目次
1. プロテイン置き換えダイエットの基本

まずは、プロテインを用いた置き換えダイエットの基本情報を紹介する。
そもそも置き換えダイエットとは?
置き換えダイエットとは、1日のうち1~2食、またはメニューの一部を低カロリーの食品に置き換えるダイエット法だ。3食を食べながらも摂取カロリーをカットできるので、ストレスを感じにくく、空腹感が苦手な方でも取り組みやすい方法である。極端な食事制限には体調不良や肌荒れなどのリスクがつきものだが、栄養バランスのよい食品に置き換えることで、必要な栄養を損なわず健康的に痩せることが可能になる。
プロテインダイエットとは?
置き換えダイエットには、ドリンクやお粥、スムージーなど栄養バランスを考えた「置き換え専用」の食品を使うのが主流だ。しかし近年人気なのが、プロテインを置き換えに使うダイエット法である。プロテインは筋トレをサポートするアイテムであると同時に、たんぱく質をメインにビタミンやミネラルをバランスよく補給できる食品だ。食事内容をプロテインに置き換えることで、ダイエット中に不足しがちな栄養素を補い、筋肉量の減少を防ぎながらダイエットができるとして支持を集める方法なのである。
2. 置き換えに使うプロテインの特徴
.jpg)
プロテインが置き換えダイエットに適しているのには理由がある。置き換えダイエットを始める前に、プロテインの持つ基本的な特徴を知っておこう。
特徴1.たんぱく質を効率よく摂れる
プロテインは英語でたんぱく質を意味し、プロテインを摂る主な目的はたんぱく質の摂取だ。たんぱく質は筋肉や骨や肌、内臓にいたるまで身体を作るために必要不可欠な栄養素である。ダイエット中に食事量を減らすとたんぱく質の摂取量も減ってしまうため、心身にさまざまな悪影響が出ることもある。
とくにたんぱく質不足で筋肉量が減少すると基礎代謝が下がるので、結果として痩せにくい状態になるのは問題だ。そこでカロリーを抑えつつたんぱく質を効率よく摂れるプロテインが、ダイエット中のたんぱく質摂取量を維持するアイテムとして活躍するのだ。
特徴2.すぐに摂取することができる
さらにプロテイン製品にはたんぱく質の含有量やカロリーがひと目で分かるよう記載されているため、食事メニューをあれこれ考えなくとも必要な量のたんぱく質を簡単に置き換えることができる。ドリンクやゼリー、バータイプなどすぐに食べられるものもあり、間食などで手軽にたんぱく質を補給できるのも大きな魅力だ。
3. プロテインダイエットのメリット・デメリット

手軽にタンパク質をとれるプロテインだが、置き換えダイエットに使う場合は注意すべき点もある。プロテインダイエットのメリットとデメリットも確認しておこう。
メリット:不足がちなたんぱく質を補える
日本人が1日に必要とする最低限のたんぱく質量は、成人男性が50g、女性が40gとされている。これをたとえば牛肉サーロインステーキから摂ろうとすると毎日およそ1.5枚、卵の場合は7個以上は食べなければならず、ダイエット中に毎日摂れば確実にカロリーオーバーになってしまう(※1)。
その点、プロテインは前述のとおり豊富にたんぱく質を含みながらも、カロリーを抑えて作られている。ダイエット中にカロリーの高い食事を避けることでたんぱく質が不足しても、プロテインなら不足分のたんぱく質を気兼ねなく補えるのである。
デメリット:リバウンドなどのリスクもある
プロテインダイエットにはデメリットもある。3食をすべてプロテインにするなど、摂取カロリーを極端に制限するのは要注意だ。置き換えをやめたあと一気に脂肪が溜め込まれてしまい、リバウンドが起きるリスクが高くなる。さらにプロテインばかりに頼っているとたんぱく質の摂りすぎとなり、腎臓や肝臓の負担になることもある。プロテインはあくまで栄養バランスのサポート役として考え、適度に置き換えることが大切だ。
4. ダイエットを成功させるポイント

最後に、プロテインを用いた置き換えダイエットを成功させるために知っておきたいポイントも紹介しよう。
ポイント1.無理なダイエットはしない
説明したように、3食すべてをプロテインに置き換えたり極端な食事制限を行ったりすると、栄養が偏るだけでなく結果としてリバウンドのリスクも高まる。健康的に痩せるには、あくまで余分なカロリーはカットし、足りないものをプロテインで補うという考え方が基本である。
ポイント2.ビタミンやミネラルを摂る
ビタミンやミネラルは、脂質やたんぱく質をエネルギーに変換し、代謝をサポートする重要な栄養素だ。ダイエット中は、たんぱく質とともに不足しがちなビタミンやミネラルもしっかり摂ろう。ビタミン・ミネラル入りのプロテインも多いので、含有量をチェックしながら選ぶのもおすすめだ。
ポイント3.適度に運動も取り入れる
プロテインの置き換えだけでもダイエットは可能だが、リバウンドを防ぎ太りにくい身体を作るには、筋肉量を増やし基礎代謝を上げることも意識したい。適度な筋トレや有酸素運動を習慣化して、普段から脂肪が燃えやすい状態をキープしておくことが、ダイエットをしっかり成功させるコツである。
結論
プロテインを置き換えダイエットに用いれば、不足しがちなたんぱく質などの栄養素を低カロリーで手軽に補うことができる。とくにダイエットで肉料理などを控えている場合、たんぱく質不足で筋肉量が落ち、基礎代謝が下がってしまうので気を付けよう。置き換えダイエットで栄養が偏らないよう、プロテインを賢く利用してほしい。
(参考文献)
※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」