1. メンズスキンケアが必要な理由
まずは、メンズスキンケアが必要となる理由を解説していこう。
乾燥によるダメージ
男性と女性で異なるところは、シェービングの有無である。ひげを剃るために行うシェービングには、肌を保護している角質層や皮脂膜まで一緒に落としてしまう可能性がある。肌が無防備な状態になることで乾燥を引き起こし、肌荒れの原因につながってしまうのだ。そのため、Uゾーンと呼ばれる頬からあごにかけての部位は、とくに乾燥しやすくなるのである。シェービングを行ったあとは素早い保湿が重要となり、メンズスキンケアのポイントとなるのだ。
女性より多い皮脂分泌
男性の肌の皮脂量は思春期ごろから急速に増加し、成人する頃になると女性に比べ約2倍の量となる。女性の場合、成人以降は年齢が上がるにつれて皮脂量は減少していくが、男性の皮脂量は増加したままの状態となり、減少することはほぼないのだ。
これは、皮脂の分泌が男性ホルモンによる影響であり、男性ホルモンが多いほど皮脂量も多くなるからである。皮脂は肌を守るため必要となるものだが、適量をこえた場合は毛穴を大きくしてしまったり、ニキビができやすい状態になるかもしれない。
女性より少ない水分量
男性の肌は、皮脂の分泌量が多い一方で水分量が少ない特徴がある。皮脂の分泌が多く表面が潤っているようにみえるため、乾燥していることに気付きにくいだろう。しかし水分量は年齢とともに減少していくので、水分を補い、保持するためにメンズスキンケアが重要となるのだ。
2. メンズスキンケアアイテムの選び方
メンズスキンケアを行う際、ポイントとなるのが使用するケアアイテムである。自分の肌に合うものを使用することで、メンズスキンケアの効果が高まるのだ。
洗顔の選び方
洗顔料は、固形タイプ・チューブタイプ・泡タイプ・ジェルタイプとあるが、どれもよく泡立てた状態で洗顔することがポイントだ。そのため、泡立ちのよい洗顔料がおすすめである。さらに、肌タイプも乾燥肌・敏感肌・脂性肌・ニキビ肌があり、自分の肌に合ったものを選ぶには配合成分や洗浄力に着目しよう。
乾燥肌の人は、マイルドな洗浄力でヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿成分が配合されている洗顔料を選ぶとよい。敏感肌の人は、肌のバリア機能を保つため肌への刺激が少ない、植物由来で無添加の洗顔料がおすすめである。テカリやベタつきが気になる脂性肌の人は、洗浄力の高いクレイタイプや炭配合の洗顔料が適している。ニキビ肌の人は、抗炎症成分が配合されている薬用の洗顔料のほか、セラミドケアができる洗顔料を選ぼう。
化粧水の選び方
男性の肌は水分不足気味のため、保湿力の高い化粧水がおすすめだ。セラミドやヒアルロン酸などの成分が配合されているものがよい。テクスチャーもポイントとなる。乾燥肌の人はとろみのあるしっとりタイプ、脂性肌の人はみずみずしいさっぱりタイプがおすすめだ。また、肌の状態によって使い分けることも大切なポイントである。夏はさっぱりタイプ、冬はしっとりタイプなど、季節に応じた使い分けもおすすめだ。
乳液の選び方
化粧水同様、保湿力が高い成分配合の乳液を選ぼう。乾燥肌の人はシア油やワセリン配合、脂性肌の人はオイルフリーが適している。乳液のテクスチャーは、さっぱりタイプとしっとりタイプの差を感じやすいので、サンプルやテスターで試してみるのもおすすめだ。
オールインワンの選び方
オールインワンは、化粧水や乳液を含め、美容液やパックに至るまで、すべてひとつでスキンケアができる。オールインワンを選ぶポイントは保湿力である。セラミドやコラーゲン、グリセリンなどの成分が配合されているものがよい。それに加え、乾燥肌や敏感肌の人は保湿力の高さ、脂性肌の人は皮脂分泌抑制成分、ニキビや毛穴のつまりが気になる人は抗炎症成分に着目し、自分の肌質に合うオールインワンでメンズスキンケアを行うとよいだろう。
