目次
- 1. ケトジェニックダイエットとは?
- 2. ケトジェニックダイエットのメリットとデメリット
- 3. ケトジェニックダイエットの正しいやり方
- 4. ケトジェニックダイエットの食材と摂取量
- 5. ケトジェニックダイエットの食事レシピ例
- 6. ケトジェニックダイエットで痩せない理由
- 7. ケトジェニックダイエットをするときの注意点
1. ケトジェニックダイエットとは?

ケトジェニックダイエットとは、糖質制限をしながら、脂肪が燃えやすい身体に変えることを目標に行っていく糖質制限ダイエットの一つだ。ここでは、具体的な食事のルールと糖質制限ダイエットとの違いをみていこう。
ケトジェニックダイエットの食事ルール
ケトジェニックダイエットを成功させるには食事が大切だ。とくに、三大栄養素のバランスが重要で、タンパク質30%、脂質60%、糖質10%の割合が望ましい。三大栄養素以外にもエネルギー代謝を助けるビタミンとミネラルも必要になってくるため、さまざまな種類の食材から栄養素が摂れるように食事を組み立てるのがポイントだ。(※1)
糖質制限ダイエットとの違い
ケトジェニックダイエットと糖質制限ダイエットとの違いは、糖質と脂質の摂取量だ。ケトジェニックダイエットは糖質を制限する代わりに脂質をたくさん摂取するが、糖質制限ダイエットの場合は、その名の通り糖質のみの制限である。
2. ケトジェニックダイエットのメリットとデメリット

さまざまなダイエット法にはメリットとデメリットがある。ケトジェニックダイエットにはどのようなものがあるのだろうか。
ケトジェニックダイエットのメリット
ケトジェニックダイエットは厳しい食事制限はあるが、糖質をエネルギーとしていた身体から、脂肪を分解して作ったケトン体をエネルギーとする身体に切り替えることができる。そのため、内臓脂肪や体脂肪の減少を早く感じられるのだ。
ケトジェニックダイエットのデメリット
間違ったケトジェニックダイエットを行ってしまうと、ホルモンバランスが崩れる可能性がある。また、栄養が豊富に含まれる食品を制限することで、便秘や栄養失調にもなりかねないため、注意をしながら行う必要がある。
3. ケトジェニックダイエットの正しいやり方

ケトジェニックダイエットの効果をあげるためにも、正しいやり方を覚えよう。
脂質を積極的に摂取する
ケトジェニックダイエットは糖質を制限する代わりに、脂質を多く摂る必要がある。脂質量は、1日の総カロリー60%を目安に摂取するとよいだろう。
糖質を制限する
糖質の摂取量は1日50g以下にするとよいだろう。この量を毎日続けていくことで、糖質をエネルギーとしていた身体からケトン体を利用して動かす身体に切り替えることができる。
タンパク質を摂取する
ケトジェニックダイエットを成功させるにはタンパク質も摂取することが大切だ。タンパク質は身体をつくる材料になる。(※2)タンパク質の摂取量は、体重1kgに対し、引き締めが目的なら2.2g~2.3g、健康維持なら1kgを目安にしよう。
野菜を多く食べる
野菜にはビタミンや食物繊維が多いことから、腸内環境を整えたり血糖値の上昇を抑えたりする効果が期待できる。(※3)しかし、いも類や根菜類などの野菜には糖質も含まれているため、摂取量が多くならないように注意も必要だ。(※4)
有酸素運動に取り組む
有酸素運動のようなゆっくりした運動は、ケトン体が出やすくなる。そのため、ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどを行うことがおすすめだ。
ストレスを溜め込まない
ストレスを溜めてしまうと身体は緊急事態だと思い、糖質をエネルギーとする身体に切り替わってしまう。ケトジェニックダイエットを成功させるためにも、ストレスを溜めすぎないようにしよう。
4. ケトジェニックダイエットの食材と摂取量

