目次
- 肘を伸ばし鉄棒にぶら下がる
- 反動を使わず顎がバーの上にくるように身体を真っ直ぐ上げる
- 上がりきったら元のポジションに戻る
- 平行棒を両手でしっかりつかむ
- 肘を真っ直ぐ伸ばし身体を浮かせてバランスを取る
- 身体を少し前傾姿勢にしたら足を軽く曲げる
- 息をゆっくり吐きながら肘をおよそ90度曲げる
- 限界まで曲げたら息を吸いながら上体を元に戻す
1. マッスルアップとは?

マッスルアップとは、鉄棒にぶら下がった状態から上半身を一気に持ち上げる動作である。この動きは、懸垂とディップを連続して行うもので、一見すると単純な動作なため簡単にできるように思われがちだ。しかし実際には、かなり身体を鍛えている人でもクリアすることが難しいレベルのトレーニングである。
マッスルアップの効果
マッスルアップは、主に上半身の背中側全体と、大胸筋や力こぶ、前腕部などを鍛えるのに効果があるトレーニングだ。懸垂で背中、ディップで胸、肩、腕を鍛えることができ、姿勢をキープするために体幹の筋力も重要である。マッスルアップは、いくつかの関節と筋肉をタイミングよく連携させる必要があるため、アスリートのフィジカルトレーニングなどにも取り入れられている。
2. マッスルアップの正しいやり方

マッスルアップは、力任せにクリアできるものではない。段階的にクリアするため、それぞれのステップごとにやり方とコツを解説しよう。
手順1.スイング
鉄棒のバーにぶら下がり、胸を前に突き出すように勢いをつける。このとき、手首は伸ばさずバーに巻きつけるようにすると、次の動作に移りやすい。初心者はバーを握る際、親指をバーの上に置く「フォルスグリップ」がおすすめだ。しかし、このグリップだと連続でマッスルアップを行うのは難しいので、慣れてきたら通常の握り方に直そう。
手順2.跳ね上げ
懸垂の動きで身体を持ち上げよう。通常の懸垂とは異なり、腕や肩の力だけに頼らずに身体の重心を一気にバーへ近づけるのがポイントである。このとき、体幹の瞬発力が重要になる。曲げた膝をバーに寄せる感覚で行うとよいだろう。膝が低い位置のままだと次のステップが困難になるので注意しよう。
手順3.ディップに移行
身体の重心がバーの上に来たと感じたところで、腕を後方に伸ばしながら頭をバーの前方に移動させよう。頭は身体で一番重たい部分なので、頭を前方に出すことで重心も移動する。この移動のタイミングが最も重要で、難しいパートである。
手順4.成功
肘と膝を完全に伸ばしてフィニッシュだ。このとき頭はバーの前方に出るようにしよう。マッスルアップを連続で行う場合は、下りるときにバーの少し後方に足を伸ばすようにすると、次のスイングにスムーズに移行できる。
3. マッスルアップの難易度

マッスルアップは、難易度が高いトレーニングである。前提として、懸垂とディップができなければマッスルアップを成功させることはできない。まずは、身体を揺らさずに顎をバーの上に持ち上げるストリクト懸垂とディップを、それぞれ5回以上できるようになってから、マッスルアップに挑戦しよう。
4. マッスルアップができない場合の練習方法

マッスルアップは、初心者がいきなりチャレンジしても簡単にはクリアできないだろう。マッスルアップができない場合、まず懸垂とディップに分解して練習するのがおすすめである。懸垂とディップを習得したら、再度マッスルアップにチャレンジしてみよう。ここでは、懸垂とディップそれぞれのやり方とコツを解説する。
懸垂のやり方やコツ
身体を持ち上げる際、反動は使わずに肘をしっかり曲げて伸ばすことがやり方のコツである。息は、吐きながら身体を持ち上げ、戻るときに吸うようにしよう。
ディップのやり方やコツ
ディップのやり方のコツは、上半身を軽く前傾させ、上腕と地面が平行になるまで下げることである。下げ過ぎると三角筋にストレッチがかかり過ぎてしまうので注意しよう。
結論
マッスルアップは高難度のトレーニングだが、その分成功したときの達成感は大きいだろう。マッスルアップを完璧に習得するには、とにかく練習を積むしかない。今回紹介した練習方法を参考にして、ぜひトライしてみてほしい。マッスルアップで美しい上半身を手に入れよう。