に伸ばす。脇腹に筋膜ローラーを差し込んだら、同様に転がそう。
筋膜ローラーの使い方⑤お腹
うつ伏せになり、お腹の下に筋膜ローラーを横向きに置く。肘とつま先で身体を支えながら、筋膜ローラーを前後に転がそう。
4. 筋膜ローラーを使う際の注意点

さまざまな部位に活用できる筋膜ローラーだが、使う際には注意すべきポイントがある。ここでは、筋膜ローラーを使う際の主な注意点を紹介しよう。
痛みを我慢しない
筋膜ローラーを使う際は、痛みを我慢してまで圧迫するのは避けよう。とくに使いはじめの頃などは、筋膜が強く癒着している場合があるため、強い痛みを伴うことがある。しかしながら、痛みを我慢して使い続けるのは逆効果だ。痛気持ちいいと感じる強度にとどめ、ゆっくりとほぐしていこう。
同じ部位で使い続けない
筋膜ローラーは、同じ部位を長時間圧迫しないようにしよう。筋肉や皮膚を傷つける結果を招く可能性がある。1か所を刺激する時間は1回あたり60秒~90秒程度にして、毎日の習慣にするのがおすすめだ。
5. 筋膜ローラーの選び方

一口に筋膜ローラーといっても、さまざまな製品が市販されている。ここでは、筋膜ローラーのおすすめの選び方を解説しよう。
選び方①サイズや形状
筋膜ローラー、別名フォームローラーには、さまざまなサイズや形状がある。一般的な円柱型では、30cm程度のサイズ感が扱いやすいだろう。エクササイズにも応用したい場合には、60cmクラスもおすすめだ。また、手に持って使うスティックタイプ、ピンポイントで刺激できるボールタイプなどもあるため、使い方や目的に合わせて選ぼう。
選び方②素材や硬さ
筋膜ローラー選びでは、素材や硬さも重要だ。初めて使う場合には、より柔らかいウレタンやポリエチレン素材がおすすめ。凹凸の数が少ないほど刺激は穏やかになるので、素材と合わせて確認しよう。
選び方③電動かどうか
筋膜ローラーには、電動式のモデルもある。本体が振動することで、より効率的に筋膜リリースができる。電動式を検討するなら、より振動の伝わりやすい発泡ポリプロピレン素材がおすすめだ。
結論
筋膜ローラーは、全身に張り巡らされた筋膜の癒着や固まりをはがし、正常な位置に戻すアイテムだ。コリの改善はもちろん、姿勢を正したり、部分的に引き締めたりする効果も期待できる。多くの種類が市販されているので、ぜひ自分に合った筋膜ローラーを見つけてほしい。ただし、症状によっては使用しないほうがよいケースもあるので気になる方は医療機関を受診してから使用するようにしよう。