ケトジェニックダイエットは食事のメニューに使う食材も大切だ。ここでは、おすすめの食材を紹介していこう。
肉類
ケトジェニックダイエット中は、タンパク質をしっかり摂ることが重要だ。肉類にはタンパク質と脂質が含まれており、中でも豚肩ロースや鶏もも肉は脂質とタンパク質がバランスよく含まれているため、積極的に摂ることをおすすめする。(※5)
魚類
良質な脂を摂りたい場合は、魚類も活用するとよい。とくにサバはDHAやEPAの脂質が多く含まれており、血液をサラサラにする効果も期待できる。(※6)味噌煮などは糖質が多いため、水煮タイプを選ぶとよいだろう。
野菜・きのこ・海藻類
野菜やきのこ、海藻には食物繊維やビタミンが豊富に含まれている。(※3)(※7)(※8)ケトジェニックダイエットでは食物繊維が不足しがちになるため、たっぷりと摂るようにしよう。ほうれん草やちんげん菜、椎茸やえのきは、糖質が少なく、かさ増しにもおすすめの食材だ。
乳製品
乳製品を食べる場合は、チーズやバターなど低糖質で高脂肪の食材、ヨーグルトは無糖のタイプを選ぶとよいだろう。(※9)(※10)
オイル類
脂質を摂るときは、身体によいオイルを選ぼう。中でも、消化吸収が早い中鎖脂肪酸のみを抽出したMCTオイルがおすすめだ。(※11)一度の量は10g以下に抑えて使用しよう。
卵・豆類
卵や豆類は肉類と一緒でタンパク質が含まれている。(※12)(※13)納豆や豆腐はそのまま食べられるため、簡単に取り入れることが可能だ。
5. ケトジェニックダイエットの食事レシピ例

朝昼夕別に、ケトジェニックダイエットにおすすめの食事メニューのレシピ例を紹介しよう。
朝食のレシピ例
朝食は、栄養バランスのよい卵をレシピに取り入れるとよいだろう。たとえば茹で卵、ブロッコリー、まいたけ、マヨネーズ、ベビーチーズをボウルに入れ盛っていこう。シンプルなメニューだが、脂質を25.55g摂ることが可能だ。
昼食のレシピ例
昼食はケトジェニックダイエットに必要なタンパク質をしっかり摂るために、肉類をレシピに取り入れるとよいだろう。おすすめは、鶏もも肉にレモン汁、鶏ガラスープの素をもみ込み、フライパンで焼いていき、最後にバジルと塩胡椒をふったレシピだ。糖質は0.3gに対して、脂質は19.7g摂ることができる。
夕食のレシピ例
夕食には胡椒を振った豚バラ肉をごま油で焼き、しめじとエリンギを加え炒め、ポン酢で味付けしたレシピがおすすめだ。糖質は3.3gだが、脂質は33.1gとしっかり摂ることができるため、ケトジェニックダイエットにぴったりだろう。
6. ケトジェニックダイエットで痩せない理由

ケトジェニックダイエットは痩せないと悩んでいる方もいるだろう。ケトジェニックダイエットの効果はケトン体が出始めたときに感じることができるのだが、残念ながら1?2週間でケトン体が出る身体に変えることはできない。個人差はあるが、早い人で1ヶ月以内に変えることができる。そのため、効果が出ないからと諦めるのではなく、ケトジェニックダイエットを根気よく続けることが大切だ。
7. ケトジェニックダイエットをするときの注意点

最後に、ケトジェニックダイエットをするときの注意点を2つみていこう。
栄養はサプリメントで補う
ケトジェニックダイエットの成果を出すためには、ビタミンやミネラルを摂って代謝をあげることが大切だ。しかし、どうしても足りない栄養素もでてくる。そんなときは、サプリメントで補うのもよいだろう。
期間を決める
ケトジェニックダイエットは期間を決めないで行うと体調を崩したり、リバウンドをしたりする恐れがある。そのため期間を決めて行い、終了したら脂質を減らし、糖質を少しずつ増やしていこう。
結論
ケトジェニックダイエットは食事や運動など押さえるポイントはたくさんあるが、正しく行えば効果が出てくるダイエット法だ。効果が出ないで悩んでいた方や始めようか迷っていた方も、諦めずにコツコツ続けてみてはいかがだろうか。
(参考文献)
※1 公益財団法人長寿科学振興財団
※2 厚生労働省
※3 厚生労働省
※4 文部科学省
※5 文部科学省
※6 公益財団法人長寿科学振興財団
※7 文部科学省
※8 文部科学省
※9 文部科学省
※10 文部科学省
※11 伊勢原協同病院
※12 文部科学省
※13 文部科学省