目次
1. 縄跳びに期待できる脂肪燃焼効果

縄跳びは、有酸素運動の中でも特に運動強度が高いことで知られている。その運動強度は8.8~12.3METsであり(※1)、ジョギング(7.0METs)やエアロビクスダンス(7.3METs)などよりも高くなっている。そのため、以下のように短時間で多くのカロリーを消費できるのだ。
【縄跳び10分で消費できるカロリーの目安】
・50kg:77~108METs
・60kg:92~129METs
・70kg:108~151METs
・80kg:123~172METs
・90kg:139~194METs
・100kg:154~215METs
・60kg:92~129METs
・70kg:108~151METs
・80kg:123~172METs
・90kg:139~194METs
・100kg:154~215METs
2. 縄跳びに期待できるその他の健康効果

縄跳びのような有酸素運動には、脂肪燃焼効果のほかにもさまざまな健康効果が期待できる。ここでは、そんな縄跳びに期待できる代表的な健康効果を紹介しておこう。
1.心肺機能の向上
縄跳びなどの運動を行うことで、心肺機能を向上させることが可能だ。適度な運動に取り組むと、肺の酸素を取り入れる機能が上がったり、心臓が強く大きくなったり、毛細血管が太くなったりする。このことから心肺持久力(スタミナ)がつき、長時間の運動に取り組めるようになる。
2.全身の筋肉の強化
縄跳びに取り組むことで、足腰の筋肉を強化することが可能だ。特に大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス、下腿三頭筋といった下半身の筋肉を鍛えられる。また、姿勢を維持するためにインナーマッスルも強化できる。筋肉量が増えると基礎代謝量がアップするため「痩せやすい身体」になる。
3.骨密度のアップ
縄跳びなどの運動に取り組むことで、骨を丈夫にすることができる。この理由は、運動によって骨に刺激が加わると、骨を作る細胞の働きが活発になるからだ。特に、縄跳びの場合は下半身への刺激が大きいため、下半身の骨を強化するのに役立つ。骨を強くすることは骨粗しょう症の予防にもなる。
3. 縄跳びの基本的なやり方(両足飛び)

縄跳びに挑戦する場合は、まずは基本となる「両足飛び」に挑戦しよう。両足飛びは、前回ししている縄跳びを両足で飛び越えるというものだ。以下の手順を参考に、両足飛びに挑戦してみよう。
両足飛びのやり方・手順
1.なわとびの持ち手を掴み、縄は後ろ側にする
2.手首のスナップを効かせてなわを上方から回転させる
3.なわが手前に来たタイミングで両足を揃えて跳び越える
4.そのまま連続してなわを回し、手前に来たなわを跳び続ける
2.手首のスナップを効かせてなわを上方から回転させる
3.なわが手前に来たタイミングで両足を揃えて跳び越える
4.そのまま連続してなわを回し、手前に来たなわを跳び続ける
4. 縄跳びの効果をアップさせるポイント

縄跳びの脂肪燃焼効果を上げたいなら、回転スピードを上げるか、運動時間を伸ばすことをおすすめする。以下で、縄跳びの効果をアップさせるためのポイントについて確認しよう。
1.回転スピードを上げる
縄跳びの脂肪燃焼効果を高めたいなら、なわとびを回すスピードを上げるのが良い。実際、1分間で100回未満の運動強度は8.8METsであるが、120~160回の場合は12.3METsである。(※1)なわとびを早く回すために、かけ足をするようにして飛ぶ「かけ足飛び」などに挑戦すると良いだろう。
2.運動時間を増やす
脂肪燃焼を重視したいなら、「ややツラい」くらいの強度にして運動時間を延ばそう。かけ足飛びのような運動強度が高い飛び方は、途中で息切れしてしまう可能性もある。そのため、会話ができるくらいのペースで飛ぶようにして、できる限り長く飛び続けられることを重視しよう。
5. 縄跳びの効果に関するよくある質問

最後に、縄跳びの効果に関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.縄跳びの効果はいつ頃から現れる?
目的の健康効果によって異なるが、例えば、ダイエット効果の場合は早ければ2週間~1か月程度で効果を実感できる。また、ダイエットのために縄跳びを行っているなら、食生活の見直しを行うのもおすすめだ。食生活を見直すことで、よりダイエット効果を期待できるようになるだろう。
Q2.1日にどれくらい縄跳びをするべきか?
初めてなら「1日10分程度」を目安に取り組んでみよう。両足飛びを10分間続けるのが大変な場合は、例えば、前飛び」と「後ろ飛び」を5分ずつ行ったりするのも良い。ほかにも縄跳びには、交差飛びやあや飛び、二重飛びなどの飛び方があるため、楽しみながら続けてみると良いだろう。
結論
縄跳びは運動強度が高い有酸素運動であるため、ダイエットをしたい人にとっておすすめの運動である。また、縄跳びには脂肪燃焼効果だけでなく、心肺機能の向上、全身の筋肉の強化、骨密度のアップなどの効果も期待できる。初めてでも取り組みやすいので、ぜひ縄跳びに挑戦してみよう。
(参考文献)
- ※1:国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf