目次
- 両手でしっかりとバーを掴む。手の幅は、肩幅より少し広い程度に設定しよう。
- 膝を曲げ、身体を丸めるように足を持ち上げる。
- 膝を胸に近づけながら、抱えるような体勢でセットする。身体は上を向くようにし、膝から下と胸を床と平行にしよう。
- 可能であれば、そのまま30秒キープする。筋力が足りない場合は、少しずつキープできる時間を伸ばしていこう。
1. フロントレバーの基本

フロントレバーという技を知らない方も少なくないだろう。ここでは、フロントレバーの基本的な情報を紹介する。
フロントレバーとは?
フロントレバーとは、バーにぶら下がった状態で身体を床と平行にする、つり輪競技の技だ。フロントレバーのほかに、正面水平懸垂とも呼ばれている。体幹の力のみで身体を持ち上げるので、高い身体能力が求められる難易度の高い技である。フロントレバーのやり方は、のちほど詳しく解説する。
つり輪競技の「ピネダ」とは?
フロントレバーを組み込んだつり輪競技の技に、ピネダがある。ピネダは、フロントレバーから足を下ろして腕を床と平行にキープする十字懸垂へ移行する技だ。ピネダという名前は、メキシコの体操選手が名前の由来になっている。
2. フロントレバーの種類

フロントレバーにはいくつかの派生形があるので、それぞれがどのような技なのか解説していこう。難易度が低い技から紹介していくため、フロントレバーを練習したい方も参考にしてほしい。
種類1. タック・フロントレバー
フロントレバーができるようになりたい方は、タック・フロントレバーから練習し始めよう。タック・フロントレバーは、足を折りたたんだ状態で身体を床と平行にする技である。詳しいタック・フロントレバーのやり方は次項で解説するので、フロントレバーをマスターしたい方は参考にしてほしい。タック・フロントレバーを30秒キープできるようになったら、次の技に進むとよい。
種類2.スプリット・フロントレバー
タック・フロントレバーの状態から、片足だけを伸ばした技がスプリット・フロントレバー(シングルレッグ・フロント・レバー)だ。伸ばした足と身体が、床と平行になるように意識しよう。片足を伸ばした分、負荷がアップするので、最初は5秒キープするところからスタートし、両脚30秒ずつキープできるようになったら次のステップに進もう。
種類3.ストラドル・フロントレバー
ストラドル・フロントレバーは、タック・フロントレバーの状態から、両脚を大きく開いた技だ。顔は上を向け、身体が床と平行になるようにセットしよう。足はやや天井に向かって上がっていても問題ない。足を広げている分フロントレバーより負荷が少ないが、かなりの筋力が必要になるだろう。
ストラドル・フロントレバーができるようになったら、少しずつ両脚を閉じていこう。足を閉じた状態でキープできるようになったら、フロントレバーが完成する。
3. まずはタック・フロントレバーを試そう

タック・フロントレバーのやり方・手順
タック・フロントレバーのポイント・コツ
フロントレバーほどではないにしろ、タック・フロントレバーも相当な負荷がかかる運動だ。そのため、慣れていない方だとタック・フロントレバーの姿勢になるのも難しいだろう。
そのため、タック・フロントレバーができない場合は、プランクやマウンテンクライマーのような地上で行う体幹トレーニングからスタートしよう。その後、レバーにぶら下がって行う腹筋や、足の上げ下ろしを行い、徐々に筋力をアップしていく。また、懸垂をサポートする器具を使うのもおすすめである。レベルの低いトレーニングから積み重ねていけば、最終的にタック・フロントレバーやフロントレバーのような難易度が高い技もできるようになるだろう。
結論
トレーニングを積み重ねた方でなければ、フロントレバーの体勢をキープすることは難しいだろう。そのため、フロントレバーをマスターしたい場合は、地上で行う体幹トレーニングからスタートし、徐々に筋力をアップしていこう。また、バーを使った練習も、タック・フロントレバーから始めて、難易度の高い技に移っていくとよい。自分に合っていない難易度の技を無理に行うと、ケガの原因になるので十分注意してほしい。