目次
1. プロテインは太るのか?

「プロテイン」は日本語でたんぱく質を表し、たんぱく質を多く含んだサプリメントやパウダー、ドリンクなどの加工食品を指す。たんぱく質が豊富に含まれているプロテインを摂取すると太ると思っている方もいるが、プロテインそのもので太るわけではない。なぜならプロテインは低カロリー、低脂肪だからだ。ここではプロテインのカロリーをみていこう。
プロテインのカロリー
プロテインカロリーはものにもよるが、グリコホエイプロテインの場合は1食20gあたり79kcalである。一方で、白米茶碗1杯のカロリーは100gあたり342kcal(※1)、6枚切りの食パン1枚(60g)あたり149kcal(※2)だ。白米やパンを食べるよりもずっと低カロリーである。このことから、プロテインそのもので太る理由にはならない。1日の食事の一部や間食をプロテインに置き換えることで、カロリーを抑えながら良質なたんぱく質を摂取できるのだ。
2. プロテインで太る理由

プロテインは低カロリー・低脂質だが、必ずしも太らないわけではない。ここではプロテインで太る理由を解説していく。
肉や魚などからの脂肪のとりすぎ
食事で十分なたんぱく質をとれている人がさらにプロテインを飲むと、運動で消費されなかった分が体脂肪となる。また、肉や魚などはたんぱく質が豊富に含まれているが、同時に脂肪も含まれている。肉や魚をたくさん食べることで脂肪をとりすぎてしまい、太る原因になるのだ。蒸す・煮るなどの調理方法で脂質をコントロールし、食事でとるたんぱく質量とプロテインのバランスを補うのがよいだろう。
牛乳の乳脂肪分のとりすぎ
プロテインを牛乳で溶かして飲んでいる方も多いと思うが、牛乳には乳脂肪分が含まれる。この脂肪分のとり過ぎが太る原因にもなるのだ。ただ牛乳1杯200gには、たんぱく質6.6g、脂質7.6g(※3)など、水にはない栄養素も含まれているため、必要なエネルギー量を考えて飲むのはおすすめだ。
3. 太らないためのプロテインの飲み方

プロテインの飲み方を意識すると太る可能性は低くなる。ここでは太らないためのプロテインの飲み方を紹介していく。
プロテインを飲むタイミング
太る可能性が低いプロテインを飲むタイミングは、1日のうちでカロリーの高い食事や間食をとるときをおすすめする。食事や間食で脂質や糖質をとりすぎてしまう方は、プロテインと置き換えてみよう。また、筋トレ直後は身体への栄養吸収率が高まり筋組織を回復させるため、プロテイン摂取におすすめのタイミングである。
プロテイン摂取量の目安
厚生労働省が発表している2020年度版「日本人の食事摂取基準」によると、1日に必要なたんぱく質の摂取基準量は、成人男性1日65g、成人女性50gとなっている(※4)。グリコのマッスルフィットプロテインの場合、1食分20gにたんぱく質量がおよそ14g含まれている。食事とのバランスを考えて摂取しよう。
4. 太らないためのプロテインの選び方

プロテインにはそれぞれ効果がある。作られる原料によっては、太る可能性が低いものもある。ここではそれぞれのプロテインがどんな方におすすめなのか、太る可能性も含めて解説していく。
ホエイプロテイン
ホエイプロテインは牛乳を原料に作られている。アミノ酸がバランスよく含まれ、身体への吸収も早いため、筋肉をつけたい方におすすめのプロテインだ。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインも牛乳から作られている。身体への吸収はゆっくりだが、時間をかけてたんぱく質を補給するため、筋肉量を維持したい方におすすめである。
ソイプロテイン
ソイプロテインは豆類を原料に作られている。ほかのプロテインより脂肪になりにくく、太る可能性は低い。イソフラボンが含まれているので、美肌効果や骨密度を保ちたい方におすすめだ。
結論
プロテインは飲むタイミングや量、種類を正しく理解して摂取すれば、太るものではない。手軽にたんぱく質を補給したい方におすすめだ。運動量や食事内容によって、それぞれ必要なたんぱく質量は異なるが、自分に適した量を把握して、バランスよくプロテインを活用しよう。
(参考文献)
※1~※3文部科学省【日本食品標準成分表PDF(日本語版)】
※4厚生労働省【00_1_表紙_cs6_1220.indd】