3. メンズスキンケアの正しいやり方
それでは、メンズスキンケア方法の基本を紹介していこう。
洗顔で皮脂や汚れを落とす
まず、ぬるま湯で表面の皮脂を軽く流しておく。洗顔の際に気をつけたいのは、肌に刺激を与えないことだ。刺激や摩擦により、肌荒れや乾燥、シワなどを引き起こしてしまう。洗顔料はしっかりと泡立て、手ではなく泡で洗顔していくイメージで優しく洗っていこう。泡立てネットや、泡の状態で出てくるポンプ式の洗顔料を使用するのもおすすめだ。洗い終わったらぬるま湯で洗顔料を流していこう。洗顔をぬるま湯で行うメリットは、毛穴がひらいて汚れが落ちやすいからである。また、すすぐ温度が高いと肌に必要となる油分まで落としてしまうので、32度~34度程度のぬるま湯で行うことがポイントだ。
洗顔後に肌を潤す
洗顔後は素早く保湿することが大切である。化粧水は500円玉程度を目安に、顔全体にまんべんなく馴染ませたら5秒程度ハンドプレスして肌に浸透させよう。乳液は10円玉程度の量を顔の中心から外側へ優しく伸ばしていく。目元や口元など、乾燥が気になる部分には重ね塗りもよい。オールインワンも同様だ。刺激や摩擦を避けるため優しく馴染ませていこう。
紫外線から肌を守る
肌の水分不足や肌荒れなどのトラブルには紫外線も大きく関係している。紫外線を浴びると肌が焼けるだけではなく、水分が失われることによる乾燥や、角質層が厚くなるなどのトラブルを引き起こすのだ。そのため、メンズスキンケアとして日焼け予防を行うのがおすすめだ。外出時に日焼け止めを塗る、紫外線を浴びたら必ず保湿をするなど、肌を守るように心がけよう。洗顔やケアアイテムを使用するだけではなく、肌への刺激や摩擦を防ぐ日頃の注意もメンズスキンケアの重要なポイントである。
4. おすすめのメンズスキンケアブランド5選
最後に、メンズスキンケアアイテムのおすすめブランドを紹介していこう。
無印良品
無印良品から販売されているスキンケアアイテムは、ユニセックスのため男性も使用可能である。低価格でコスパのよいアイテムが揃っているため、メンズスキンケア初心者にも使いやすく、シンプルなパッケージは男性も手に取りやすいだろう。
イソップ
植物原料を使用した植物由来成分に加え、有効性と安全性を確立した非植物由来成分の配合により、ハイクオリティーを実現したスキンケアアイテムが揃っている。香りにも定評がある人気のブランドだ。
キールズ
160年以上の歴史を持つキールズは、ニューヨーク発のスキンケアブランドだ。メンズスキンケアとして、フェイシャルフュールラインが展開されている。天然由来成分を使用し、余分な添加物を省いているアイテムが好評である。オシャレなパッケージのためプレゼントにも適している。
バルクオム
ベーシックなメンズスキンケアにこだわり、2013年に誕生してから幅広い年齢の男性に人気があるブランドだ。必要となる保湿力を保ちながら、さっぱりとした使用感を実現している。気軽に試せるトライアル商品やトラベルセットも魅力的である。
オルビスミスター
オルビスが展開しているメンズスキンケアブランドだ。洗顔料と化粧水の最小限アイテムで、シンプルなスキンケアを提案している。初心者にも使いやすく、ミニマルなパッケージも男性に人気である。
結論
メンズスキンケアは初心者でも始めやすく、年齢問わず習慣的に行えるものだ。今回紹介したスキンケアの方法とおすすめブランドを参考に、メンズスキンケアに挑戦してみよう。自分の肌質に合うものを見つけ、楽しみながらスキンケアすることがおすすめだ。