目次
- 胸を軽く開き、背筋を伸ばして床の上に正座する
- 両手を後ろに伸ばして床につけたら、斜め上を見上げるように上半身を後方へ倒す
- 太ももが伸びているのを意識しながら、腹式呼吸をくり返す
- 体育座りをしてふくらはぎの筋肉痛部分を探す
- 痛む部分を親指で痛気持ちいい程度に押さえてキープする
- 足首を10回上下に動かす
- 背筋を伸ばしてイスに浅く座る
- 片方の腕を下に伸ばしたら、伸ばした方の肩をつつむように反対側の手を乗せる
- 伸ばした腕の力を抜いて、肩を支点にして腕を前後に10cmほど振る
- 続いて手先で円を描くように腕を回す
- 肘を立ててうつ伏せになる
- 無理のない程度に上体をそらしていく
- 腹筋があまり伸びないようなら手を床につき、お腹の力を抜きながら突き出すように腕をまっすぐ伸ばす
- 肩の間に身体をねじって入れる
- 足を伸ばして座り、片側の足を立ててもう片側の足の膝の位置で交差させる
- 組んだ足を反対側の腕で引っ張るようにして、お尻から太ももが伸びている状態を20秒?30秒キープする
- 真横を意識して首を横に倒し、耳を肩に近づける
- このとき側頭部を上から手で押さえ、反対の肩から離すようにする
- 背筋を伸ばし、胸に向けてあごを下ろすように頭を倒す
- このとき後頭部を手で押さえて下げていく
1. 筋肉痛になる理由とは?

そもそも筋肉痛はなぜ起こるのだろうか。筋肉痛のメカニズムは、医学的にはまだはっきりと解明されていない。近年は、筋肉痛は運動によってダメージを受けた筋繊維を修復する際に生じる痛みであるという説が有力視されている。
普段あまり使っていない筋肉を使ったり、同じ動きをくり返したりすることで、筋繊維に細かい傷がつき、傷んだ部分を修復する過程で炎症反応が起きるのだ。その際生成される刺激物質によって筋肉痛が引き起こされると考えられている。
また、運動による筋肉疲労も筋肉痛を引き起こす要因となる可能性がある。この筋肉疲労を予防するためには、血流をよくする必要があり、ストレッチをして筋肉をほぐすことは有効だと考えられる。
運動不足などにより筋肉が緊張した状態が続くと、疲労物質が流れにくくなるので、日頃からストレッチで身体をほぐしておくことが大切になる。筋肉痛の原因となる筋肉疲労はストレッチで予防できるのだ。
2. ストレッチには筋肉痛を和らげる効果がある?

筋肉疲労の予防に有効であるストレッチだが、筋肉痛が起きてしまった場合にも痛みを和らげる効果が期待できる。運動をしたすぐ後は、筋肉が熱を帯びていたり、すでに痛みを感じていたりする場合もあるため、その場合はいったん冷やして安静にした方がよい。
しかし、そのまま筋肉を動かさずにいると筋肉が硬化してしまい、筋肉痛の回復が遅れる可能性があるのだ。いったん休息させた後、ストレッチで筋肉をゆるめることによって、筋肉の硬化を防ぐことができる。また、ストレッチによって血流をよくすることが、筋肉痛の緩和や回復につながると考えられている。
こんなストレッチは逆効果
ストレッチは筋肉痛の緩和に効果的であるが、間違ったやり方をしてしまうと逆効果になってしまうので注意が必要だ。ストレッチを行う際、無理に筋肉を伸ばしてしまうと、逆に筋肉を傷めてしまう可能性がある。以前、ストレッチは痛い方が効果的だと思われていたが、あくまでやりすぎには注意して、気持ちいいと感じる程度に伸ばすとよいだろう。
3. 筋肉痛を和らげるストレッチメニュー

ストレッチには筋肉痛を和らげる効果があることがわかったところで、各部位ごとに筋肉痛を和らげるストレッチの方法を解説する。
太もものストレッチ
ふくらはぎのストレッチ
腕のストレッチ
腹筋のストレッチ
お尻のストレッチ
首や肩のストレッチ
4. 筋肉痛ストレッチの効果を高めるコツ

各部位ごとの筋肉痛を和らげるストレッチ方法がわかったところで、ストレッチをより効果的に行うコツを紹介しよう。
ストレッチ前に入浴する
筋肉痛ストレッチは、身体が温まった状態で行うと効果的である。入浴した後の身体はしっかりと温まっているため、疲労で硬くなった筋肉がゆるんで身体が伸びやすくなる。
呼吸を意識する
筋肉痛ストレッチを行う際の呼吸は、息を止めず自然な呼吸を意識しよう。筋肉を伸ばすときに息を吐くことがポイントだ。息を止めてしまうと、筋肉に力が入り硬くなってしまうので注意しよう。
5. 筋肉痛を予防する方法

筋肉痛はストレッチによって和らげることができるが、できれば筋肉痛を起こしたくないと思う方が多いだろう。筋肉痛を完全に予防することは難しいが、筋肉痛が起きにくくすることは可能である。ここでは、運動の前後で気をつけたいポイントを紹介する。
運動前に栄養を摂取しておく
運動をする前は、血液や筋肉をつくるために大切なたんぱく質(※1)や、エネルギーの代謝に欠かせないビタミンB群(※2)などを摂るようにしよう。また、クエン酸(※3)も疲労物質の産生を抑えるのでおすすめだ。
運動前後にストレッチする
運動をする前には、ラジオ体操のように身体をリズミカルに動かす動的ストレッチをして、身体の動きをよくしよう。また運動をした後には、静的ストレッチで身体をゆっくりと伸ばしてクールダウンするのがおすすめだ。
こまめに水分補給する
汗をたくさんかいて水分不足になると、血行が悪くなり筋肉が酸素不足や栄養不足の状態になるので注意が必要だ。運動中はこまめな水分補給を心がけよう。
結論
身体を鍛えるうえで避けては通れない筋肉痛だが、筋肉痛はストレッチによって和らげることもできるので、ぜひ試してもらいたい。筋肉痛がひどくなると、トレーニングのモチベーションも下がってしまうため、事前に予防する方法も参考にして、楽しくトレーニングしよう。
(参考文献)
※1江崎グリコ株式会社 栄養成分百科
※2大塚製薬
※3公益財団法人長寿科学振興財団