1. サイドベントの効果とは?
ここでは、サイドベントの効果について紹介しよう。サイドベントは、サイドベンドとも呼ばれ、上半身を横に倒すトレーニングだ。主に腹筋を鍛えることができ、以下の効果が期待できる。
ウエストの引き締めやくびれの強調
サイドベントでは、ウエストの引き締めや、くびれの強調の効果が見込める。一口に腹筋といっても、細かくは4層に分けられ、表層から順に、腹直筋、外腹斜筋・内腹斜筋、腹横筋と呼ばれる。サイドベントは、これら4つの腹筋群を網羅的に鍛えられるが、とくに腹斜筋に効果的なトレーニングだ。
腹斜筋は、腹直筋に対して刺激を与えにくい筋肉であり、一般的な腹筋運動である上体起こし(クランチ)では効果が薄い。一方、サイドベントでは、腹斜筋へ刺激を集中できるため、引き締まったウエストや、腰回りのくびれにつながるのである。
体幹の安定
サイドベントは、腹斜筋のほか、最も内層に位置する腹横筋を鍛えることも可能だ。腹横筋はインナーマッスルであり、体幹に関わる重要な筋肉である。サイドベントで腹横筋が鍛えられると、体幹が安定し、ほかのトレーニングの効率を上げることにもなるのだ。
2. サイドベントの正しいやり方
サイドベントの効果が分かったところで、具体的なやり方を紹介しよう。サイドベントは、ダンベルやトレーニングチューブを使って行われるのが一般的だ。ここでは、より一般的なサイドベントとして、ダンベルサイドベントのやり方を紹介する。
ダンベルサイドベントのやり方
足を肩幅に開いて直立し、片手にダンベルを持つ。ダンベルを持っていない手は、後頭部に添えて固定する。骨盤を安定させるため、背筋をしっかり伸ばそう。そのまま、ダンベルを持っていない側へ上半身を傾けていく。腹斜筋が最大まで伸展したら、ゆっくりと直立姿勢に戻る動作を繰り返す。1往復を1回とカウントし、左右それぞれ20回×3セット行おう。
ダンベルサイドベントのコツ
サイドベントでは、腹斜筋を最大まで伸展させることが重要だ。腰への負担を避けるため、背筋を伸ばしたまま、しっかりと上半身を倒そう。とくに、上半身が前に傾くと、腹斜筋への刺激が半減してしまうので注意しよう。
また、身体を倒したとき、足が離れないようにするのも重要である。足が浮くと負荷が減り、せっかくのトレーニングも効果が薄まる。みぞおちを中心に動作を行い、足が離れないように注意しよう。
3. サイドベントを行うときの重量や回数の決め方
ここでは、サイドベントの重量や回数の決め方について紹介しよう。
ダンベルは5kgから始めてみる
初めてサイドベントに取り組む場合、ダンベルは5kgから始めるのがおすすめだ。サイドベントでは、ウエイトを重くするよりも、正しいフォームで行うことが最重要となる。そのため、フォームが崩れない程度のウエイトに設定するのがセオリーだ。まずは5kgから始め、フォームが安定する重さを検討してみよう。
目的に合わせて回数を設定する
サイドベントの回数は、目的に合わせて設定するのがおすすめだ。たとえば、ウエストを引き締めたり、くびれを作ったりしたい場合には、軽めのウエイトで回数を増やすのがよい。15回×2~3セットを目安に、無理なく行える重量を選ぼう。
逆に、筋肥大を本格的に狙いたい場合には、高重量かつ低回数にするのがよい。5kgのダンベルで負荷が不足するようなら、1kgずつ徐々にウエイトを増やし、10回で限界を迎えるように設定しよう。
4. マシンを使ったサイドベントのやり方
サイドベントは、ダンベルやチューブがあれば、自宅でも行えるトレーニングだ。しかし、より効果を高めたいなら、マシンを使う方法もある。ここでは、マシンを使ったサイドベントを2種類紹介しよう。
ケーブルサイドベント
1つめは、ケーブルサイドベントだ。ケーブルマシンを使うことで、ダンベルよりも細かく負荷を設定できるのが特徴だ。ケーブルを1番下に設定し、マシンに対して横向きに直立する。片手でケーブルを持ったら、空いた手は後頭部に添える。そのまま、上半身をマシンの方に倒したら、逆側へ大きく倒し、これを繰り返す。
ベンチサイドベント
2つめは、ベンチサイドベントだ。主に背筋のトレーニングに使われるローマンチェアを用いる。下半身がチェアに固定されているため、腹斜筋に強烈な刺激を与えることが可能だ。
やり方は、ローマンチェアに横たわり、足首と太ももを固定する。下側の手でダンベルを握り、上側の手は後頭部に添える。ダンベルの重さを腹斜筋で支えながら、上半身を傾けていき、元の位置に戻る動作を繰り返す。
結論
サイドベントは、腹筋群、とくに腹斜筋を鍛えるのに適したトレーニングだ。ダンベルやチューブさえあれば、自宅でも手軽に取り組める。腰への負担を避け、トレーニング効率を上げるために、背筋を伸ばして行うことを意識しつづけよう。