目次
1. HMBサプリメントの基本

ここでは、HMBサプリメントとはどのようなものなのかについて紹介しよう。
HMBとは?
HMBは、必須アミノ酸のロイシンが、体内で合成する物質のことだ。正式名称をβヒドロキシβメチル酪酸と呼び、日本名では3-ヒドロキシイソ吉草酸と呼称されることもある。自宅で過ごす時間が長くなり、筋トレに取り組む人が増える中で、HMBを手軽に摂取できるサプリメントが話題を呼んでいるのだ。
ロイシンとは?
ロイシンは、疎水性の必須アミノ酸の1種であり、BCAA(分岐鎖アミノ酸)に分類される。体内で筋タンパク質合成を誘導することが知られており、丈夫で健康的な身体には欠かせない要素の1つだ。ロイシンを含むアミノ酸は、体内で合成できないことから、食事などで摂取する必要がある。
また、ロイシンは約5%が体内でHMBに変換される。ロイシンからは通常、1日あたり0.2~0.4gのHMBが生成されると言われるが、筋肉のためには、3g程度が必要とされている。すなわち、HMBの原料であるロイシンを、1日あたり約60gを摂取する計算だ。約60gのロイシンを、通常の食事から摂取するのは困難であり、カロリーオーバーになる可能性も高いことから、HMBサプリメントが重宝されているのである。
2. HMBサプリの主な種類

HMBサプリは、2種類に大別される。ここでは、HMBサプリの種類について紹介しよう。
その1.HMBカルシウム
HMBカルシウム(HMB-Ca)は、市販のHMBサプリの多くが採用している。HMBの効果については、まだまだ研究途上であるが、HMBカルシウムを研究対象とするのが一般的だ。製造が簡単かつ安価であることから、商品の選択肢も多くある。吸収が比較的遅く、血中濃度がピークに達するのに1~2時間を要するのが特徴だ。
その2.HMB遊離酸
HMB遊離酸(HMB-FA)は、液体状のHMBだ。HMBカルシウムに比べて吸収が速く、血中濃度は摂取後30分程度でピークになる。製剤化がしにくいため、HMBサプリとしては製品数が少ないうえ、高価であることも多いことに注意しよう。
3. HMBサプリの飲み方・タイミング

ここでは、HMBサプリの飲み方や、いつ飲むかのタイミングについて紹介しよう。もちろん、以下は一例なので、実際には製品の説明書をよく確認してほしい。
HMBサプリの正しい飲み方
HMBサプリは、一度に多量に摂取するのではなく、数回に分けるのがおすすめだ。HMBやロイシンは、一度に大量に摂取したとしても、尿から排出されてしまうからである。一般的に、1日あたりのHMBの摂取量は3g程度が適切とされている。1日2~3回に分けて摂取することを、毎日の習慣にしてみよう。
HMBサプリを飲むタイミング
HMBサプリを飲むタイミングは、2つの狙い目がある。1つ目は、トレーニング前だ。血中濃度が高まった状態でトレーニングできるように、HMBカルシウムならばトレーニングの1~2時間前、HMB遊離酸ならば30分前に飲むのがおすすめ。
2つ目は、就寝前だ。筋肉の生成や修復は、成長ホルモンが分泌される睡眠中に行われる。その際に栄養が不足していると、筋肉の合成が十分に行われないのだ。トレーニング前同様、HBMカルシウムとHMB遊離酸の吸収スピードの違いに注意しつつ、入眠から逆算して飲むのがよいだろう。
4. 市販のおすすめHMBサプリメント

ここでは、市販のおすすめHMBサプリメントを5種類紹介しよう。
おすすめ1.BULKEY「HMB POWERBOOST」
BULKEY(バルキー)のHMBサプリは、HMBの配合率や純度が特徴だ。モンドセレクションで2年連続金賞を獲得したこともあり、人気の高い製品である。1日あたり12粒の摂取が標準だ。
おすすめ2.Mr.GINO「HMB 90000mg」
高純度のHMB-Caを90,000mg配合したHMBサプリ。国内工場で製造されており、品質には定評がある。強度の高いトレーニングをする本格的なトレーニーのほか、健康維持のために日常使いにもおすすめだ。
おすすめ3.MyProtein「HMB タブレット」
マイプロテインのHMBタブレットは、錠剤のサイズが小さめで飲みやすいHMBサプリだ。1日1回、2錠の飲用でじゅうぶんなHMBを摂取できる手軽さも魅力。あらゆるトレーニングに対応するベーシックな製品と言えるだろう。
おすすめ4.ULBO「HMB -Ca サプリメント」
ULBOのHMB-Caサプリメントは、1日あたりの標準量が6錠で、手軽にHMBを補給できる。ジップタイプの袋入りで、持ち運びしやすいのも特徴だ。プロテインとも併用可能であり、理想の身体づくりをサポートしてくれるだろう。
おすすめ5.SIXPAD「HMB Supplement」
EMSで有名なシックスパッドからも、HMBサプリがリリースされている。HMBのほか、グルコースやビタミンDが配合されており、身体への吸収をサポート。1日あたりの摂取目安は3粒で、水なしで飲めるのもうれしいポイントだ。
結論
HMBは必須アミノ酸ロイシンの代謝物であり、食品のほか、サプリを通じて摂取できる。しかしながら、HMBサプリを飲むだけで筋骨隆々のボディになったり、極端なダイエットが叶ったりするわけではない。適度な運動と栄養バランスを整えたうえで、補助的に利用するのがよいだろう。