目次
1. スーツのサイズが合ってないとどうなる?

スーツのサイズは、スーツスタイルの見た目を決める重要なポイントである。もしスーツのサイズ感が合ってないと、いくら高価なスーツだったとしても、格好が悪く見えてしまうものだ。それだけでなく、人に与える印象まで悪くなってしまうかもしれない。ビジネスシーンをはじめ、冠婚葬祭など、スーツを着る場面はさまざまである。自分にピッタリ合ったスーツを着ることは、大人のマナーの基本と覚えておきたい。
2. スーツのサイズに関する規格

スーツのサイズに関する規格は、身長区分と体型区分のふたつに分類される。これらの規格はチェスト・ウエスト・身長をもとに、日本の国家規格(JIS)により、成人男子用衣料のサイズとして定められているのだ。では、それぞれのスーツのサイズに関する規格の特徴を確認していこう。
身長区分
身長区分とは、身長によって区別されるものを指す。号という単位を使い、身長によって6号、7号といったように、分けて表記される。
体型区分
体型区分とは、チェストとウエストの寸法差によって区別されるものを指す。スーツのサイズ選びでよく目にするA体やB体といった表記が、体型区分にあたるものである。
3. 自分に合うスーツサイズの選び方

スーツ専門店に足を運べば、すべてお任せで自分のサイズに合ったスーツを選んでくれるが、近年では通販サイトを利用してスーツを購入するケースも多く見られる。そのような場合、自分に合ったスーツのサイズの選び方をよく理解しておくために、サイズ表記の見方やサイズの測り方は頭に入れておく必要がある。
サイズ表記の見方
スーツのサイズ表記の見方は、一般的な衣類のサイズ表記とは異なるため、初見ではなかなか理解が難しい。前項で述べたスーツのサイズに関する規格をもとに、それぞれのサイズ表記の見方を確認していこう。
身長区分
身長区分で使う号という単位は、数字が大きくなるほど身長が高いという意味を持つ。1号で150cmから始まり、そこから数字が1増えるごとに5cmずつ高くなっていくのだ。つまり、3号であれば160cm、6号であれば175cmという計算になる。
体型区分
体型区分の場合、覚える表記が増えるので注意しよう。細身の体型から順に、Y体型・YA体型・A体型・AB体型・B体型・BB体型・BE体型・E体型と、細かく分類される。Y体型の場合、チェストとウエストの寸法差が16cmの体型を意味しており、そこから2cmずつ寸法差が縮まっていく。つまり、E体型になると、チェストとウエストの寸法差がほとんどない体型を指すのである。
ヌードサイズの測り方
スーツのサイズを合わせる際、チェストやウエストのサイズを測るのだが、この際に用いられるのがヌードサイズだ。ヌードサイズの測り方も押さえておこう。
チェスト
チェストのヌードサイズの測り方は、両腕を下ろした状態で、両脇の付け根あたりから、メジャーを使ってぐるりと水平ラインで測っていくのが、正しい測り方である。
ウエスト
ウエストのヌードサイズの測り方は、腰回りで最も細いところ、つまりおへそのあたりで測るのがポイント。測る際にお腹を引っ込めないように注意しよう。測り方はチェストと同じく、両腕を下ろした状態で、メジャーを使ってぐるりと水平ラインで測ればよい。
4. ピッタリ合うスーツサイズ選びのコツ

自分にピッタリ合うスーツのサイズを選ぶための、コツもいくつか押さえておけば便利である。それぞれのポイントを頭に入れておいてほしい。
肩幅
肩幅は体型によって大きく異なるため、既製品のスーツを選ぶ際はとくに注意が必要である。肩幅とスーツのサイズが合わないと、シルエットが悪くなってしまうので、基本的には肩が自然に見えるサイズを選ぶようにしたい。
着丈
実は着丈は、トレンドに左右されやすい部分でもある。トレンドを追ってスーツを選ぶのもよいが、シルエットが好みでない場合は、オーソドックスにヒップのトップあたりが隠れる程度の着丈で合わせておけば、バランスのよいシルエットになる。
袖丈
袖丈の長さは、1cmという微妙なサイズの違いでも影響が大きい部分なので、よく意識しておきたいポイントだ。また、混同しやすい言葉に裄丈というものがあるが、それぞれの違いも覚えておこう。袖丈は肩の付け根から手首までの長さを指すが、裄丈の場合、首の付け根から肩を通った、手首までの長さを指す。間違えないように注意しよう。
5. メンズスーツ以外のサイズの選び方

最後に、メンズスーツ以外のサイズの選び方も加えて確認していこう。フォーマルな場面で必要な衣服はスーツだけではない。スーツと合わせるほかの衣服のサイズの選び方も覚えておけば、より魅力的な大人の雰囲気を演出できるだろう。
スラックスのサイズの選び方
スラックスのサイズの選び方は、ウエストのサイズが合っていることはもちろん、お尻まわりや、太ももまわりのサイズもあわせて確認したうえで選ぶようにしたい。着用時に生地が引っ張られていないか、またシルエットにたるみがないかなど、入念にチェックしよう。
ワイシャツのサイズの選び方
ワイシャツのサイズの選び方は、首まわりと裄丈のサイズがポイント。シャツの裏地のサイズ表記に、首まわりと裄丈のサイズが明記されている場合もあれば、SやMなど、一般的な表記がされている場合もある。一般的な表記であれば、そこからおおよその首まわりと裄丈のサイズを導き出す必要がある。
コートのサイズの選び方
コートのサイズの選び方は、主に身長をもとに選んでいく。こちらもSやMなど、一般的なサイズ表記がされていることが普通だが、種類によってはBBSやBBMなど、一般サイズに比べて少しゆったりとしたシルエットのコートも販売されている。
ベストのサイズの選び方
ベストのサイズの選び方は、背丈をベースに、B半寸やW半寸といった専門的なサイズ表記から選んでいく。B半寸とは、チェストのサイズ÷2+3.5という計算式から導き出し、W半寸とは、ウエスト上部のサイズ÷2+4.5という計算式から導き出す。また、これらは好みによって増減も可能だ。
結論
スーツのサイズの選び方は、日頃Tシャツなどを買う感覚ではなく、自分の身体のサイズをもとに、細部までこだわって選ぶべきものであることを、よく知ってもらえたはずだ。今後スーツをオーダーする予定のある方は、ぜひ本記事で紹介した内容を、自分に合ったスーツ選びのヒントとしてもらいたい。